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カテゴリ:日々の随筆
●落ち着かない女性
++++++++++++++++ 昨日(5月3日)、ファースト・フードの レストランで、こんな女性を見かけた。 年齢は、60歳くらいか。若い母親と、 小さな女の子(4歳くらい)と、3人で いっしょに食事をしていた。 ++++++++++++++++ 昨日、買い物の帰りに、ワイフと2人で、ファースト・フードのレストランで昼食をとった。そのときのこと。通路の向こう側に座っていた女性(60歳くらい)が、おかしな行動をとり始めた。連れの若い母親(30歳くらい)と女の子(4歳くらい)が、トイレかどこかへ席をはずしたときのことである。 その女性は、カバンの中からビニール袋を取り出すと、その中に食べ物の残りを、人目を盗むかのように、キョロキョロとあたりを見回しながら、詰め始めた。 その動作が、すばやいというか、こまかいというか……。チョコチョコとした感じだった。それで私の目にとまった。 この年代の女性には、このタイプの人は多い。「このタイプ」というのは、レストランなどでの残り物を、きちんともって帰る人である。戦後の、あの(ひもじい時代)を経験している。 それはわかる。しかしその動作が奇異だった。動物園のサルにたとえるのは、たいへん失礼なことだが、しかしそんな感じがした。人間がもっているはずの、奥ゆかしさとか、深みがまったく、なかった。 ワイフもその女性を見ていた。 私「初老性のボケが始まっているみたいだね」 ワ「そんな感じね」 私「こまかいことを、つぎつぎと気にする人かもしれないけど、頭の中はカラッポだよ」 ワ「何も考えていないみたいね」 私「ぼくも、そう思う」と。 よく観察してみると、その女性には、つぎのような特徴があるのがわかった。ひとつの行動をしながら、それとは別に、手や体は、すでに別の行動に移っている。たとえば袋の中に残り物を詰めながら、一方で顔はすでにカバンのほうを向いている。 そしてカバンの中にその残り物を入れながら、顔を通路のほうに向ける。向けて、あたりをキョロキョロと気にしている。キョロキョロと気にしながら、テーブルの下で、かばんのチャックをしめている。 私「いいか、よく見てみろ。あの女性は、同時に、2つとか3つの行動を、同時進行の形で、繰りかえしている」 ワ「落ち着かないわね……」 私「そう、昔の人は、そういう言い方をした。いわゆる多動児特有の動作といってもいい」 ワ「ひとつの行動を、しっかりと終えてから、つぎの行動に移ればいいのに……」 私「ふつうの人なら、そうする」と。 顔の表情も、つぎつぎと変化した。4歳くらいの孫が、トイレかどこかから帰ってくるやいなや、笑みをつくって見せたかと思うと、パッと表情を変え、つぎに女の子の母親のほうを見やるなど。そしてその間も、頭や体を、絶え間なく動かす。 女の子に話しかけながら、一方でテーブルの上の食器を並べなおす。並べなおしながら、もう一度、手を拭く。拭きながら、瞬間的に女の子に笑みを投げかける。 ワ「ああいう人を、世間では、(よく気がつく人)というのね」 私「そう、日本では、そういうふうに評価する」 ワ「反対に、ひとつずつ行動を見届けてからする人のことを、(気がつかない人)と言うわ」 私「それも、そうだ。お前なんか、ああいう女性から見たら、牛のように見えるかもしれないよ」 ワ「でね、あなた、ああいう人は、自分でそれに気がつくということはないのかしら?」 私「ないだろうね。自分のほうが正常だと思っているよ」と。 そういう意味では、人間の評価などというものは、相対的なもの。せわしなく動き回る人から見れば、そうでない人は、おかしく見える。一方、私たちがその女性をおかしいと思うのは、私たちを基準にしているからにすぎない。 ワ「私、ああいう人がそばにいると、落ち着かないわ」 私「そうだろうね。お前には合わないだろうね」 ワ「頭の中はカラッポみたい……」 私「そうだろうね。何も考えていないだろうね」と。 ついでに言うなら、私は、先にも書いたように、その女性は、認知症か何かになり始めているのではないかと思った。思いついたまま行動しているといった感じで、その前後が途切れてしまっている。つまり思考の連続性がない。そのため、感情や行動の連続性もない。 私「いちばんよい方法は、そういう姿をビデオか何かにとって、その女性自身に見せることだ。そうすれば、その女性は、自分の姿に気がつくかもしれない」 ワ「そんなことをして、どうするの……?」 私「……たぶん、無駄だとは思うけど……」と。 このタイプの人は、少なくない。概して言えば、女性に多い。が、あまりにもそれが顕著だったので、ここに書きとめておくことにする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年05月04日 10時24分35秒
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