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2004年08月30日
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テーマ:お勧めの本(7204)
カテゴリ:カテゴリ未分類


「エイズ=生物兵器説」の真相・再説

今日、この「エイズ=生物兵器説」は未だ定説となることなく、ごく一部の異端学説としてあしらわれ無視されているのが現状である。たとえば書店にでも行ってエイズ関連の本を手にとってみればすぐわかることだが、たいていの書物では、エイズ発生の起源を中央アフリカとし、何らかの外的要因でサルの免疫不全ウイルス(SIV)ないしは古くから存在するとされる風土病が、突然変異によりヒトに感染したものだとして、あたかも〈定説〉であるかのように記述されているはずだ。

(略)

なぜ今どきエイズが突如として現代に出現したのか?
なぜアフリカでなく、アメリカのニューヨークで最初にエイズが発生したのか?
なぜ誰しも感染する可能性を持つエイズが、「ゲイの疫病」としてはじまったのか?
なぜエイズウイルスが古くからアフリカに存在したというなら、そのアフリカにエイズの症例が80年代より前にまったく見つかっていないのか?
なぜ医学者や科学者は、遺伝子工学というきわめて「今日的」「科学的」なバイオテクノロジーの成果により実験室で人工的に作られたのではないかという、別のエイズ起源の可能性について調査しようとしないのか?
アラン・キャントウェル・ジュニア氏は、さっそく自分の手で事実関係を洗ってみることにした。膨大な文献を丹念に、かつ克明に調べながら事の真相を追及するうち、やがて彼は〈エイズの本当の真相〉を知ることになる。それを本にまとめたのが、この6月(1993年)に日本でも翻訳出版された『エイズ・ミステリー──すべての人間に感染する可能性をもつエイズが、なぜゲイの病気として始まったのか?』。ちなみに原書は1988年発行。その後、同じ著者による『エイズの陰謀──彼らはゲイの身体にいったい何を入れたのか?』も刊行された。

この『エイズ・ミステリー』で記述されていることは、おおむね予想を裏切ることはなかった。なぜなら、ゼーガル夫妻が前掲書のなかで指摘したことと寸分違わず同じ見解であり、期せずして同じ結論に到ったからである。HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、遺伝子操作によって実験室で人為的に作り出され/そのエイズの元凶であるウイルスは、2種の動物ウイルス(ストレッカー氏の考えでは、それはウシ白血病ウイルス〔BLV〕とヒツジのビスナウイルスだという)の遺伝子組み換えの結合によるもので/その起源はアフリカでなく、最初にエイズが見つかったアメリカであったと。

(略)

そもそも既知の非病原性ウイルス(たとえばSIVなど)が、「なかば自然発生的に」「種を飛び越えて」ヒトに感染し、さらに病原性を獲得するなどということがあり得るだろうか。御用雑誌として知られる『ニューズウィーク日本版』(1993年6月30日号)に掲載の記事「エイズウイルスの謎に迫る」では、何百年も前から存在し人類と平和的に共存してきた良性のエイズウイルスが、何らかの要因で突然“進化”を遂げ、悪性ウイルスに変貌したのだという新説を苦しまぎれに紹介していたが、こちらの方が私にはよほど荒唐無稽に思える。

ゼーガル夫妻が説くように、「HIVがSIVと異なる決定的な違いは、一群のSIVがきわめて高い遺伝的安定性を示すのに対し、HIVは遺伝的に不安定であること。そしてこの不安定さの原因は何よりも遺伝子組み換え体としての性質にあり、HIVが人工的に作り出されたことを意味する」。

すると、ではいったいそのようなエイズウイルスが、なぜ突如としてアメリカの大都市に出現し、当初「ゲイの奇病」と誤って喧伝され、ゲイのなかへ「持ち込まれた」のか、ということが大いに気にかかる点であろう。

