犬を飼う責任
本日、動物愛護法の変更に伴い、神奈川にある動物保護センターに行ってきました。動物保護センター動物に関わる職業の人はすべて来年の5月末までに登録しなくてはなりません。また職員による視察もあるため、悪質な業者は排除されるようになっています。初めて訪れたのですが、私も大変考えさせられる一日でした。我が家からおよそ車で2時間、繁華街からは離れた景色のよい山に囲まれたところにあります。訪れると少し高台にある少々古ぼけた建物で、ある程度自由に見学できるようです。見学者などはいませんでしたが、職員の方が5,6名の方が受付の奥にいます。受付で話をすると犬の飼育に関する本などが並べられた部屋に通されました。一通り書類の説明、聞きながら(職員の人の知識も法改正に伴っていない状態のようでした)、書類の提出をしてきました。後日、当方にも視察が入ります。それよりも気になって仕方がないことがありました。そう、ここは引き取られた犬猫が殺される所なのです。受付の窓口の上には「引き取りました動物は、即日処分となります」の説明文もあります。建物の奥からは犬と猫の声が常に聞こえてきます。その子たちも直に処分されてしまう運命なのです。もう胸が締め付けられる思いです。さながら「犬のアウシュビッツ収容所」です。一通り書類が終わった後、恐る恐る聞いてみました。「あの、ここは犬が殺される所ですよね・・・」すると職員の人はやや伐が悪そうに「そうですよ」と答えました。このようなところで働いている人はどのような人なんだろうという興味もありましたので、少しばかり話も聞いてきました。その方から聞いた事は「人間の理由によるものでなく、犬の理由によりここへ連れてこられる犬もいる」ということ。「以前より多少減ったものの、殺される犬猫は確実にいる」ということ。「その中には、犬種に名前がつけられることができる血統書がついていたであろう犬もいる」と話していました。話を聞いている間にも奥からは猫の泣き声が聞こえています。里親探しもしているのですが生後3ヶ月までの犬だけだそうで、それ以上の犬に関してはボランティアの方に委ねているそうです。建物の奥にも興味がありましたが、さすがに怖くて奥の見学の申し出は出来ませんでした。多分奥にいる犬、猫の顔を見てしまったらいたたまれなかったと思います。そして最後に我々、販売をされている人に言いたいのですが、「一生最後まで面倒見るように言ってください。」とお願いされました。ここで働いている人もやはり情を持って接しているのです。私の常識として自分を犠牲にしてまでも(本人は犠牲感は持っていないはずですが)「一生面倒みること」は当たり前のことなのですが、それでも面倒の見れない方がいるのでしょうか?その人はその人なりの事情があると思いますが「かわいい、かわいい」で買ったはいいが、自分の思いどうりにならない犬に、面倒を見切れず持ち込む人もいるのではないでしょうか?犬を販売している私がいうのも何ですが、高いお金を出して血統書付の犬を買うもの自由です。どの犬を飼うのも自由です。しかし血統書付の犬が高値で買われていく裏では、人間のわがままにより人間に殺されていく犬もいることを知ってください。犬を飼っている方もこれから飼おうという方もぜひ一度見学してください。犬に対しての気持ちも変わってくるかと思います。こういう運命たどらなくてはいけない犬もいることを知ってください。「血統書が付いてかわいい子犬はお金で買われ、人間の思いどうりにならない老犬などは殺される」、すべて人間のわがままです。そのわがままのせいで殺される命もあることを知ってください。外に出て慰霊碑へお墓参りをすると職員の方がかわいらしい犬たちを散歩していました。私を見ると犬たちが尻尾を振ってよってきます。「この子らも処分されるのですか?」「いえいえ、この子らは躾をされた後、引き渡される子です」しかしここへ引き取られてきた子には間違いありません。一つ間違えば殺される運命です。飼い主として自分のわがままで犬を犠牲にしないでください。そしてもし飼い犬がいなくなった場合には最低でも動物保護センターに問い合わせてください。もしかすると処分されてしまうかもしれません。ここへは一度ご見学することをお勧めします。そして一生面倒を見れることを自分の気持ちに確かめたのち、購入なりしてください。私からもお願いいたします。