カテゴリ:韓国映画
スカーレットレター(朱紅文字) 2004年 韓国
昨年2月、24歳でこの世を去ってしまったイ・ウンジュの遺作。 この映画のポスターを見たのはおととし2004年の秋頃。 ハン・ソッキュを中心に綺麗で悩ましげな女性が3人取り囲むようにそれぞれの個性を出して写っていた。 まず一番に目に付いたのがイ・ウンジュだった。 ちょうどドラマ「火の鳥」を見終えた後だったので、一段ときれいになったな~と思いながら、この映画も見てみたいという気になっていた。 そんな中、ウンジュさんの自殺…。 しかも、見た人はみんな後味が悪いとか、重い…という。 疲れているときではなくて、時間があるときにゆっくり見ようと思っているうちに今になってしまった。 ハン・ソッキュがちょっと茶髪でメガネも取り不精ヒゲの刑事役。 妊娠中の奥さん(オム・ジウォン)がいるのに、その友達のカヒ(イ・ウンジュ)とも不倫関係にある。 会うたびにカヒと激しい肉体関係を繰り返し、 「この男、ただの好き者じゃない??」 とあきれて見ていたが、実は心が満たされない寂しい男だった。 ハン・ソッキュはやはり実力派のいい俳優さんだ。 今回は自信に満ちた振る舞いの裏にある弱くてずるくて、ちょっとクレージーな部分も持ち合わせた男を演じ切っていた。 そんなベテランのハン・ソッキュに全く見劣りしないほどイ・ウンジュもいい味を出していた。 ジャズシンガーでクラブで歌っている姿もほどよくセクシーでよかった。 彼女が自殺する前に悩んでいたという体の露出も確かにあったが、肉体美というかきれいだったので、それほどいやらしい感じはしなかった。 それより、ハン・ソッキュのおしりがかなりの頻度で映ってそっちの方が気になった。 妊娠したのに祝福されなかったとき、独特のあのハスキーな声で泣きながらハン・ソッキュ演じるキフンに抱きついて怒りをぶつけるシーンでは、愛人の悲しさや寂しさをすごくリアルに演じていた。 奥さん役のオム・ジウォン。 ドラマ「マジック」では寂しいお嬢様の役だったような…?? 他にもドラマでちょこちょこ見ているんだけど、なんか、地味目の顔で私には印象が薄い女優さんだ。役が悪いのかな? 韓国で公開される「美しき野獣」でクォン・サンウと共演しているんだね。 これから注目してみよう。 そして、3人の女のうちのもうひとり。 殺人事件の被害者の男の妻・ギョンヒ役のソン・ヒョナ。 やはり、なじみの薄い女優さんだけど、何ともいえない悩ましさがある。 ちょっと調べてみたら、ミステリー物に出演したり、ヌード写真集なんかも出していた。なるほど。 この映画は、ハン・ソッキュはもちろんだが、3人の女性の熱演が結構見ものだった。 最後の30分。 キフンとカヒがあっという間に車のトランクの中に入ってしまってからのシーンがたまらなく壮絶だった。 もっと違う終わり方はできないものかとも思うが、人の愛はまっすぐに届く幸せなものばかりじゃない不条理な感じがたまらなく醜く描かれていた。 あの血まみれの最後は…キツイわ~。 しかも、生き残ったキフンのコメントもキツかった。 「カヒの血の匂いを感じながら2日間、カヒの死体と一緒にトランクで過ごした」とか何とか…。 無残な死に方か生き地獄か…。 どっちも絶対嫌だな~。(というか、私には無縁だ。) 奥が深いんだろうけれど、あまり追求したくない。 イ・ウンジュ。 よく演じていたのに…。 この映画を見てあらためて魅力的な女優さんだなと思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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私もなかなか見れなかったんですよ。この映画。
とても楽しみにしてたのに、大好きな女優さんだった、イ・ウンジュが自殺してしまって。。。 だけど、本当に今までで一番リアルな演技をしていました。まさに入り込んでいたというか。 きっと抜けれなかったんだろうなー。最後の混沌とした心境から。。。。そういうこと解説されてました。 あの映画、本当にすごいと思ったけど、やはりいい女優さんを亡くしてとても残念です。女優って大変なんだなーって改めて思いました。 アメリカでは一つの映画が終わるたび、かなり長い間休んでセラピーを受けるみたいですよね。 (2006.01.11 02:38:42)
