B級映画ジャケット美術館

2017/11/11(土)07:00

0952 28日後... [特別編]

ゾンビ映画(81)

0952 28日後... [特別編] ※オモテ面 【スタッフ】 ・監  督  ダニー・ボイル ・脚  本  アレックス・ガーランド ・製  作  アンドリュー・マクドナルド ・撮  影  アンソニー・ドッド・マントル DFF ・美  術  マーク・ティルデスリー ・音  楽  ジョン・マーフィ 【キャスト】 ・ジム………キリアン・マーフィ(三木眞一郎) ・セリーナ…ナオミ・ハリス(坂本真綾) ・ヘンリー・ウエスト少佐…       クリストファー・エクルストン(大塚芳忠) ・ハンナ……ミーガン・バーンズ(宮島依里) ・フランク…ブレンダン・グリーソン(石住昭彦) ※ウラ面 【仕  様】 ・型  番  FXBNM-24238 ・製作年度  2002年 ・製 作 国  ---- ・原  題  28 DAYS LATER ・発 売 元  20世紀フォックス ホーム        エンターテイメント ジャパン株式会社 ・販 売 元  ---- ・提  供  ---- ・価  格  ---- ・字幕翻訳  松浦美奈 ・吹替翻訳  Kan Takashima ・吹替監修  ---- ・吹替演出  ---- ・日本公開日 ---- ・リリース  ---- ・収  録   113分(本編) ・サ イ ズ  16: 9 LB ビスタ ・音  声  1.英 語 5.1ch サラウンド        2.日本語 5.1ch サラウンド ・字  幕  1.日本語字幕        2.英語字幕 ・そ の 他  片面 2層、MPEG-2、DOLBY DIGITAL、DVD、        NTSC 日本市場向、COLOR、セル専用 ・映像特典  1.音声解説(ダニー・ボイル&          アレックス・ガーランド)        2.4種類の別エンディング          ・劇場公開バージョン          ・未公開バージョン(2種)           ※音声解説付き          ・撮影されなかったエンディング           (ストーリーボードと解説)        3.未公開シーン集(6種)          ※音声解説付き        4.“凶暴性”          ザ・メイキング・オブ・「28日後...」        5.ギャラリー:製作風景(解説付き)、          ポラロイド写真(解説付き)        6.ミュージック・ビデオ(JACKNIFE LEE)        7.アニメーション・ストーリーボード        8.劇場予告編 【ジャケット】 ・オモテ面:---- ・ウラ面 :ロンドンで初登場No1大ヒットを記録!!         「スラムドッグ$ミリオネラ」の         ダニー・ボイル監督が放つ、         衝撃のサバイバル・ホラー!        1日目:>>>> 細菌        3日目:>>>> 感染        8日目:>>>> 伝染       15日目:>>>> 避難       20日目:>>>> 荒廃       28日後... 赤を基調としたデザインで、ロンドンの街並み、主人公らしい男の姿が粗い筆致で描かれている。そり背景には、感染者の眼が大きく描かれており、バイオハザードのマークがデカデカとタイトルと重なっている。物語のシチュエーションを表現した良いデザインだと思う。 ウラ面は、少々分かりにくい。画像が4枚使われているが、ほぼ文字データが全体を占めている。視認できるのは、ナオミ・ハリスの勇姿だけ。これでも悪くはないが、出来れば、主人公であるクリアン・マーフィの“顔”が欲しかった。(笑) ※ピクチャディスク 【感  想】 「感染者がどれだけ全力で走り続けられるのか知りたい」 ダニー・ボイル監督が唐突にリリースしたゾンビ映画。正確には“ゾンビ映画”ではなく、“感染パニック映画”なのだろう。けれど、物語の構造や描写は、ゾンビ映画のそれだった。監督さんの狙いは、この辺りにあるのかも知れない。 ――ジムが目を覚ますと、そこは病院のベッドの上だった。 けれど、病院には誰もおらず、院内は嵐が通り過ぎた後のように荒れ果てていた。街に出ても人影はなく、ゴミが散乱し、まるで暴動の後のような有り様だった。一体何が起きたのか? 事故に遭ったことは思い出せたが、以来記憶はプッツリと消え失せている。 やがて、ジムは、新聞記事からただならぬパニックが発生したことを知る。 ……という出だしだった。 終末感あふれる街の様子は、個人的には好みだ。グッとくるものがある。(笑) 『オメガマン/地球最後の男』にしても『アイ・アム・レジェンド』にしても、誰もいない荒廃した都市の描写に力を入れていた。作品全体のイメージを決定づける重要な要素だからだ。本作品は、良い出来映えだと思う。 TVシリーズ『ウォーキング・デッド』第1シーズンの第1話を観た時、本作品のことを思い出した。 ――感染者に襲われたジムは、セリーナらに助けられる。彼女らから状況を知らされたジムは、自宅に向かう。両親の消息を確認するためだ。しかし、既に自害しており、感染者と化した隣人に襲われ、早々に街に戻ることになる。 ……というのが序盤。 セリーナの造形がアニメのキャラクタみたいで面白い。あの髪型のせいかも知れない。『ガルフォース』等のキャラクタ・デザインで有名な園田健一さんが描いたアニメキャラを彷彿させる。いいキャラクタだ。(笑) ――フランクに助けられたジムとセリーナ。フランクは、娘のハンナと無人の高層マンションにバリケードを築き、一室に立て籠もっていたのだ。 2人は、フランクの許で一夜を過ごすことになるが、物資は不足し、明らかに“篭城”に限界が来ていた。 翌日、ジムたちはフランク親子と一緒に車で出発する。生存者に呼び掛ける軍の放送をフランクが受信したからだ。 ……という展開。 いいホラー映画には、ショックシーンと同じように一服の清涼剤のようなシーンがある。『13日の金曜日 PART2』でも、湖畔の美しい情景描写が恐怖を引き立たせていた。 本作品では、ジムたちが野宿をした川辺の美しい景色がアクセントになっている。 ――ウエスト少佐が率いる軍人たちが根城にしている屋敷は、外界から遮断されていた。敷地には地雷が埋められ、高い塀に守られている。完全に安全なように見えた。 しかし、少佐の目的は、ジムたちを守るためではなかった。 ……ということでクライマックスになだれ込む。 崩壊のカタルシスは、ジョージ・A.ロメロ監督の『ゾンビ』に通じている。小さな綻びが、完全な社会を壊して行くさまは圧巻だ。 随所にゾンビ映画へのオマージュを織り込んだ本作品は、手垢のついた凡百のB級ゾンビ映画とは一線を画す出来映えだった。雨粒を大きく映し出した高速シャッターを多用した映像は、刺激的だ。 その中を、感染者と対比させるようにジムは上半身ハダカで走り回る。“生”を見せつけるように……。それはそれは、見事な演出だと思う。 ちなみに、全力疾走する感染者(ゾンビ)が、どれだけ走り続けられるのか、私は知りたい。(笑) オススメ!

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