ペットはバーニーズマウンテンドッグ、それと年金主体の時事問題まで幅広く書き込みます。

外交官の給与が少ないそうです。それより制度がおかしいでしょう。あまりにもどんぶり勘定的で、一般企業と考えに差が有りすぎです。

外国的な考えでは自宅に招待して、接待する事もあると思いますが、接待しようが、しなくても在勤諸手当がでる・・・渡し切り接待費みたいですね。それならあと精算する必要もあります。

本来、上級外交官は自宅接待の必要があれば、自宅を公邸として、調度品などは公としてそろえておけば良いでしょうし、生活費（純粋な給与）と接待費は厳しく分けることが常識です。官僚さんに常識といっても通じないでしょうが・・・

問題は、この諮問会議の会長が新日鉄の社長であることです。公私混同を容認するような答申（ほとんど官僚の作文を追認するだけ）を外務大臣に勧告することに恥ずかしさはないのでしょうか？一般的にそのような費用を弁済するために　悪名高き　ｌ機密費を利用して個人がお金を出す事はないことを知らないのでしょうか？

記事転載

外交官の給料は高いか？～「在勤諸手当」の現実

政治部・永澤毅(12月17日)

　入省15年目、米ワシントン勤務で４人家族の一等書記官は135万9000円--。在外公館に勤務する国家公務員の月額給与の目安である。

　外相に意見具申する外務人事審議会（会長＝三村明夫・新日本製鉄社長）は11月中旬、外交官の「在勤諸手当」の削減が続く現状について「早急な是正」を求める勧告をまとめ、高村正彦外相に提出した。在勤諸手当とは在外公館での勤務に必要な衣食費などの基本的経費に充てられる手当。最近の円安・ユーロ高や海外での物価上昇などを踏まえて手当を拡充すべきだ、との要求を掲げたわけだ。

　外交官の仕事はおカネがかかる。国内では課長補佐にあたる一等書記官など、一定程度の役職に就けば赴任先の政府関係者らを自宅に招き、もてなさなければならない。相手国との友好関係を維持し、日本の国益に資する必要な情報を収集するためだ。大使クラスになるとさらに付き合いは増える。「自宅での接遇で必要な人数分の和食器を日本から用意し、海外に持っていく費用だけでもバカにならない」（外務省の課長級職員）と言う。

　ここ数年、審議会は同様の勧告を出し続けてきた。冒頭のワシントン勤務の職員の例で言うと、衣食費などに充てられる「在勤基本手当」は交際費の意味合いも含んでおり、40万円超。これ以外に子女教育手当などが付く。かつて高額との批判があった外交官の給与。政府全体の財政再建の方針や為替の円安傾向なども加わり、外務省の調べでは2007年度までの８年間で在勤手当が実質35％減った。賓客のもてなしに必要な日本の食料品も発展途上国では高額だ。

　アジア地域に赴任経験のある幹部は「まじめに外交活動や付き合いをしようとすればするほど自腹を切らなければならないのが実態だ。お金のために仕事をしているわけではないが、足が出るのを何とかしてほしい」と嘆く。ステレオタイプな"高給取り"批判があたらない現実がそこにある。

　外務省が増額を要求しているのは、在勤諸手当に限らない。これまでも政府開発援助（ＯＤＡ）予算の増額や在外公館の新増設などを訴え、財政再建を進める財務省や国会議員らに働きかけを続けている。08年はＴＩＣＡＤ（アフリカ開発会議）や主要国首脳会議（洞爺湖サミット）といった大イベントの主催を控え、予算増への期待は根強い。

　ただ歳出削減のあおりを受け、外務省全体の予算は97年度をピークに減少傾向にある。一般会計ベースのＯＤＡ予算も07年度までの10年間で38％減った。「国際社会での発言力が低下しかねない」。先進国がアフリカ向けＯＤＡを相次ぎ増額するなか、日本の援助は相対的に見劣りしつつある。

　もちろん、むやみな増額が許される状況ではない。在勤諸手当では経費の透明性を高め、目的に沿った使い方がなされているのかをチェックする仕組みを構築するなどの工夫が必要なのは言うまでもない。欧州に赴任経験のある課長級職員は「自腹を切るのが嫌だから、自宅に招いて接遇したことなんてない」と告白する。多額の交際費が必要な職員と、外交活動にかかわる交際費が必ずしも必要とは言えない警備や医務、会計といった内部の職員を同列に扱っていいのか、との疑問も残る。

　ＯＤＡを含め、外交関連の予算減少に外務省幹部の大半は危機感を募らせている。財務省はともかく、「本来の外交活動に必要な経費は支給されてしかるべき」との主張に異を唱える人はほとんどいないだろう。ただ主張に説得力を持たせるために外務省が努力できる余地はまだ大きい。