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別ヴァージョンの人間史 by はやし浩司

別ヴァージョンの人間史 by はやし浩司

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2012年06月02日
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●教育

 そこで教育、ということになる。
が、この教育は、20年後、30年後を見据えて、組み立てなければならない。
子どもが成長し、実労働者になるには、20~30年、かかる。
が、日本の教育は、お粗末そのもの。
10年一律どころか、100年一律の教育を繰り返している。
韓国にせよ、台湾にせよ、シンガポールにせよ、とっくの昔に、日本を追い越している。

 本来なら教師の自由裁量の幅を広くし、やる気のある教師が、120%のやる気度を出せるようにする。
……ということで、あに「ゆとりの時間」が生まれた。
が、結果は、惨憺(さんたん)たるもの。
「何をしていいかわからない」という教師が続出した。
近くのK市では、そのため小学校の教師を、幼稚園へ研修に出したりした。

 「創意工夫」とは言うが、人間というのは、崖っぷちに立たされないと、その創意工夫は、生まれない。
今の教育に欠けるのは、その「崖っぷち」。
緊張感。
緊迫感。
忙しいのはわかるが、その忙しさにかまけて、創意工夫する努力を怠ってしまった。

●入浴と食事

 ホテルへ着くと、すぐ入浴。
そのあと食事。
大浴場からは、浜名湖が一望できる。
すばらしい。

が、食事は、いつもスタンダードコース。
特別料金で、いろいろな料理を追加できる。
しかし、私たちには、それは必要ない。
スタンダードコースでも、量が多すぎる。

 で、その大浴場。
私も含めての話だが、ブヨブヨに太った人が、たいへん多い。
10人ほどの入浴客がいたが、みな、一様に、ブヨブヨに太っていた。
80歳前後の人の中には、反対にガリガリにやせている人もいたが、そういう人は、歩くのも難儀といったふう。

 明らかに飽食と運動不足。
そういう人たちをながめながら、心に誓う。
「明日から、また自転車通勤を始めよう」と。

 ……老齢期というのは、そういう時期。
自分に負けたとたん、あとは死の待合室へ、まっしぐら。
運動にしても、1週間もサボったら、歩くことさえままならなくなる。
だからあえて、自分の体にムチを打つ。
が、そのムチにしても、若いときなら、軽くポンと叩く程度でよい。
しかし老齢期に入ったら、バシッと叩かねばならない。

 年々、それがますますきびしくなっていく。
言い換えると、老齢期というのは、気力との闘いということになる。
さらに言うと、その気力をどう維持するか。
それが老齢期の最大のテーマと考えてよい。

●気分転換

 ワイフが図書室へ行くと言い出した。
温泉の横に、図書室がある。
(温泉といっても、本物の温泉ではない。
下呂温泉と成分を同じにしてある温泉、という意味。
念のため。)

 私もついていくことにした。
つまり気分転換。

●午前4時

 目を覚ましたのが、午前4時。
今日は、4月19日、木曜日。

 昨夜は、図書室から帰ってくると、そのままベッドの中に入った。
時刻は9時ごろだったと思う。

●対話型教育vsペーパーワーク型教育

 この日本には、おかしな教育観が蔓延している。
勉強イコール、ワークブック。
ペーパー上で、何かの作業をさせるのが、「教育」と錯覚している。

よい例が、K式教室。
ペーパーワークだけを売り物にしている。
全国でチェーン店化している。
「教師の指導があるから、そうでない」と反論する教師もいる。
が、基本的には、ペーパーワーク。 

(ペーパーワークがすべて悪というわけではない。
ときには、ペーパーワークも必要。
しかし日本の教育は、ペーパーワークに偏(かたよ)りすぎている。
ペーパーテストの点をよくするのが、教育ということになっている。)

一方、欧米では、対話型教育が常識。
教師と生徒が、ワイワイとしゃべったり、話しあいながら、教育を進めていく。
が、この方式は、こと「塾」では、親たちにあまり受けがよくない。
「勉強した」という証拠が残らない。
学校のテストで、いい点数が取れない、など。

 逆に、プリントを多くさせたりすると、親たちは喜ぶ。
子どもをほめる。
つまり親たち自身が、子どものころ、ペーパー漬けの教育に、飼いならされてきた。
が、この傾向は、幼稚園や保育園でも、見られる。
ワークブックをさせることが教育と思い込んでいる教育者は、多い。

 では、どんな授業を、対話型授業というか。
それには、私の教室を見てもらえばわかる。
いくつかの例を、ここにあげておく。
さらに興味のある人は、「BW公開教室」を見てほしい。

http://bwopenclass.ninja-web.net/page018.html

 なお、なぜ、ここ数年、私の教室を、こうした形で公開するようになったか?
理由は、いたってシンプル。
私が培ってきた教育法は、私一代で終わる。
消える。
ご多分に漏れず、この世界も、目下、大不況。
私の教室も、風前の灯。
が、今は、何とか、持ちこたえている。
それをつぎの世代に、残したい。
もちろん、私独自の、つまりオリジナルの教育法である。
他人のマネをしたものは、ひとつもない。
それを何らかの方法で、残したい。

