2017/09/24(日)08:48
0904 バイオハザード・アイランド
0904 バイオハザード・アイランド』
※オモテ面
【スタッフ】
・制作・監督 アダム・デヨー
・共同脚本 アダム・デヨー
ジョシュア・クラウスナー
ローレン・セメンズ
・音 楽 ルイス・シャリフ
【キャスト】
・ツイーター(ベス)…マリッサ・メリル
・エルビス……スコット・ピート『トランスフォーマー』
『ソルジャーズ・アイランド』
・カート・コナード……ジェームズ・C.バーンズ
『トランスフォーマー』『シティ・オブ・ザ・ゴッド』
※ウラ面
【仕 様】
・型 番 LBXC-215
・製作年度 2012年
・製 作 国 アメリカ
・原 題 DEAD SEASON
・発 売 元 オデッサ・エンタテインメント
・販 売 元 ファインディスクコーポレーション
・価 格 ----
・字幕翻訳 和泉珠里
・吹替翻訳 ----
・字幕演出 インジェスター
・監 修 ----
・公 開 ----
・リリース ----
・収 録 本編 88分
・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタ・サイズ
・音 声 1.オリジナル (英 語) ステレオ
・字 幕 1.日本語字幕
・そ の 他 片面1層、COLOR、MPEG-2、DOLBY DIGITAL、
NTSC 日本市場向、DVD、セル専用
・映像特典 ----
※ピクチャディスク
【ジャケット】
・オモテ面:私の名前はツイーター。
ここは私の住む世界じゃない!
・ウラ面 :ゾンビと戦い、
悪人と戦い、
絶望と戦う!
「希望の楽園」が「絶望の島」に変わった
とき、彼女は戦士になることを決意した。
定番ゾンビ・ジャンルに際立つ新人ヒロイン=
マリッサ・メリル参上!
平和な世界を打ち砕く「絶望の世界」。
か弱気ヒロイン=ツイーターは
生き残れるのか!?
こんなハズではなかった…
安全な島に隠された“恐ろしい事実”
ツイーター(マリッサ・メリル)をフィーチャーしたジャケット。デザインさたれ方は、きっと彼女が気に入ったんだろうなぁ。私はダメだったけど……。(笑)
オモテ面は、右手にナタを担ぎ、左手に銃を握りしめている。背後にはジャングルが広がり、カラスが飛んでいる空は赤く染まって不穏な雰囲気が漂っている。ややB級ホラー映画の安っぽさが感じられるが、描かれたツイーターのイラストは上出来だ。瞳に意思が感じられる。
ウラ面も、ツイーターとゾンビの画像だけ。徹底的に彼女を持ち上げている。鑑賞後だと、この辺りの偏りが笑える。
【感 想】
「モツが好き」
きわめてスタンダードなゾンビ映画だった。監督さんがゾンビ好きなのだろう。ゾンビ映画への“愛”に溢れていて、随所にオマージュが見受けられる。
――ゾンビが蔓延した世界。エルヴィスとツィーターは“ゾンビのいない楽園”を目指して、或る島に辿り着く。しかし、そこにもゾンビがいた。然も、核実験の影響で植物も魚も汚染され、食べることが出来ない。
隔絶された厳しい環境の中でも、元軍人のカートに統治されたコミューンで、生き残った人が暮らしていた。
やがて、救命士だったエルヴィスはコミューンの中で役割を与えられ、ツィーターはカートの娘レイチェルの“話し相手”として居場所を見い出す。安寧の日は続くかと思われたが、やがて2人は、島の秘密を知ることになる。
……というお話し。
まるで、ジョージ・A.ロメロ監督の『死霊のえじき』の後日談のようなストーリー展開に、まずはニヤリとさせられてしまう。(それだけで好みだ)
登場するゾンビもロメロ監督の『ゾンビ』に近い動作の鈍いやつで、終盤、英国からの無線通信で「ヤツら、走ることを覚えやがった!」と情報が入った途端に“走るゾンビ”が登場する。ザック・スナイダー監督の『ドーン・オブ・ザ・デッド』へのオマージュだろうか。
主人公らが辿り着くのが、軍人に統治されたコミューンというところはダニー・ボイル監督の『28日後…』を想起させる。島の秘密が明らかになり、息苦しい閉塞感が漂っていたのが、全力疾走のゾンビの出現で、スピード感のある終盤を迎える。
もちろん、クライマックスは、コミューンの崩壊だ。些細な綻びから全てが崩れて行く様子にカタルシスを覚える。
“楽園”にゾンビが大挙して雪崩れ込み、生き残った人たちが片端から喰われて行く。腹部を裂かれ、内臓を喰われて行くシーンは、『死霊のえじき』の名シーンの再現だろう。
グロいシーンも、なかなか頑張っていた。(本作品のゾンビ君は内臓系が好きらしい) 何よりも、ゾンビを演じた役者さんたちに拍手を贈りたい。ゾンビになりきっていた。(笑) このクラスの作品で襲撃シーンに違和感がなかったのは久しぶりだ。カメラも編集も、いい。
特に、桟橋をのろのろ歩くゾンビの後ろ姿をとらえたカットは『サンゲリア』のラストシーンを思い出させる。
おそらく、本編中には幾つものゾンビ映画へのオマージュが隠されているはずだ。それを見つけ出すだけでも、ファンは楽しいかも知れない。
ツィーターを演じたのは、マリッサ・メリル。ほかにも出演作はあるが、どれも日本未公開。横顔はまぁまぁ、正面から見るとヘンな顔、基本的にキツい顔立ちの方なので、役柄が狭そうだ。(苦笑)
エルヴィス役には、スコット・ピート。やや地味な感じだ。正直、もう少し華のある役者さんの方が良かったような気がする。全体的な出来映えが違っただろう。実際、彼のフィルモグラフィもパッとしない。せめて、南の島が似合う人にして欲しかったなぁ。
元軍人で統率者のカート役は、ジェームズ・C.バーンズ。
駄作『シティ・オブ・ザ・デッド』に出ていたらしい。(覚えてない……)
駄作『ダイナクロコ vs.スーパーゲイター』にも出ていたらしい。(見たっけか?)
劇場版2作目の『HERO』に出たらしい。(やっぱり駄作ってこと?)
雰囲気はいいし、ルックスだって悪くない。それでも、こんなフィルモグラフィってことは、決定的に何かがダメなんだろうなぁ。(苦笑)
レイチェルはコーシカ・ウィルソン。文句なく可愛かった。お世辞にもお芝居が上手だとは思わないが、“若さ”がすべてを補っている感じだ。
映像のクオリティは低いが、思いのほか、面白い作品だった。ゾンビ映画ファンには、オススメ!(笑)