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2004年05月18日
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テーマ:小説日記(233)
カテゴリ:小説家になりたい
はじまりはいつも突然・・・



プロローグ  [覚醒]



階段を上がっていく映像

何かが、薄暗い階段を上がっていく

上りきったところで、左を向く

狭い廊下があり、先は真っ黒だ

ゆっくりと進む



右の方から一条の光が射し込んでいる

窓の外には、器のような下弦の月



壁に突き当たる

左の方にドア

ゆっくりと開いていくドア

中には机と本棚とベッドが見える



ベッドに近寄っていく

そこには女の子が眠っている

さらに近寄っていく

女の子のアップ

突然、女の子の目が大きく開いた

悲鳴が響き渡る









女の子が目覚める

胸に手をやり、汗を拭く



「・・・着替えなくちゃ・・・」



本棚の人形がジッーと見ている







誰もいない部屋

カーテンがゆれる

窓は閉まっている

何かの物音 

人形の顔のアップ







朝の食卓

父親は新聞を読んでいる

母親は背を向けて、何かを切っている

女の子が入ってくる

父親を見て顔をしかめる



「まだ出かけてなかったの。昨夜のことがあったから、顔あわせたくなかったのに・・・」



母親が振り向いて、不安げな顔をする



「早くしなさい。遅れるわよ」



その言葉に腹を立てたように女の子が出て行く



「ご飯食べないの」

「いらない」



母親が不安そうな顔をして父親を見る

無表情のまま父親は言った



「・・・後始末のことは頼んだよ・・・」







キッチンにしゃがみこんでいる母親

何かを探している

刺身包丁を取り出す

それをジッと見つめる母親の顔







右手に刺身包丁、左手にゴミ袋を持った母親が階段を見上げている

決心がついたように階段を上り始める



ドアの前で思いつめたような顔の母親

ゆっくりとドアを開ける

そして、中へ姿を消す



部屋の中から物音が聞こえる

荒い息、何かが唸る声

そして、静寂



左手に血の付いた刺身包丁

右手にゴミ袋を引きずりながら母親が歩いてくる

ゴミ袋が変な音を出している

ズルッ、ズルッ・・・







母親が刺身包丁を洗っている

そして、つぶやく



「・・・今日がゴミの日でよかったわ・・・」







玄関に半透明のゴミ袋

ゆっくりとズームアップ

中に黒い影が見える

突然、動き始める





何かが、はじまろうとしていた





・・)終わり










 







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Last updated  2004年08月19日 01時17分52秒
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