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ホーキング博士が発見されないほうに100ドル賭けると言ってい神の粒子ことヒッグス粒子。物理学マニアの巨大テーマパークことCERN(欧州原子核研究機構)がLHC(粒子加速器)で見つけたのが2012年。時を待たず国際研究チームLIGO(ライゴ)が、アインシュタインの宿題だった重力波を直接観測することに成功したと発表した。 つい先日の完成発表で「予言からちょうど100年の節目。世界中の誰もが重力波を捕まえたいと狙っています。でもKAGRAが目標の感度に達するのは2017年度。アメリカに先を越される可能性も大きいです」とコメントしていたのが日本の大型低温重力波望遠鏡KAGRA。ちょっと先を越されたザンネン感もありますがこれまでの重力波望遠鏡が1000年に1回程度だった性能が年に数回まで観測できるようになるというから期待大。ブラックホールの存在など天体現象の解明もさることながら、光、電波に続く重力波によるテクノロジーに妄想が膨らみます。 ちなみに飛騨の地下200メートルに横たわる巨大施設は人の話し声や足音も揺らぎを誘うため、運転が始まれば無人になるそうです。 LIGO-Virgoの重力波発見に関するKAGRAグループからのコメント 我々KAGRAグループは、LIGO-Virgoが重力波信号を発見したことを心より祝福します。これは重力波および一般相対性理論の研究者が待ち望んでいた歴史的快挙です。 現在我々が建設中のKAGRAを含む第二世代の重力波望遠鏡(レーザー干渉計)によって、重力波そのものや、ブラックホールや中性子星という高密度星の研究が可能であることが実証されたという意味で、このニュースは本当にエキサイティングです。 我々は今後も引き続きKAGRAの建設を進めて完成させ、高い感度を実現して重力波国際観測ネットワークに一刻も早く参加し、重力波天文学という新たな学問分野に貢献していくつもりです。KAGRAは地下に設置されて低温ミラーを装着しているため100Hz 以下の帯域で感度が高く、その周波数帯にある重力波源の探査に適していますが、そこはまさに今回LIGOで観測されたブラックホール連星の合体イベントがたくさんあると予想されているところです。まず、KAGRAはそこを目指していきます。 もちろん、宇宙にはブラックホール連星合体の他にも、重力波を観測手段として研究すべき天体現象がたくさんあります。例えば、KAGRAでは、連星中性子星合体によるブラックホールの誕生を検出したいと考えています。それは、他の重力波望遠鏡やマルチメッセンジャー天文学のパートナーと連携して継続時間の短いガンマ線バースト源の謎を解明することにつながると考えています。ご期待ください。 梶田隆章 KAGRA計画代表 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 12, 2016 12:05:47 PM
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