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別ヴァージョンの人間史 by はやし浩司

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2004.11.27
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カテゴリ:カテゴリ未分類
●孤立感と劣等感

 子どもを指導していて、一番気をつけなければならないこと。それは(1)子どもを孤立させないこと。(2)劣等感をもたせないこと。

 この2つが日常的に重なり始めると、子どもには、さまざまな心の変調が現れるようになる。その第一、自己と他者の誤認識。

 わかりやすく言えば、ゆがんだ自分を、「自分」と思いこみ、ゆがんだ「他者」を、他者だと思いこみやすいということ。ものの考え方が、ひがみっぽくなったり、ひねくれたりする。いじけたり、おかしなところでがんばったり、つっぱったりする。

 そこへ劣等感が加わると、ものの考え方が、一気に、暗くなる。

 ……あとは、底なしの悪循環。ますますその子どもは、みなから孤立し、劣等感に苦しむようになる。

 実は、これは私自身の問題でもある。老後の問題といってよいかもしれない。

 部屋に閉じこもって、ものを書く人間は、この孤立感と劣等感と、どう戦うか。それがいつも問題になる。

 ものを書かなくても、パソコンお宅でも、よい。環境的に、すでに、自己と他者を誤認識しやすい状況にある。

 よい例が、三島Y、太宰O、それに芥川R、川端Y。どの人も日本を代表する文豪たちだが、しかしそういう人は、どこか、ヘン(失礼!)。暗い。偏屈。いじけている。それについて、先日も、ワイフと話していると、ワイフは、こう言った。

 「あんたは、だいじょうぶよ。毎日、幼児と接しているから」と。

 事実、そのとおりで、幼児に接したとたん、気分が、パッと晴れるということは、よくある。そんな幼児の世界から、この世界を見ると、この世界のゆがみというか、ひずむが、よくわかる。(もちろん、自分のゆがみも!)

 こうした(ゆがみ)で注意しなければならないのが、それがまだ一定のワクの中にあればよし。しかしそのワクを超えると、ものの見方が、否定的になること。「世の中、狂っている」「希望はない」「どうせ人類は、滅亡する」と。

 最終的には、「死」を考えるようになる。

 いわゆる自殺というのは、この否定的なものの見方の、ゴールに位置する。(そう言えば、三島Y、太宰O、それに芥川R、川端Y、みんな、自殺しているぞ!)

 以上をわかりやすく図式化すると、こうなる。

(孤立感)+(劣等感)=(自己と他者の誤認識)……→(自己と他者の否定)=(自殺)

 子どもの世界でも、まったく、同じことが言える。最近でも、自殺系サイトが、大はやりという。ときどき、集団自殺が新聞をにぎわす。もちろん個人の自殺も、それ以上に多い。

 私の近所でも、1人の青年が、最近、自殺した。世間的には、病死ということになっているが、自殺だったという。人の死を軽々に論じてはいけないが、その背景に孤立感と劣等感があったのではないかと思う。その青年のばあいも、自殺する前の数年間、ほとんど他人との接触をしなかったという。

 ちなみに、平成15年度(03)の若年者の自殺数は、つぎのようになっている。

    0~19歳   ……  613人(男 365人、女 248人)
   20~19歳   …… 3353人(男 2357人、女 996人)
                        (警察統計資料より)

 全体としてみれば、平成10年度の4192人から、3966人へと減っているが、しかし「減った」という変化でもない。

 だからどうしたらよいか……。私には、わからないが、孤立感と劣等感は、子どもには、もたせてはいけない。

 私のばあい、幼児教室では、その子どものよい点や面をみつけたら、とにかく、こまめにほめるようにしている。「君は、すごいね」「ほほう、すばらしいね」と。みなの前で、おおげさにほめたたえるのもよい。

この時期、子どもは、ややうぬぼれ気味のほうが、あとあと、まっすぐ、伸びてくれる。

 この方法は、すぐ、家庭でも、応用できる。ぜひ、ためしてみてほしい。

【子育て、一口メモ】

●得意面をさらに伸ばす

子どもを伸ばすコツは、得意面をさらに伸ばし、不得意面については、目を閉じること。たとえば受験生でも、得意な英語を伸ばしていると、不得意だった数学も、つられるように伸び始めるということがよくある。「うちの子は、運動が苦手だから、体操教室へ……」という発想は、そもそも、その原点からまちがっている。子どもは(いやがる)→(ますます不得意になる)の悪循環を繰りかえすようになる。


