魅惑の西洋食器でテーブルコーディネートを

2008/09/07(日)00:36

親子の不思議な縁

鎌倉時代の有名な仏像彫刻家、運慶。 若い頃、仏像技術の修業に諸国を巡歴した折、九州宮崎で逗留の機会があり、縁あって妻を娶りました。そして子供も生まれたのですが、数年後奥州に残した両親が気がかりで妻子を残したまま郷里へ帰ってしまいました。 やがて月日が経ち、今度は九州に残した妻子のことが気になり、日頃信仰している観音菩薩に妻子の無事を祈願していました。 ある日、夢のお告げで観音菩薩があらわれ、「わが左身を造り携えて西へ行きなさい。そうすれば必ず子供と巡り合うだろう。」と言われました。運慶は喜び一心不乱にお告げどおり左身を彫って、薦で包み西へと旅立ちました。 一方、九州に残した子、堪慶もまた父が恋しくて観音菩薩に父と巡り合うよう日々念じていましたが、ある日、夢のお告げがあり「わが右身を造って東へ行きなさい。」といわれたので一生懸命に右身を彫り、薦に包んで東へと旅立ちました。 旅路の途中、堪慶が路傍の石に腰かけ休んでいると、東方より薦を背負って近づいてくる人があります。そして言葉を交わしているうちに互いに親子とわかり、薦を解いて互いの半身像を合わせたところ寸分の違いもなく見事に一体の観音様となりました。 親子は歓喜の涙を流し、益々観音信仰に励みましたが、里人がこれを聞き近くのお寺にこの聖像を安置したしたということです。 今日の写真はその聖像(十一面千手千眼観音像)が安置されている近所のお寺。25年おきの開帳となっています。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る