まず考慮しなければいけないのは、ウイルスは自ら特定の対象を選択することなど決してない、ということである。若いゲイだけを標的にして狙うウイルスなどこの自然界には存在しない。これは自明の理だと思うが、特定の対象、ことにゲイだけを狙い撃ちするウイルスがこの自然界に存在しない以上、唯一可能性として考えられるのは、やはりそれが人工の産物で、謀略をたくらむひと握りの人間たちがゲイ(およびハイチ人・アフリカの黒人)のなかへそれを「持ち込んだ」という推測だ。

すでに触れたように、エイズウイルスが出現したいきさつについて私は、永井 明氏とゼーガル夫妻がともに提起する作業仮説──すなわちエイズウイルスは生物兵器として実験室で製造され、それを刑務所の受刑者らに生体実験したところ、「まったく予期せず」「偶発的に」外へ漏出してしまったという見解を、決して否定しきれないものとして確信していた。少なくともこの『エイズ・ミステリー』を読むまでは!

ところが戦慄すべきことに、ストレッカー氏はきわめて具体的なほど、エイズウイルスがゲイのなかへ「持ち込まれた」いきさつをこう論証する。

エイズの症例がはじめてニューヨークで発見されたのは1979年だが、実はそのすぐ前年の1978年に同じニューヨークのマンハッタンでB型肝炎ワクチン試験が「実験」として実施された。被験者としてモルモットにされたのは、誰あろうゲイの人びとであった(バイセクシュアルをも含む)。しかもその対象は、平均年齢が29歳の/健康で/高い教育を受け/不特定多数の相手と性的関係を持つ/白人の男性のみをリストアップしたものであった。

この試験を執り行ったのはニューヨーク市血液センター。そのスポンサーとなったのが、まことに都合のよいことに、今日では積極的にエイズ予防・治療に取り組んでいる国立防疫センター(CDC)・国立衛生研究所(NIH)、そして国立アレルギー感染症研究所などの各政府機関であった。

この「実験用」B型肝炎ワクチン試験を監督したのが、当時CDCの疫学者であったドナルド・フランシスなる人物で、彼はハーバード大学のマックス・エセックスの研究所でかつてネコ白血病ウイルスの研究に従事し、CDCではエイズ特別研究班長を務めたほどの経歴の持ち主である。つい最近では、「いかにしてエイズが蔓延したかを一番よく知っているのは私だから」(本人の弁)と、大阪HIV訴訟の原告側証人として来日してもいる。その彼の上司だったエセックスは、ギャロとともにHIVの発見者として恩恵に浴した人物であるが、そのエセックスとギャロこそ、今や完全に否定されたエイズ=アフリカミドリザル起源説を最初に吹聴した仕掛人であり、同時に共犯者(グル)でもあったということは記憶にとどめておいた方がよい。

はたして、この「実験用」B型肝炎ワクチン試験の翌年に、同一地域においてエイズの症例が発見されたのはただの偶然だろうか? この試験の被験者にゲイが抜擢され、その直後、エイズウイルスが彼らの間に蔓延していったのも単なる偶然にすぎないのだろうか? さらにまた、この試験のその後の追跡調査を行った結果、実験用ワクチンを接種されたゲイの「実に半数以上が」HIVに感染していた(1986年時点の報告から)事実も、やはり偶然の一致と片づけてしまえるのだろうか? いったい全体、このB型肝炎ワクチンの実験にゲイだけが駆り出されたのは、どういう根拠によるものだったのだろうか?

従来、〈感染経路〉としてゲイのなかにエイズがまたたく間に拡がっていった原因は、ひとえに「肛門性交」「乱交」によるものというふうに強調・解釈されてきた。しかしストレッカー氏が言うように、もしこの試験の真の目的が、生物兵器として新たに開発されたエイズウイルスの威力を試すために、いやむしろ「この地上からゲイを根絶するために」あらかじめ作為的に仕組んだ人体実験だとするなら、かなり空恐ろしいことである。

奇術の世界でよく使われるテクニックに「ミスディレクション」というのがある。肝腎の問題から注意をそらせるために行われる手法で、たとえばマジシャンが左手を観客に見せているときには、決まってその間、右手の方では秘密の動作(タネを取り出すなど)がなされる。観客の心理をほかの関心事に誘導させ、トリックがバレないよう巧妙にカムフラージュしてみせるのである。

