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楽天・日記 by はやし浩司

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2009年05月03日
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カテゴリ:旅行記
●岐阜県・板取村へ

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今、ワイフと私は、電車
に乗って、板取村へと
向かっている。

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●電車の中で

この原稿は、電車の中で書き始めた。
名鉄・豊橋線の中。
土曜日ということもあって、子連れの夫婦が、
前後に何組か座っている。

私は職業柄、子どもたちの顔や姿を、ジロッ、ジロッと見てしまう。
どうしても見てしまう。
長く見る必要はない。
瞬間でよい。
時間にすれば、1秒前後か。
それでわかる。

年齢から、性格、さらには問題点まで。
で、私のばあい、10年~後の姿まで、見えてくる。
「この子は、こうなって、ああなって……」と。
過去も見えてくる。
「どういう家庭環境で、どう育ったか」と。
どこかの予言者みたいな言い方をするが、これは事実。
しかしスピリチュアル(霊力)などという、インチキなものではない。
経験と知識に基づいている。

診断権こそないが、何か情緒に障害をもっている子どもにしても、
瞬間、垣間見ただけで、それがわかる。
わかるものはわかるのであって、どうしようもない。

もちろんその反対のこともある。
学校で、LD(学習障害児)と判断された子ども(小1男児)がいた。
(学校側が、それをはっきりと示したわけではないが……。)
学校側は親に、特別学級への編入を勧めていた。
が、私は「そうではないと思う」と、母親に告げた。
「~~ではないと思う」という診断なら、私にもくだせる。
で、2、3年もすると、その結果が、はっきりとしてくる。
その子どものばあいも、小学4年生になるころから、めきめきと
成績を伸ばし始めた。
現在は小学6年生だが、その学校のクラスでも、トップの成績を修めている。

……しかしそれがわずらわしいから、(子どもがわずらわしいからではない。
誤解のないように!)、本当は、こうした休日には、できるだけ子どもの
そばに、すわらないようにしている。
どうしても気になってしまう。
しかし、この席は、指定席。
車内も、ほぼまんべんなく、混んでいる。
席を移動することはできない。

●診断

ななめうしろの席のA君(小2くらい)。
度の強いメガネをかけている。
A君の遠視に気がついたのは、かなり遅かったのではないか。
年齢相応の人格の完成度に、やや欠ける。
動作が、どこか幼稚ぽい。
時折前の席に座った弟(5歳くらい)に、ちょっかいを出しているのは、
嫉妬からか。
赤ちゃん返りの後遺症も残っている。
弟の横には、母親が座っている。
それで弟の横にいる母親が気になるらしい。

……というようなことを書くのはやめよう。
今日は、一応、「旅行」。
仕事の話はなし!

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【板取村・旅行記】

●生老から

「生老」……このあたりでは、「しょうろ」と読む。
その生老から、目的地の民宿「ひおき」まで、約10キロ。
生老で理髪店を営む従兄(いとこ)は、そう言った。

10キロ。
何とか歩けそう……ということで、私たちは歩き始めた。
坂道というほどでもないが、ときどきゆる~い坂道。
5月の新緑が、まぶしいばかりに美しい。
私はそのつど、風景をビデオや、カメラに収める。

●Yさん

私は従兄のYさんを、尊敬の念をこめて、いつも「Yさん」と「さんづけ」で呼んでいる。
頭がよい。
キレる。
たまたま田舎にいるが、都会に住んでいれば、超一級のドクターになっていたはず。
今とちがって、昔は自分で自分の病気を治さねばならなかった。
それで医学を独学した。

そのYさんが、自力で、囲炉裏小屋を建てた。
それを見せてもらった。
土台から屋根、部屋の造作まで、すべてひとりで作ったという。
道楽に、これ以上の道楽があるだろうか。

「ぼくも山荘を作るとき、家以外は、すべて自分たちでしました」と話したら、
うれしそうだった。
趣味を同じくするものには、相通ずるものがある。

ただし一言。
家作りにせよ、土地作りにせよ、それを作っているときが楽しい。
作り終えたとき、そこでその道楽は終わる。
今の私がそうだ。
終わったとき、また別のものを求めて、さまよい歩く……。
従兄も、同じようなことを言っていた。

●万歩計

万歩計を見ると、すでに1万1000歩になっていた。
家を出るとき、ゼロにセットしたはず。
「それほど歩いていない」と思ったが、それだけ歩いたのだろう。
ふだんなら、一日の運動量としては、じゅうぶん。
それをワイフに告げると、「今日は2万歩を超えるかも……」と言った。

私はところどころでビデオを撮ったり、写真を撮ったりした。
その間にワイフは、100メートルほど先へ。
私は急いで追いつく。
写真を撮っては、追いつく。
その繰り返し。

●門出(かどいで)から、上ヶ瀬(かみがせ)

上ヶ瀬(かみがせ)……なつかしい地名が飛び込んできた。
昔、伯父が、この街道筋で、駄菓子屋を営んでいた。
何度か遊びに来て、菓子を分けてもらったことがある。

風景は、すっかり変わっていた。
洋風の家も、ところどころに見える。
が、何と言っても、道路が立派になった。
見るとワイフは、小さなタオルで額をぬぐいながら歩いていた。
「だいじょうぶ?」と何度も声をかける。
そのつどワイフは、「だいじょうぶ……」と。
歩いてまだ20分ほどなのに、もう無口になってしまった。

で、たしか伯父の店は、その村の中心部にあったはず。
裏から外を見ると、その下に板取川が見えた。
「どこだったのかな」と思っているうちに、上ヶ瀬の村を出てしまった。

●静かな村

5月2日、土曜日。
しかしどこも閑散としていた。
みやげもの屋や、土地の名産品を売る店もいくつかあったが、
客の姿は見えなかった。
今が行楽のベスト・シーズン。
暑くもなく、寒くもなく……。

「きっと不景気だからよ」とワイフは言った。
「そうだね」と私は答えた。

行き交う車の数も、少なかった。
うす曇り。
その雲を通して、日差しは白く、まぶしかった。
春の陽光が私たちの影を、道路にしっかりと作っていた。

その私……。
背中には、大型のリュックサック。
パソコン一式、ペットボトルなど。
10キロ以上はある。
それが少しずつだが、身にこたえるようになってきた。
ズシンズシンと、太ももにひびく。






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最終更新日  2009年05月03日 20時44分47秒
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