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俺の部屋の近くに水治療法室というとこがあった 機械浴で治療を行う障碍者を浴槽に入れてぬるま湯で 職員のおばさん二人がマッサージをして血行を良くする ことを目的としていた 俺にはそれをしろと言わなかった 他の頚損の車椅子のおっさんは利用してた「ワイロ必要か」 ここの二人のおばさんノッポとチビがおもしろくて 暇なときはよく話をしていた 下ネタ多かったけどお互いに笑えた漫才みたいなやりとりだった でもこのおばさん二人は健康で毎日いろいろな障碍者を見てたから 絶対に生涯に健康でいたいと願う思いが強かった おばさん「美味しいものを食べに行けても車椅子やったらなあ」とか 「人に世話されるのはちょっとなあ」とか言っていた 健康なら老化しないで生涯に100才以上生きてみろよ いつまでも×2健康だと思うバカ野郎だった おかあさん白内障の手術でここを4,5日空けることになった その期間に家政婦を雇った一日一万円の日当だった 少し部屋が離れていた片麻痺の車椅子の小太りのおばさんが 俺のその事情に「私らやったら〈障害を持っていても〉一人で居られる 有り難く思わなあ」と皮肉を言っていた そんなもん上見りやぁキリないし下見てもキリないんだ 口元ががま口の財布みたいな顔したショートヘアおばさん いまでも日本国籍で生きてるかな?
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Last updated
2019.09.04 19:02:32
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