出版業界って。。。
腰痛の状況は改善しないのですが、今日はちょっと勉強した出版業界の話について、息抜きに書いてみようかなと思いました。(息抜き?っていう堅い話ですけど(^^;;)事の発端はこの本の話でした。この本って、Kabu.comの宣伝ばかりじゃない!?書籍では、規定により広告の挿入は禁止されています。(巻末の自社のシリーズ本の紹介程度は除く)この場合、ZAIがこの本を出版しているので、ZAIの出版する他の本の紹介程度なら良いのでしょうが、後半はKabu.comでの口座の開設の手順とか、、、画面の説明とか。通常雑誌ならば、記事広告と考えられるような内容ばかり。個人的には非常に読みやすくていい本だと思いますけど、この本、こういう証券関係の本では異例の15万部も売れているそうです。そうなると誰が儲かるのかなあと考え始めました。。。この本は、定価1,500円なので、2億2500万円の売上。本の価格は、印税 10%出版社 70%本屋 20%程度に分解されるため、この場合、発行人もZAI編集部なので、約80%がZAIの取り分と考えると、、約1億8千万ですね。書籍の原価率は35%程度なので、粗利は約1億ですか。しかも、この本はKabu.comとのタイアップ本ということで、Kabu.comからのお金も出ています。初版を仮に2万部と考えて、それをZAIがフルカバーしようとすると3,000万円。これくらいはKabu.comは払っているんじゃないですかね?すると、ZAIは1億3千万の粗利ですか。まあ、多少の在庫は出るにしても、かなり儲かっていますね。Kabu.comもこの本の影響もあってか、口座開設数が伸びているそうです。Kabu.comの現在の口座開設数は約15万口座。この本はそれと同等に売れているわけですから、当然口座開設数は増えますよね。あれれ、、本当は再販制度のことなどを書こうと思っていたのに、話がずれてしまいました。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~本の流通には再販制度というものがあり、決められた価格で売らなければならないということと、トーハン、日販という取次ぎ業者を通じて、本を仕入れなくてはならないことが決まっています。その代わり、本屋は在庫のリスクを負うことなく、商売が出来ます。ここから本屋は正味と呼ばれる原価を払って書籍を売るわけです。正味は8割弱ですので、本屋の粗利は2割強とはっきり分かってしまいます。それなので、既出のような利益計算が出来てしまうんですね。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~そこで、ついでなので楽天やAmazonのようなインターネット書店の儲けは??というのをついでにこの本を売った場合ということで考察してみたいと思います。この本は1,500円なので、粗利を20%とすると1500×0.20=300円送料無料の対象になるので、送料を210円とすると、粗利は90円。仮にアフィリエイト経由で購入すると、楽天の場合、1%(15円)を引いて75円。Amazonの場合は、5%(75円)を引いて15円。つまり売上高粗利益率は、楽天で5%Amazonで1%薄利多売の商売ですねぇ。在庫リスクが無いのはいいことですが、相当のロットをさばかないと、人件費やシステム費用をリカバーできないですね。以上です。長文失礼しました。ちゃんちゃん。