この原理をおそらくうまく適用したのが、先の「肛門性交」うんぬんの説明ではなかったろうか。一見誰にも納得できやすいが、しかしその反面、事の本質がはぐらかされ、巧みにカムフラージュされてしまっている。よくよく冷静に考えれば、今では同性愛者/異性愛者にかかわりなく性活発な不特定の人間がHIVに感染しており、ウイルスは自ら特定の対象を選択などしていない。

あるいはまた、こういうトリックも考えられはしまいか。エイズウイルスの発生起源を中央アフリカとする説は、他方でアメリカ起源を隠蔽するためにデッチ上げられたものなのでは? エイズウイルスの起源をアフリカミドリザルのせいにしたのも、他方でエイズとB型肝炎ワクチン試験との関連性をカムフラージュするための“アドバルーン”だったのでは?──と。

事実、世界でもっとも熱心に、かつ執拗に生物兵器の研究・開発プロジェクトに取り組んできたのがほかならぬアメリカであり、そうした生物兵器の効用を実際に試すため、過去幾度となく一般市民を巻き添えにして人体実験が遂行されてきた。医学者や科学者にすれば、人間をモノとして扱いこそすれ、生命の貴さなどさして重要ではない。ならば、それをより正当化できる“逸材”にゲイや黒人は恰好のターゲットとして似つかわしい。

つまり、そういった虫けらのようなゴミみたいな人間が、この堕落しきった社会のいたるところにはびこっているのであるから、なかんずく彼らを一掃し、抹殺・絶滅させるにまたとないチャンスと考え、先端の遺伝子工学が生み出した生物兵器“エイズウイルス”を用いて集団殺戮を試みたとしても一向に不思議ではない。聖書の教えにあるとおり、畢竟それを忠実に実行したまで。まして、それによって世界の人口増加・食糧不足が抑制されるとあれば、それこそ一石二鳥というものであり、彼ら以外の人間に多少なりともリスク(死者)が生じたとしてもそれはいたしかたなきもの、と受けとめておけば済むだけの話である。

とりもなおさずそれは、世界制覇をもくろむアメリカの戦略とも見事に合致する。かつての原爆開発がそうであったように、今まためざましいバイオテクノロジーの力によって世界の政治経済の構造を変え(確実なダメージを与え)、なおかつアメリカの意のままにコントロールし支配下におくことができるのであれば、たとえ結果がどうあれ彼らは必ずやり遂げるであろう。そしてゲイや黒人といったマイノリティに属する人びとは、たぶんにその渦中においてスケープゴートにされてしまったのであろう。

これこそが、原爆を開発し、実際に投下し、被爆者(=被験者)を救済することなく冷酷にその実験データだけを蒐集した人間たちの「本性」であり、「論理」であり、「本質」であり、畏怖すべき「狂気」であり、彼らにすれば正当化された「殺人」なのであった。それを見抜くことなしに、エイズとは何かを本当に知ることなど永久にできはしない。そしてエイズとは、すぐれて政治的な問題であるとも言えよう。

(略)

これもすでに指摘したことだが、政府機関に雇われ魂を売った医学者や科学者たちが、HIV患者・感染者のために有効な治療法やエイズワクチン・特効薬を開発するなどということはまずあり得ないし、また期待すべきではない。彼らの好奇心をくすぐる関心事はもっと別のところにあるのだから。何よりも彼らの正体を見抜き、エイズウイルスの起源を正すことこそが、唯一希望を見出すことのできる残された解決方法ではなかろうか。

ヤコブ・ゼーガル氏の言う「一部の人間はモンスターで」「このような人間たちが驚くべき規則性をもって指導的立場まで登って」いった連中とはいったい誰を指してのことなのか?──もはやそこまで書く必要もあるまい。

【1993/08 江原・記】
http://homepage.mac.com/ehara_gen/jealous_gay/aids_genocide2.html








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最終更新日  2004年08月30日 10時23分42秒
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