当時賛否両論だったような気がしたけど、とにかく
結構血生臭くて重い映画って言う前評判と話題性で、劇場へ観に行きました。 劇場の大画面で観ると、やっぱり最後はかなり重かった。 ありそうな、なさそうな、男女間の複雑なもつれ合い話だったけど 視覚的衝撃よりも、精神的にずんとくる映画だったなぁ~ 観る人の好みや立場に依って、意見分かれそう… 韓国もこういう映画を作るようになったんだなって思ってしまいました。 あ、挨拶遅れましてf^^; 今年もヨロシクね!友ちゃんツアー近々実行しましょ♪ (2006.01.11 11:50:53)
もうあれから1年経つんですね。
イ・ウンジュは、映像で観るまえから注目していた女優さんでした。私は3年くらい前からホン・サンスという監督のことが気になっていて、「オー! スジョン」とい映画を観たいと思っていました。それは実現していないんですけど、その映画に出ていたのがイ・ウンジュ。 その後、セクションTVとか、「火の鳥」(弟1話だけ)とかで彼女の活躍ぶりを見ていて、ほかの女優さんたちにないナチュラルさがあって注目していたんです。 「スカーレットレター」は日本に来るだいぶ前から、絶対観にいくと決めていました。 でも今から考えると、その頃の「韓国情報発信基地!innolife.net」などの記事で、ウンジュの「スカーレットレター」に出ることへの不安のようなものが書かれていたと思うんですよ。だから、悔しいんですよね。なぜ止められなかったか。 皮肉なことに「スカーレットレター」は、日本では遺作として観ることになってしまいました。でも、ウンジュの演技はとても堂々としていて立派なものでした。それだけに、重い足取りで映画館を後にしたのがついこの間のことのようです。 女優として真っ盛りのなかでの死。残念というより、いまだに悔しさが込み上げてきます。 ごめんなさい、ウンジュの記事を眼にしたものですから。「四月の雪」のカキコミありがとうございました。 (2006.01.11 22:38:11)
イ・ウンジュの自殺は私もショックだった。
若いけどオーラのある女優さんでこれからもっと実力を発揮しそうだったのにね。 それからこの映画は映画館で見たけど、衝撃だった。 見る人が望むようなハッピーエンドの方向には決して進まず、どんどん話が悪い方へ転がっていき誰かが死んでその余韻を残して話が終わる。 後味が悪いったらないよね。 いろんな意味で衝撃が強い映画でした。 (2006.01.11 22:46:09)
エルマチャイ13。さん
>とても楽しみにしてたのに、大好きな女優さんだった、イ・ウンジュが自殺してしまって。。。 エルマさんも、イ・ウンジュ好きでしたか? 私も何だか気になる女優さんで彼女の作品はだいたい見ましたよ。 >だけど、本当に今までで一番リアルな演技をしていました。まさに入り込んでいたというか。 入り込んでいたからこそ、あそこまで演じられたんでしょうね。 見ているほうも何ともいえないモヤモヤを感じたので、演じた方は大変だったでしょうね。 >いい女優さんを亡くしてとても残念です。女優って大変なんだなーって改めて思いました。 >アメリカでは一つの映画が終わるたび、かなり長い間休んでセラピーを受けるみたいですよね。 そうしないとやってられないですよね。 イ・ウンジュは特に、彼女の他の主演作品の中でも死ぬ役が多くて…。 時間をかけてでも、ゆっくりできればよかったんでしょうけれど、次の仕事の話がでていたということだったのでつらかったのでしょう。(本当のところはわかりませんが。。。) すごく魅力的でこれからが楽しみな女優さんだったんですけどね。残念です。 (2006.01.11 23:06:19)
くにゃんおんにさん
