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カテゴリ:英語のことわざ
【英語のことわざvs子育て格言】
(英語のことわざのみ、「English Proverbs, explained」(Ronald Clifford著・Pan社) より抜粋。……Only English Proverbs are quoted from the book, “English Proverbs, explained, written by Ronald Clifford. All other parts of these comments are made and written by Hiroshi Hayashi from the view-points of education at home without quoting anything from the book at all.) ●Absence makes the heart grow fonder. そばにいない人への想いは強くなる。 離れて住んでいると、その人への想いが強くなることをいったもの。 たがいにひかれる者どうしなら、なおさらそうである。 その反対のことわざが、 「Out of Sight, out of mind」(見えなくなると、心から消える)。 日本でも、「去るもの、日々に疎(うと)し」という。 遠くへ行った人は、それだけ疎遠になりやすいという意味。 総じて言うと、恋心というのは離れれば離れるほど燃えあがり、 そうでない関係は、疎くなるということか。 子どもが恋をしたら、そっとしておいてやるのが、最善。 無理に引き離そうとすればするほど、たがいに強く求めあうようになる。 が、それだけではすまない。 子どもの側からすると、「親を取るか、恋人を取るか」の択一に迫られる。 親を取ればそれでよし。 そうでなければ、その時点で、親子の関係は切れる。 ●Accidents will happen in the best-regulated families. 事故というのは、もっとも管理された家庭で起こる。 子どもへの過干渉が悪いのは、子ども自身が自ら考える力を失ってしまうこと。 子どもを管理すればするほど、子どもは非常識になり、常識はずれの行動を 繰りかえすようになる。 家庭教育には、(いいかげんさ)が大切。 その(いいかげんさ)の中で、「子どもは自ら考え、自ら行動し、自ら責任をとる」 という自由の三原則を身につける。 ●Actions speak louder than words. 行動は、言葉よりも、効果がある。 子どもは家庭の緊張感に巻きこまれながら、伸びる。 親が寝そべっていて、「新聞をとってきて!」は、ない。 親もキビキビと行動し、その中に子どもを巻きこんでいく。 「ぼくがそれをしなければ、みなが困るのだ」という雰囲気を、用意する。 そういう力で、子どもを動かす。 よく「しつけ」が話題になるが、しつけというのは、言葉でするものではない。 しつけというのは、行動でするものである。 ●Adam’s ale is the best brew. アダムの水は、最高の酒。 最近ではどこのレストランへ行っても、注文の最後には、ウェイターが、こう聞く。 「お飲みものは?」と。 そういうとき私は、「水で結構です」と答えるようにしているが、そう言うと、みな、 どこかプイとした表情になる。 イタリアやフランスのレストランでは、ワインで利益をあげようとする。 日本のレストランでは、飲み物(ジュース類)で、利益をあげようとする。 経営的な意味では、私のような客は、好まざる客ということになる。 しかしオーストラリア人は、水を好む。 アメリカ人は、甘いジュース類を好む。 日本では、最近はジュース類を同時に求める人が多くなったように感ずるが、こと 子どもにとって最善の飲み物は、水である。 飲み物は、水に始まって、水に終わる。 それが子どもの健康を守る。 ●Advice when most needed is least heeded. 必要なときの忠告は、もっとも身にしみる。 子どもに何かアドバイスするときは、いつも何らかの具体性をもたせるとよい。 反対に言えば、具体性のないアドバイスには、意味がない。 「友だちと仲よくするのですよ」 「学校で先生の話をよく聞くのですよ」 「交通事故に気をつけるのですよ」と。 こういうときは、言い方を変える。 友だちと仲よくしてほしかったら、「A君に、これを渡してね。A君、喜ぶから」と。 先生の話をよく聞いてほしかったら、「ママにあとで、先生がどんな話をしたか、教えてね」 と言う。 交通事故については、迫真の演技で、その怖(こわ)さを教えるとよい。 ●After the storm comes a calm. 嵐のあとに、静けさがやってくる。 人生には嵐はつきもの。 子育ても、また同じ。 「嵐」を感じたら、じっと静かにしている。 ジタバタしない。 重要な判断や決定もしない。 が、その嵐も、かならず去っていく。 それを信じて、ひたすら待つ。 たいていは子どものほうが、自ら軌道修正する。 あなたが思っているほど、子どもは子どもではない。 ●All are not thieves that dogs bark at. 犬が吠えるからといって、悪人とはかぎらない。 『人は見かけによらぬもの』ということわざもある。 表面的な部分だけをみて、その人を判断してはいけないという意味だが、 子どももまたしかり。 以前、幼稚園でも評判の「ワル」がいた。 友だちを泣かす、いじめるは毎日。 ときにけがまでさせた。 先生もお手上げ。 が、そんな子どもがある日、友だちにクレヨンを貸していた。 私はすかさず、その子どもをほめた。 「あなたはやさしい子だね」と。 それからのその子どもは、ワルはワルだったが、私の前では、悪いことを しなくなった。 していても、私の姿を見ると、パッと、それをやめた。 ●All cats are grey in the dark. どんなネコも、暗闇では、黒猫。 コンビニの前でたむろしている中学生や高校生を見ると、みな、非行少年に見える。 しかし実際、話しかけてみると、意外とものわかりもよく、すなお。 またそうせざるをえないような家庭環境が理由になっていることが多い。 家庭の中には、彼らの居場所すらない。 そういうケースも多い。 ●All good things come to an end. どんなよいことにも、やがて終わりがやってくる。 子育てをしていてこわいのは、取り越し苦労と、ヌカ喜び。 心配先行型の親は、常にこの2つを繰りかえす。 ささいなことを大げさにして、悩んだり、迷ったりする。 そしてそれが解決すると(?)、やはりおおげさに喜んでみたりする。 子育てで大切なのは、一貫性。 ささいなことで動じないという一貫性が、よき親子関係の基盤をつくる。 このことわざをもう少し深く読むと、こうなる。 「どんな悪いことにも、やがて終わりがやってくる。同じように、 どんなよいことにも、やがて終わりがやってくる」と。 こと子育てにおいては、親はデンと構えて、動じない。 ●All’s fair in love and war. 愛と戦争では、何でもござれ。 愛と戦争では、どんなことでもフェアになってしまう、つまりルールはないという意味。 最近では、中学生が、恋人と家出するなどいう事件は、珍しくも何ともない。 高校生が、恋愛関係から、妊娠するというケースも、これまた珍しくも何ともない。 さらに高校生どうしがアパートを借りて、同棲しているというケースもある。 高校生で、恋人の家に住みついてしまったというケースすら、ある。 おとなにかぎらず、子どもの世界でも、愛に関しては、ルールはない。 親の一方的な常識を押しつけても、意味はない。 それがよいことなのか、悪いことなのかという判断は別にして、 これからはそういう時代という前提で、こうした問題を考える。 ●All’s fish that comes to the net. 網にかかるのが、魚。 そこに魚がいても、網にかからなければ、魚ではない。 網にかかって、はじめて、魚。 同じように、どんな教育論も、自分の子育てに役に立たねば、ただの「話」。 たとえばAさんが、「うちの子は、こうして東大へ入りました」と言ったとする。 結構な話だが、大学どころではないという親も多い。 そういう人には、そういう話は、ただの「話」。 そこで子育ての世界では、成功者より、失敗者の意見のほうが、大切。 役に立つ。 「私は、子育てで苦労しました」という人の話を聞いたほうがよい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年10月04日 14時57分48秒
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