探偵VSストーカー(のび太)3
その後夕方になっても出る様子はない。やっぱり仕事してないのか? それともたまたま休みか?そんな事を考えていると、御依頼者がそろそろ帰宅する時間だ、仲間にも再度気を引き締める様に無線で伝える。伝えてまもなく、のび太が出て,又自転車に乗り出発、自転車班と、車両班別れて追尾を開始する。今度は、そのまま御依頼者宅に向かうのび太、御依頼者宅が見える公園に入り、自転車を止めベンチに座る。のび太は、携帯を出して、何やらピコピコ始める。おそらく不幸のメールを御依頼者に送っているのだろう。それにしても、中々いい張り込み場所だ、相手から見ずらく、自分から見えやすい、パーフェクトだ。1年もストーカーやってると、こういった技術も身につくのか・・・・・・などと感心してる場合じゃなかった。しばらくして、仲間からの無線で、御依頼者が自宅前に付くと入る。不幸のメールを送ってからは、のび太の視線は御依頼者宅入口、そこに帰宅してくる御依頼者、のび太はそのまま熱い視線を送りながら動かずにいる。御依頼者は、自宅に入り家の電気が点き、のび太が動き出す。まず、ベランダ側に回り込み部屋の様子を窺っている。しかし、カーテンが閉まっているので中は見えないはず、その後アパートの周りを行ったり、来たりしてる。いったいなにをしたいのか、理解不能・・・今度は、部屋の入口に回りドアポストを開けて、部屋の音を聞いてるのか、ニオイを嗅いでるのか?よく分からないが、こんな意味不明な行動を続けること約2時間、のび太は満足そうな顔をして引き上げていく、その後コンビニ1軒立ち寄り自宅にもどる。特別、物を壊している訳でもなく、御依頼者自信に直接、接触する訳でもない。何がしたいのか? 疑問ばかりだが、ストーカーである事は、間違いない。この後のび太が、自宅を出る事無く初日の調査が終わるのでした。私は、会社に戻りのび太の経歴などを調べてくれと、お願いして帰宅した。3日後、のび太に付いて大体分かってきた。実家は都内某所、ある大学を出てから御依頼者と同じ勤務先に入り、その後辞めてから無職。父親は、ある会社の取締役で、なかなかの資産家、のび太には兄がいて父親の会社に勤めてる。のび太は、今現在仕送りでも貰いながら生活してるのだろう。 私も抱えている現場が、これだけではないので、毎日参加してないのですが他の調査員からの話だと、ほとんど同じ行動を5日間続けたとの事、やはり仕事もしてない・・・30代の男が親の脛齧り生活、挙句の果てにはストーカー行為、随分と世の中をナメテル生活してくれているが、そろそろお灸を据える時間だ。御依頼者に今までの状況を伝え、警察に届けることを勧めるが、例え捕まったとしてもその後出てきた時が怖いと言う。たしかに、初犯で捕まったとしてもおそらくすぐ出てくるか、捕まらず罰金で済む可能性もある。御依頼者の希望は、我々で説得して、止めさせてくれとの事だった。ただ、我々がのび太を裁く事も出来ないし、逆に他人が入る事が、トラブルを大きくすることも考えられるが・・・少し考えて、やはり御依頼者がそれを望むのならば、やるべきと判断して電話を切る。そして、その日御依頼者が帰宅してからのび太を捕まえ話しをする事を会社で決めた。しかしこの男に、まともな話が通じるのか?仕方ないあの人に来てもらうか。 続く ハート探偵社