>結構血生臭くて重い映画って言う前評判と話題性で、劇場へ観に行きました。 >劇場の大画面で観ると、やっぱり最後はかなり重かった。 重そう…。 あのシーン、劇場の臨場感たっぷりな場所で見たら入り込みそうだし…。 私は、わざと昼間の明るい時間、出かける前の空き時間に見ました(笑) 後味が悪いという話を聞いたから、夜はイヤだな~と思って。。。 >視覚的衝撃よりも、精神的にずんとくる映画だったなぁ~ 複雑な愛がからんでくる作品は、だいたい視聴者にあれこれ問いかけるような終わり方をすることが多くて、考えるとおもしろいけど疲れもするね。 単純な私は個人的にはすっきり系の終わり方やハッピーエンドの方が好きです。 >あ、挨拶遅れましてf^^; >今年もヨロシクね!友ちゃんツアー近々実行しましょ♪ ほんと、久しぶり♪ こちらこそ、今年もよろしくです!! 友ちゃん、近所なのにまだ一度も行ってないの~。 阿佐ヶ谷にこれそうな時、連絡くださいませ。 お休みの日が良いのかな? (2006.01.11 23:27:39)
garasha_do999さん
>もうあれから1年経つんですね。 早いですよね。 自殺のニュースをその日の夕方聞いて、信じられずネットで調べまくりでした。 誤報ならいいなと思ったくらい。 >ホン・サンスという監督のことが気になっていて、「オー! スジョン」とい映画を観たいと思っていました。 結構前に見ました。記憶が薄れてきたけど笑える部分あり、せつなさありの映画でした。 >セクションTVとか、「火の鳥」で彼女の活躍ぶりを見ていて、 注目していたんです。 「火の鳥」も私は大好きなドラマでしたよ♪ セクションTVに出てくる姿などは映画やドラマとは違った素に近い彼女で、またかわいかったですね。 >その頃の「innolife.net」などの記事で、ウンジュの「スカーレットレター」に出ることへの不安のようなものが書かれていたと思うんですよ。だから、悔しいんですよね。なぜ止められなかったか。 そうだったんですね。 でも、内面には色々と秘めた部分がありながらもスクリーンでは堂々たる演技。プロだなと思いました。 まさかこんなことになるとは、周囲はもちろん、本人も最初はもしかして思わなかったのかもしれませんね。 >重い足取りで映画館を後にしたのがついこの間のことのようです。 映画館で観たならなおさら感じることが多かったでしょうね。 >残念というより、いまだに悔しさが込み上げてきます。 私も今回ウンジュの登場場面は特にじっくり見てしまいました。 悔やまれますね。 >ごめんなさい、ウンジュの記事を眼にしたものですから。 いいんですよ。 私も大好きな女優さんですから。 四月の雪(笑) 不謹慎ながら、タイトルを口にしただけで笑ってしまう私って…。 近々借りて観て(garasha_do999さんのコメント見て、レンタルしようと決意したので。笑)ここでまた色々書きたいと思いま~す♪ (2006.01.11 23:59:19)
ricaさん
>イ・ウンジュの自殺は私もショックだった。 彼女の作品を観ている人はやはり何らかの衝撃を受けたよね。 >若いけどオーラのある女優さんでこれからもっと実力を発揮しそうだったのにね。 オーラがあるね。 彼女みたいな女優はなかなかいないよな~。 >それからこの映画は映画館で見たけど、衝撃だった。 やっぱり、みんなこの映画、映画館で観ているんだね~。 私もそうだったように、注目していたんだね。みんな。 >見る人が望むようなハッピーエンドの方向には決して進まず、どんどん話が悪い方へ転がっていき誰かが死んでその余韻を残して話が終わる。 イ・ウンジュ演じるカヒが死んだ後の、無残なカヒの死に付き添ったハン・ソッキュ演じるキフンがまたそれを物語っていたよね。 生き延びたけど、悪夢が続く…。 愛って、選択を間違うと地獄に落ちていく…でも、事故にあったように選択の余地がないこともあるから、それもその人の運命なのかな?? …ってことで、勝手に結論出して終わらせてしまいました。 余韻はいらない! (2006.01.12 00:11:26) |
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