2004/05/03(月)21:39
英国日記<ショッピング/Big Issue>
02/05 Sun 曇りのち晴れ
今日は昼からショッピングに出かけました。
最近ずっと曇っていた空に晴れ間が見えて、お出かけ日和です。
ショッピングと行っても、City CentreというAccommodation(寮)から徒歩15分位の所にある所に行ったのです。ゆっくりと一人で。
寮の建物を出て、道路に向かおうすると、緑の絨毯に白い花が咲いています。
前から来た人が花を一輪摘んでいました。
道路沿いの歩道に出ます。下りの坂道を下った所には自転車で何処かに行こうとする子供達。
風が初夏と同じ温度で流れてきます。
Safewayという一番近いスーパーの駐車場を抜けて近道をして、歩きます。
念の為に持ってきたマフラーはもう要らなくなりました。
ヨーロッパらしい建物を横目に道路沿いの平らな歩道を15分。
見覚えのある公園が見えました。
桜が咲いていた公園。桜はちょうど桜吹雪を散らしていて、その下の緑に彩を添えていました。
公園の向こうは中心街です。
来るまでに出会った店がほぼ全て閉まっていたので、不安だったのですが、ここの店はほとんど開いており安心しました。
それどころか、小さなマーケットまで開いていて、沢山の人で賑わっています。
まず本屋さんに入り、手紙を買いました。部屋の飾り付けにするためです。
スーパーで日用品を買った後、迷うように付近をうろつきました。
大きく綺麗なショッピングモール、Kiosk、GAP、HMV、大きな歩道の真ん中に置かれたMerry-Go-Round。
Marks&Spenserという有名なスーパーではおかきも発見しました。甘いお菓子しかないことにうんざりしていたので嬉しい発見です。
帰り道にBIG ISSUEを買いました。
BIG ISSUEとは91年、ロンドンで創刊された、ホームレスの人が収入を得られるようにする為の雑誌です。
現在世界24カ国で年間約2600万部刷られています。
イギリス版では50pでホームレスの人が雑誌を購入、1.20£で売り、差額を収入とします(日本版では100円で購入、200円で売ります)。
日本版はホームレス支援を研究していた大阪のNPOが会社を立ち上げ2003年9月に創刊されました。2003年10月から神戸、11月から京都、12月から東京3ヶ所でも販売されています。梅田に行けば、JRから阪神または阪急に行く地上の道を通れば買うことができると思います。
この雑誌により、ホテルで眠ることができる人、きちんと食事が取れるようになった人もいます。また、買う側にとってもホームレスとの垣根が低くなったとの声があります。
売る側のホームレスの人はきちんと指導を受け、販売地域を指定されていて、首からIDを下げて、責任を持って売ることが義務付けられており、酒気を帯びてはいけない等の禁止事項もあります。
但し、安定収入を得ている販売員が少ないこと、編集スタッフの不足などが日本版の問題点である、と2003年12月21日の朝日新聞には書いてありました。
そんなBig Issueを買ってから、寄り道しながら帰ろうと思いました。
僕は寄り道が好きです。
ちょっと素敵な感じがする並木道を見つけたのでそこを通って帰ろうと思いました。
とても静かです。
人通りはあるのですが、人の住んでいる気配の無い家々が立ち並びます。
博物館を見つけることもできました。
リスが緑の中に居るのも見つけました。
空を見ると水玉模様です。
色んな建物と出くわしたり、大きな公園を見つけたり、大きな公園の手前の家の花壇に微笑んだりしました。
それが風と混ざるとなんとも気持ちの好い昼下がりです。
時間帯は夕方なのですが、8時まで日が沈まないのでまるっきり昼下がりなのです。
道に迷わないか不安でしたが知っている道にたどり着くことができました。
また桜を見つけました。散る桜がまた緑の地面と混ざっていました。
桜を見ると日本を思い出します。
でも寂しくはありません。
桜には「好い思い出」しかないですから。
この前に見たときは一色だった桜が緑とコントラストを作ります、空にも地上にも。
大学の前の、いつもの道を歩きます。
そこには初めて電話をかけた電話ボックスがあり、中国人が何かを話していました。
その道のすぐ横にはお墓があります。
とても広い場所に石と花が並んでいます。
あまりにのどかなので「僕もここで眠れば落ち着くのかな?」って考えた後、
神父様の英語が聞き取れないから落ち着けないや、と思いました。
そして寮に戻ってきました。
とても歩いたので、今日は体が少し疲れたけど、心地よかったのは、
好い天気と、好い風と、緑と、白い花と、建物と、桜吹雪のお陰かな、と思います。
…たまには軽く、詩的にいきました。