 つぎの動画は、小学1年生(クラスA)に、「確率と分数」を教えたときのもの。



 ついでに一言。
繰り返しになるが、一言。

 ペーパーワーク型教育ほど、楽な教育はない。
ペーパーワークをさせ、それに○×をつけて、子どもに返す。
「勉強した」という証拠は残るから、(また親たちも、そういうのが教育と思い込んでいるから)、親たちには受けがよい。
しかしそんなのは、教育でも何でもない。
ただの「作業」。
どうかみなさんも、その事実に、気づいてほしい。

 ついでに一言。
幼児~小学低学年の子どもには、その年齢の子どものクロック数というのがある。
つまりおとなの数倍は、速い。
そのリズムをうまくつかまないと、子どもの指導は、できない。
おとなのリズムで、ダラダラ、タラタラと指導していたのでは、すぐ飽きてしまう。
よく「幼児の学習指導は30分が限界」という言葉を耳にする。
しかし「限界」など、ない。
教え方が下手なだけ。

 その一例として、先週の新年長児のレッスンを、そのまま紹介する。
今年度、第1回目のレッスンである。

【幼児のリズムとテンポ】



(はやし浩司 教育 林 浩司 林浩司 Hiroshi Hayashi 幼児教育 教育評論 幼児教育評論 はやし浩司 対話型教育 ペーパーワーク型教育 老齢期 気力 はやし浩司 生徒との対話重視 ペーパーテスト重視)

●本の価値

 先日、田丸謙二先生に会ったとき、先生は、しきりと「本を書きなさい」と勧めてくれた。
しかし私とて、本を書かなかったわけではない。
やるべきことは、やった。
が、売れなかった。
それでいつしか、本の世界から遠ざかった。

 が、こんな計算をすることができる。

 田丸謙二先生の知人で、100万部の本を売った人がいる。
4、5年ほど、前のことである。
現在、その本は、AMAZONで、「1円」で売買されている。
送料が250円だから、251円ということになる。

 つまり「1円」の価値しかない。
そこで単純に、1円x100万部で計算してみると、100万円の価値しかない、ということになる。

 一方、私は、もう30年ほど前に、「目で見る漢方診断」という本を書いた。
初版、5000部で、絶版。
定価は2300円だった。
が、現在、その本は、同じくAMAZONで、7000円弱で取り引されている。
どれもボロボロの中古本である。
(実際には、7000円でも、すぐ売れてしまうため、売り物はほとんど、ない。)

 で、7000円x5000部で計算してみると、3500万円という数字が出てくる。
私がいう「本の価値」というのは、それをいう。
だから売れなかったからといって、「負け」ということではない。
(……自慢たらしい話で、ごめん。
それとも負け惜しみ?)
重要なのは、その本が、20年後、30年後に、どのような評価を受けるかということ。

 同じく、私が今、こうして書いている文章にしてもそうだ。
20年後に消えてしまうかもしれない。
が、ひょっとしたら、20年後にも生き残っているかもしれない。
未来のことはわからないが、その希望があるから、私はこうして文章を書く。
あとの判断は、未来の人たちに任す。

●朝風呂

 朝風呂は、午前5:30~から。
「一番乗り」と思って入ったが、すでに1人、男性が入っていた。
見るからに認知症とわかる男性。
その男性が、湯船の中で、体を洗っていた。
おかげで湯の中は、泡だらけ!

 私はその男性を見て、4、5年前に亡くなった実兄を思い浮かべた。
実兄も、同じようなことを繰り返していた。

「あのね、ええと、あのね、風呂の中では、タオルを使ってはいけないんだよ」と。
 
 こういうときは、最初に笑顔をしっかりと見せ、相手に警戒感を与えてはいけない。
するとその男性は、宙を見つめたような目つきで私を一べつしたあと、「ああ、そうですかア……?」と言って、タオルを外に出した。

 明日は我が身。
この先、どの温泉へ行っても、こうしたトラブルが起きる。
私が子どものころは、銭湯で、クソをしていた老人もいたぞ!

 で、そのあとは、いつもの入浴。
この浜名湖かんざんじ荘の大浴場は、一見ならぬ、一浴の価値、あり。
早朝の景色は、また格別。
早春の若葉も、美しい。
眼下に、浜名湖が、朝の陽光を受け、美しく輝いていた。

 では、今日の日誌はここまで。
おやほうございます。
2012/04/19

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 幼児教室 育児 教育論 Japan はやし浩司 対話型教育)


Hiroshi Hayashi+++++++April. 2012++++++はやし浩司・林浩司


【3】(近ごろ、あれこれ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

休みます。

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最終更新日  2012年06月02日 08時27分04秒



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