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テーマ:世界を動かす国際金融(373)
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ガスプロムの時価総額がBPやロイヤル・ダッチ・シェルを追い抜く勢いで膨張している。ほんの5ヶ月前(昨年8月)、ガスプロムの時価総額は1000億ドル(11兆円)を超えたばかりであったのに、5ヵ月後の1月13日現在、なんと2倍以上の2168億ドル(約25兆円)に達しているという。つい先日の12月13日は時価総額4兆3千億ルーブル(18兆円)だった。 ガスプロムは国営ではあるが、時価総額でスーパーメジャー(BP、シェル)と同規模にまで巨大化(成長)したのである。時価総額では、13日現在で、ガスプロムの上には、1位のエクソンモービル、2位のGE、3位のマイクロソフト、4位のシティグループ、5位のBP、6位のシェル、この6社しかいなくなった。近々巨大なIPOを実施する予定であるロスネフチを同じ国営なので“同資本の同企業”と見たら、この「ロシアン・メジャー」が驚くほど影響力をもった規模に成長してきたことが分かる。 昨年3月末に発表されたフォーブス誌による「世界優良企業番付」でガスプロムがランクされていたのは、67位であった。 ガスプロムの時価総額が急激に膨張した理由は、昨年12月23日に、ガスプロム株式の外国人保有制限を撤廃する法律にプーチン大統領が署名したことで発効した「規制緩和」にある。この制限撤廃は、政府(系)が過半数の支配株式を保有する義務付けと、残りのガスプロム株の「自由化」に踏み切る内容であった。 先日のウクライナとの「ガス紛争」で世界中に名前を売ることができたガスプロムが「石油分野」のロスネフチと共に今後もロシアのエネルギー戦略の中核であり続けることになる。ガスプロム株の「規制緩和」に署名したプーチン大統領は、ガスプロムを世界最大のメジャー(国際石油資本)であるエクソンモービルに匹敵するエネルギー企業にしたい意向であり、プーチンは「わが国の石油やガス会社はこれで、国内や国際プロジェクトに参加し国際的な立場を強めるすべての可能性ある機会を得ることになる」と署名同日に述べていた。 ロシアのガスプロム:時価総額世界7位に-米ウォルマート抜く (ブルームバーグ) 2006年1月13日(金)09時27分 1月12日(ブルームバーグ):世界最大の天然ガス会社、ロシアのガスプロムの株価が12日、ロンドンとモスクワ市場で上昇し、時価総額が世界7位となった。小売り最大手の米ウォルマート・ストアーズや家庭用品大手の米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の時価総額を上回った。 ロンドン市場ではガスプロムの米国預託証券(ADR)が前日比8.7%高の91.60ドルとなり、時価総額は2170億ドル(約24兆8700億円)となった。 ブルームバーグのデータに基づく時価総額世界上位10社は以下の通り。 順位 会社名 時価総額(億ドル) 1)エクソンモービル 3777 2)ゼネラル・エレクトリック 3704 3)マイクロソフト 2875 4)シティグループ 2479 5)BP 2371 6)ロイヤル・ダッチ・シェル 2229 7)ガスプロム 2168 8)バンク・オブ・アメリカ 2126 9)P&G 2015 10)ウォルマート・ストアーズ 1920 ロンドン時間12日午後6時(日本時間13日午前3時現在) http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/jbntext.html?id=13bloomberg15avoMO.FCHo1M ロシア第一副首相でガスプロム会長ドミトリー・メドベージェフは12日、「新年に入りガスプロム社の株価はRTS株式市場で約20%上昇し、時価総額が2千億ドル以上まで増加した」と述べ、「その理由は企業経営の世界規格(国際方式)に従ってガスプロム株を自由化したことによる」とも述べ、時価総額が2千億ドル以上になったことは株式の自由化によるとの見解を示した。(要旨) 「Gazprom chairman links capitalization growth to ring fence removal」 http://en.rian.ru/business/20060112/42979042.html 世界優良企業番付 http://plaza.rakuten.co.jp/HEAT666/diary/200504010001/ ガスプロム http://plaza.rakuten.co.jp/HEAT666/diary/200506050000/ ガスプロムがシブネフチを買収 http://plaza.rakuten.co.jp/HEAT666/diary/200509290000/ ロスネフチがIPO実施 http://plaza.rakuten.co.jp/HEAT666/diary/200512020001/ エバンズ前商務長官がロスネフチの会長に? http://plaza.rakuten.co.jp/HEAT666/diary/200512140000/ 石油メジャー http://plaza.rakuten.co.jp/HEAT666/diary/200504160000/ 石油・天然ガスレビュー http://www.jogmec.go.jp/publish/publish_1.html ロシア対ウクライナ http://plaza.rakuten.co.jp/HEAT666/diary/200512270000/ ロシアとウクライナが価格合意 http://plaza.rakuten.co.jp/HEAT666/diary/200601050000/ ティモシェンコが当事者を刑事告発するよう発言 http://plaza.rakuten.co.jp/HEAT666/diary/200601060000/ ※ 少し気になった記事なので以下にメモ。 JPモルガン証券はチェースの関連子会社である。 JPモルガン:元東京三菱銀副頭取の森口氏を会長に―2月1日付(2) (ブルームバーグ) 2006年1月12日(木)12時30分 1月12日(ブルームバーグ):米JPモルガン証券は12日、元東京三菱銀行副頭取の森口隆宏氏(61)を2月1日付で会長に迎え入れると発表した。同行の米銀現地法人であるユニオンバンク・オブ・カリフォルニア頭取など国際的な経験も持つ森口氏の起用により、日本やアジアでの業務基盤を拡大する狙いだ。 JPモルガンが日本の拠点に会長職を置くのは初めて。在日拠点の河野哲也社長は、発表資料のなかで、「38年間にわたる金融界での幅広い人脈と内外での数々の実績を持つ森口氏を迎え、顧客基盤のより一層の拡充と卓越した金融サービスの提供を実現できるものと確信している」とコメントした。 森口氏は、現在は三菱東京UFJ銀行の常任顧問として主に国際業務戦略におけるアドバイザーを務めている。森口氏は神戸大学経済学部卒業後、1967年に旧東京銀行に入行。東京三菱銀の副頭取時代には、国際企業部門や投資銀行部門なども担当、2005年6月から常任顧問となった。 http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/jbntext.html?id=12bloomberg31aYcnnUPTdfbg 有力ストラテジスト、獲得の動き拡大 2006年01月11日(水) 08時18分 株式ストラテジストの移籍が続いている。今月1日付でドイツ証券のチーフストラテジストだった下出衛氏がりそな銀行に、三菱UFJ証券のチーフストラテジストだった北野一氏がJPモルガン証券にそれぞれ移った。国内外の投資家の日本株への関心が高く、分析力強化の必要から人材獲得の動きが今後さらに広がりそうだ。(日経産業新聞) http://www.syokenshimpo.co.jp/digest/?boardno=98629 G8議長国ロシアにとっての優先課題(2006:01:13 09:21) http://www.rian-japan.com/news/details.php?p=215&more=1 プーチンの逆襲(2006年1月12日) http://tanakanews.com/g0112russia.htm お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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