2005/10/08(土)10:03
豚に始まり、豚に終わる?
豚は、イノシシを家畜にしたものと言われています。起源は、およそ6000~8000年前。新石器時代(紀元前2800年)には、すでにヨーロッパからアジアにかけて広く飼われていました。中でも『豚耳』は、中国では豚肉よりも好まれ、日本一の長寿地域である沖縄の郷土料理では、中国の影響を受けて、「豚に始まり、豚に終わる」というほど豚を余すところなく料理します。「ミミガー」と呼ばれる沖縄料理は、豚耳を茹でたものをスライスし酢味噌和えに、朝鮮半島では煮込み汁に漬けて煮込んでスライスして食べる料理法が主流です。海を渡っただけで、このように料理法に変化があるのも不思議ですね。
豚耳はコラーゲンの宝庫
豚耳には、コラーゲンが豊富に含まれています。コラーゲンは、動物の関節など、結合組織に多く含まれるタンパク質の1つで、コラーゲンを多く含む食品を摂取することで、体への効果が期待できます。コラーゲンは、細胞や組織をつなぎ、機能の活性を促し、骨を強くしなやかに保ち、肌にハリや潤いを与える薬膳効果があります。
ビタミンCとカルシウムでさらに効果てきめん
このコラーゲンの働きをより活発にするコツは、緑野菜などのビタミンCとともに摂ること。また、カルシウムと合わせて摂ると骨の形成に効果があります。この豚耳は、軟骨であるだけに食感もコリコリとしていて、とても歯ごたえがあります。
最近では、豚耳の美味しさが浸透してきて、百貨店や市場などでも購入することができるようになりましたが、手に入りにくい場合は、肉屋さんにあらかじめ取り寄せてもらいと良いでしょう。