─ 灼熱 ─

2004/08/23(月)19:52

天皇家の資産や収入について

昨日の日記は、明治維新という近代日本を創った革命の意味を私なりに正しく理解しようという試みだったのですが、アンレッドさんから頂いたコメントに天皇の話が出てきたので、それに関連させて今日は天皇家(皇室)の資産とか収入について書きます。 天皇家とは、天皇、美智子、皇太子、雅子、愛子、紀宮の6人を指します。 昨日のアンレッドさんのコメントにもあったように、孝明天皇の死には現在もいろんな説があります。代表的なのは、明治天皇すり替え説でしょう。これは、孝明天皇で前王朝は終了し、明治天皇から新王朝が始まっているとする説です。つまり「北朝系の天皇は孝明天皇で終わり、明治天皇は南朝系の天皇である」という意味です。 これは、明治天皇の奥さん(皇后)が皇后とは呼ばれずに昭憲皇太后という天皇の母親としての称号で呼ばれていることからも多くの疑問が出てくるのです。 さらに、伊藤博文の死後、明治天皇は「南朝が正統」と自ら述べていることです。もし自分が北朝出身の人間ならば、そんなことを言うわけありません。と、疑問をあげればいくらでも出てきそうですし、私自身が不勉強のため、ここで私がこれらの疑問を論理的に説得力のある文章を書ける自信もないので、今日のところはここまでにしたいと思います。 今日書くのは天皇家の財布の中身について、とします。 まず、天皇家というのは国民の税金から生活・収入が保証されています。ほぼ何でも税金です。国賓を招く宮中晩餐会、宮殿の補修、皇居の設備や建設費、生活費、などなど皇居の水道代やNHKの受信料まで何でも税金から支払われます。 03年度の皇室関連予算は約273億円でした。 税金からサラリー(収入)を得ている天皇家は、積極的に投資にも手を出しています。私には、現在の天皇家が投資をする必要などないと思う(生活は保障されているし資産を増やす意味もない)のですが、なんと天皇家には経済顧問という私的な投資アドバイザーがついていて、過去にそれをつとめていたのは、経団連会長(当時)の石坂東芝社長や三菱銀行頭取を務めた加藤武男、89年ごろには元日銀総裁の森永貞一という顔ぶれだったりします。これは言い方が悪いかもしれませんが、一種のインサイダーでしょう。 天皇家が戦前に持っていた株の銘柄は、金融関係20社、鉄道関係16社、その他17社の53社でした。(天皇家の財布より) これを詳しく書いてみましょう。 まず金融関係が、日本銀行、横浜正金銀行、台湾銀行、北海道拓殖銀行、日本興行銀行、朝鮮銀行、朝鮮殖産銀行、日本勧業銀行、十五銀行、三井銀行、第一銀行、帝国銀行、三菱銀行、住友銀行、三菱信託銀行、東京海上火災保険、恩給金庫、三和銀行、漢城銀行、安田銀行……以上20社です。 日本銀行から順番に8番目の日本勧業銀行までは、設立時から株主でした。 鉄道関係が、日本鉄道、岩越鉄道、京都鉄道、総武鉄道、参宮鉄道、その他11社です。 その他が、大阪商船、日本郵船、湖南汽船(日清汽船)、台湾製糖、東京電燈、富士製紙、王子製紙、帝国ホテル、日本木材、三菱社、三菱重工業、その他数社ということです。 株式名義は「内蔵頭」(くらのかみ)という宮内官です。 それで、中でも日本銀行、横浜正金銀行、日本郵船の3社がかなり大きな割合を占めていたそうです。株式全体の投資6573万円(当時)の78%を占めるんだそうな。 天皇家は日本郵船の大株主である…と。日本郵船とは三菱系の“名門”の最大手海運会社です。ここでまた昨日話した三菱が出てくるわけですが、天皇家は三菱系とかなり密接なように思います。というのも、天皇家の銀行口座は三菱にあるそうです。先ほども書きましたが、三菱銀行頭取が天皇家の経済顧問につくぐらい密接なのです。 ここで思い切って関連を書いてみますと、天皇家(皇室)→ 三菱 → トーマス・グラバー → 国際金融資本という繋がりが見えてきます。 天皇制とは、国民を統治するための道具だったり権威付けだったわけですから、英国の手があらゆるところにのびていたことが分かりますね。 さて、敗戦後の天皇家の資産は、GHQにかなり没収されました。 戦後天皇家が資産を没収された時、三井や三菱等の財閥解体前の財閥が数億円の資産であったのに対して、天皇家はなんとその20倍ほどの資産を持っていたようです。財閥の20倍ですからとんでもない資産だったはずです。 具体的な数字を言いますと、天皇家は財産税33億4268万円を課税されました。その殆どは物納したもようです。 で、このとき天皇家に残された金融資産は1500万円でしたが、この1500万円が昭和天皇が亡くなった時には20億円に膨らんでいるんです。