●悪循環を感じたら、手を引く

子育てをしていて、どこかで悪循環を感じたら、すかさず、その問題から、手を引く。あきらめて、忘れる。あるいはほかの面に、関心を移す。「まだ、何とかなる」「そんなハズはない」と親ががんばればがんばるほど、話が、おかしくなる。深みにはまる。が、それだけではない。一度、この悪循環に入ると。それまで得意であった分野にまで、悪影響をおよぼすようになる。自信喪失から、自己否定に走ることもある。


●子どもは、ほめて伸ばす

『叱るときは、陰で。ほめるときは、みなの前で』は、幼児教育の大鉄則。もっとはっきり言えば、子どもは、ほめて伸ばす。仮にたどたどしい、読みにくい文字を書いたとしても、「ほほう、字がじょうずになったね」と。こうした前向きの強化が、子どもを伸ばす。この時期、子どもは、ややうぬぼれ気味のほうが、あとあと、よく伸びる。「ぼくはできる」「私はすばらしい」という自信が、子どもを伸ばす原動力になる。


●孤立感と劣等感に注意

家族からの孤立、友だちからの孤立など。子どもが孤立する様子を見せたら、要注意。「ぼくはダメだ」式の劣等感を見せたときも、要注意。この二つがからむと、子どものものの考え方は、急速に暗く、ゆがんでくる。外から見ると、「何を考えているかわからない」というようになれば、子どもの心は、かなり危険な状態に入ったとみてよい。家庭教育のあり方を、猛省する。


●すなおな子ども

従順で、親の言うことをハイハイと聞く子どもを、すなおな子どもというのではない。幼児教育の世界で、「すなおな子ども」というときは、心(情意)と、表情が一致している子どもをいう。感情表出がすなおにできる。うれしいときは、顔満面にその喜びをたたえるなど。反対にその子どもにやさしくしてあげると、そのやさしさが、スーッと子どもの心の中に、しみこんでいく感じがする。そういう子どもを、すなおな子どもという。





【子どもの人格完成度テスト】(EQ論の応用)

★子どもの性格といっても、さまざまですね。「うちの子は、どんな性格なのかしら?」「うちの子をどう考えたらいいのかしら?」と思ったら、このテストを受けてみてください。

(採点方法)

 それぞれの項目について、0点~4点までの、5段階になっています。

 0点……まったく、そうでないとき。(反対の様子であるとき。)
 4点……まったく、そのとおりであるとき。

 中間のときは、2点として、採点してください。あとで、得点を合計します。その合計点が、あなたのお子さんの、性格ということになります。

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(1) 協調性(共鳴性)

 ☆親が苦労したり、苦しんでいると、言わなくても、すぐ力を貸してくれる。
 ☆他人に対して、同情的で、ボランティア活動などを、喜んでする。
 ☆仲間や友人に対して、やさしい。気をつかい、相手をキズつけたりしない。

(2) 自己管理能力

 ☆善悪の判断が強く、正義感が旺盛。まちがったことが嫌い。
 ☆社会のルール(交通ルールなど)や、約束や目標を、しっかりと守っている。
 ☆誘惑に強く、その場、その場で、しっかりと自分を律して行動できる。

(3) 安定した人間性

 ☆勤勉で、努力家。何でも、コツコツと、がんばる。
 ☆言われたことに従順で、まちがえたときでも、すなおにそれを認める。
 ☆友人の数が多く、また交際範囲も広い。いつも仲間と仲よく遊んでいる。

(4) 情緒の安定性

☆感情の起伏があまりない。いつも平常心で、安定して家族と接している。
 ☆わかりやすい性格をしている。心の中の状態が、外から、よくわかる。
 ☆落ちついた、もの静かな子どもといった印象を与える。めったに動じない。

(5) 知的開放性

 ☆好奇心、生活力とも旺盛で、多芸多才。ものごとに挑戦的。
 ☆知的な遊びを好み、読書、研究、探求が好き。著作、音楽や絵画を好む。
 ☆広く政治や経済、日本や世界、さらに環境問題や宇宙の話題に興味をもっている。

 かく項目(☆)の、合計点と、全体の総合計点が、あなたの子どもの得点ということになる。

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【結果は、後日、収録】
 04年・11月末現在、W中学校に依頼調査中。

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各項目合計点……12点
 総合計点  ……60点で、集計





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Last updated  2004.11.27 09:00:52



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