この20億円は、現在の平成天皇と昭和天皇の皇后に相続されてます。皇后の相続された遺産も皇后亡き後は、平成天皇が相続しています。 これは、日本の経済成長もありますが、天皇家がかなり有効な投資をしていたことを示唆しています。 以下は、敗戦後1946年3月の天皇家の資産です。 土地   7億7263万円 建物   2億3414万円 立木   16億3976万円 船舶   2万円 営林物件 3億842万円 美術品  4億4949万円 雑    6842万円 有価証券 2億2012万円 現金預金 5500万円 債務   3237万円 以上なんですが、この中の美術品に関しては、かなり金額が不透明だと言っていいでしょう。なぜなら、美術品は殆どが国宝級の物ばかりですから、評価する人によってかなりばらつきがあると思うからです。美術品は4600件もあります。この美術品は、現在ではかなりの価値あるものであるはずですね。おそらく……いや、我々には想像もつかない価値があると思われます。 過去の話はこのへんでいいでしょう。 では現在の天皇家の資産や収入の話をしたいと思います。 天皇家(天皇、美智子、皇太子、雅子、愛子、紀宮)の年間サラリーは、3億2400万円です。3億円といってもこれには税金(所得税)も健康保険も年金も労働保険もかかりませんから、普通一般の会社員がこれと同額の手取りを稼ごうと思ったら、7億円以上の稼ぎが必要になります。つまり、天皇家の年収は7億円と同義です。 天皇家は衣食住にお金がかかりません。 最近のデータ(2001年5月)では、1ヶ月の水道代が930万円、電気代が840万円、東京ガスには340万円かかっているんだそうです。いずれも1ヶ月の金額です。NHK受信料も年間約180万円かかっているようです。これはテレビ約120台分になります。 病気には患者より職員の方が多く毎年赤字の宮内庁病院があります。 皇居等の修繕・建築費も約40億円かかっています。 宮殿の地下にはワインセラーまであります。貯蔵本数は約4500本だそうな。 さらには、天皇家に公私にわたって食材を提供する御料牧場がある。場所は栃木県。面積は252ヘクタールというからゴルフ場なみの広さ。ここでは乳牛18頭が飼育されていて牛乳の生産量が年間1万4千リットル、牛乳ビン7万本以上の量になる。 豚は78頭。豚肉は3000キロが生産されている。 羊が御料牧場のメイン(中心的存在)で、380頭以上いる。羊肉の生産量は3000キロ。晩餐会で消費されるんでしょう。 鶏は約900羽。卵の生産が年間5万個。 この他にも、キジや馬までいる。 畑では無農薬の野菜が栽培されています。 いやいや、凄いですねえ。 我々と違って天皇家はBSEの心配もいらない…と。自家生産ですからね。 ま、牧場経営ですが、これも当然赤字です。これだけの牧場ですから人件費だけでもかなりかかっていることでしょう。だいたいですが、5億円の赤字だそうです。 天皇や皇太子が論文やエッセーを執筆して雑誌に寄せたりした場合、印税や原稿料を受け取っているようです。 天皇家を警護する皇宮警察本部の予算は年間88億円もあります。 少し話を変えます。 皇太子に嫁いだ雅子さんと違って、同じプリンセスでも天皇家から独立した秋篠宮家に嫁いだ紀子さんは雅子さんのように何でもかんでも税金というわけにはいかないようです。 天皇家は先ほど書いたように年間3億2400万円(一般人の年収約7億円)を税金から受け取っている。だが、これらは殆ど使う必要がないのである。なぜなら天皇家は衣食住すべてが保証されているからである。 秋篠宮家の紀子さんは雅子さんと同じようにはいかない。 皇族と呼ばれる宮家には7家がある。秋篠宮家、常陸宮家、高松宮家、三笠宮家、寛仁親王家、桂宮家、高円宮家の7家である。 これらの当主(当主が亡くなった場合、妃殿下が当主扱いになる)の基本定額が3050万円となっている。妃殿下には、半額の1525万円が支払われる。子供たちは、眞子、佳子の2人に10%の305万円が支払われている。 つまり、紀子さんの秋篠宮家は当主の文仁親王と紀子さん、子供2人、合わせて5185万円という年間サラリー(収入)になる。 7つの宮家の総額は2億9768万円となる。もちろん、天皇家と同じで税金の心配は必要ない。 宮家の人たちはこの収入を使って生活することになる。これを多いと見るか少ないと見るかは人それぞれ違うでしょう。 なんせ、皇室関連予算は約273億円もあるんですから。これをどう見るかでしょうね。天皇家6人と皇族(子供合わせて)18人です。合計24人です。 本日は以上です。

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る