別ヴァージョンの人間史 by はやし浩司

2012/06/25(月)08:06

1/3 モンスタママの子育て狂騒byはやし浩司(見本)

モンスタママの子育て狂騒 【ドロ沼の母親狂騒】(付録:ママ診断) 父親族よ、あなたの妻たちは、ここまで狂っている! 【はじめに】 ドロ沼の母親狂騒曲  埼玉県在住の、Tさん(母親、年長男児をもつ)から、こんなメールが、届いた。   「うちの住んでいるところは、新興住宅地。文化性は、まったく、なし。母親のステータスも、ダンナの職種で決まる。  S放送局や、T銀行、N自動車に勤めるダンナが多いこともある。で、そういうところに勤めるダンナをもつ、妻たちが、いばるわけ。  で、近くに、このあたりでも有名な、……というか、名門というか、そういう小学校がある。名前はSS小学校。入試が近づくと、その話ばかり。『どうして、あんな子が受けるの?』『あんな子が合格するくらいなら、私、この町を出る!』『幼稚園には、内緒で、SSを受けるそうよ。先生に言いつけてやる』と。  出るは出るは、低次元な話ばかり。若い母親たちが、集まれば、こんな話ばかりしている。あとはそしてお決まりの、悪口、中傷。  『あの人、子どもが受験するならするで、一言、言ってくれればいいのに、礼儀知らず。今度は、○○会から、排除よ』  『Xさんは、幼稚園へ迎えに行くだけなのに、いつもY車(大型の外車)よ。歩いても、五分もかからないのに。でも、幼稚園への寄付は、たったの一万円だったそうよ』  このあたりでは、SS小学校に合格した子どもを、『勝ち組』。落ちた子どもを、『負け組』といって、差別する。そこらの学習塾でも、差別する。SS小学校の子どもだと、ハイハイと言って、即、入塾。  しかしそれ以外の小学校の生徒だと、塾長もとつぜん、ふんぞりかえって、『うちはア……』と、しぶってみせる。  イヤーな雰囲気の地域。  私は転勤族だから、北は函館から、南は、博多まで、みんなよく知っている。しかし埼玉県のここは、最低。最悪。『このあたりが地球の中心』と思っているような人ばかり。バカみたい。外から見れば、ただの新興住宅地なのに。  私、奈良にも住んだことあるが、奈良は最高! 京都も近いし。ああいうところの、奥深い文化に接したことがない連中ばかり。  子どものことで、見栄やメンツを張るなんて、つまらない。私は、自由人。そういう目で見ると、みんな????。本当に、いやになってしまう。先生、こういう地域を、どう思う?」 (たいへん過激な文章だったので、林の方で、要約) ●子どもが親を育てる  親が子どもを育てるのではない。子どもが親を育てる。……私が、このことを知ったのは、こうした親どうしの、ドロドロのウズに巻き込まれたとき。  それは想像を絶するほど、低次元な世界だった。  しかしTさん、そういう親でも、二年、三年と、子育てで苦労すると、やがて人間的な丸みや深みができてくる。つまり、親が子どもを育てるのではない。子どもが親を育てる。  だから大切なことは、(今の母親たち)を見て、それがすべてとは思ってはいけないということ。大切なことは、そういう母親たちが、少しでも、前に向って、伸びることを、手助けすること。どの母親も、そういう意味では、すばらしい母親になる可能性をもっている。  私も、幼児教育をして、40年になるが、当初より、「幼児教育は、母親教育」ということを、見抜いていた。 (ここが、私のすごいところ。エヘン!)  だから今、あなたがなすべきことは、そういう母親たちを、つまりは反面教師として、自分の姿を見ていくこと。すでにあなたは、そういう視点をもっている。つまりあなたは、そういう意味で、ほかの母親たちを、一歩、リードしている。  もしあなたがリードしていなければ、あなたは今、ほかの母親たちと同じことをしていたかもしれない。あなたは子どもを育てながら、実は、その向こうにある、(人間)を見ている。そしてその反射的効果として、(自分)を見ている。  今のあなたのまわりの(現状)を否定するのではなく、まず(現状)とは、そういうものであることを知る。すべては、そこから始まる。わかりやすく言えば、「今の若い母親たちは、ダメだ」と、言うのではなく、あなたの立場で言うなら、そういう母親たちの中に、自分の愚かな姿を見て、それをバネとして、前に進むこと。  私は、もう、そういう修羅場を、ゴマンと見てきた。恐らく、一歩離れたところにいる、学校や園の先生たちは、そういう世界を知らないだろう。どの母親も、先生の前では、別人のように振る舞ってみせる。  しかし、ね、Tさん。それが人間のドラマのおもしろさということになる。私たちは、不完全で、どうしようもない人間。その人間が、懸命に、無数のドラマを展開している。そこでどうだろう。  「同じ人間」と思うのではなく、こちらのほうが一歩上に出て、あたかも自然動物園の中の動物を観察するような目をもってみたら。そうすれば、母親どうしの醜い狂騒も、これまた、ほほえましく見えてくるもの。  より高い視点に立ってみると、それまでの世界が、小さく、つまらないものに見えてくる。「自分を伸ばす」ということは、そういうことをいう。  およばずながら、私は、あなたのような人のために、こうした文章を書いている。どうか、どうか、これからも私のマガジンを読んでほしい。私はいつか、必ず、この荒野の先に何があるか、それを見てやる。そしてみなさんに、報告してやる。  さあ、あなたも、魂の自由人として、心の中の荒野を歩いてみたら……。その世界は、スリリングで、楽しい。実に、楽しい。いっしょに、前に向って、歩いていこう。 So take my hands (さあ、私の手を取りなさい。) To walk this land with me.(この土地を、私といっしょに歩こう。) To walk this golden land with me.(この黄金の土地を、私といっしょに、歩こう。) (ポールニューマン主演、パットブーンが歌った、「栄光への脱出」より) 【第1章】 モンスタママの子育て狂騒 子育て失敗危険度 あなたは、だいじょうぶ?                      はやし浩司 「狂騒する子どもの世界」 狂った親たちの世界をえぐりだしながら、新しい教育観を提言。このままでは本当に日本はだ めになる。そういう切実な危機感からこの本を書いた。 Sec.1……常識からはずれる親たち Sec.2……子どもをダメにする親たち Sec.3……親バカにならないために  この原稿は、2000年ごろ、つまり今から年前に12年前に書いたものです。 ある出版社からの依頼があり、それで書き始めたものです。 が、当時、この原稿を世に発表する勇気がなく(?)、今日に至ってしまいました。 「ここまで書いたら、殺される」と。  もう一度、(現在)という視点で、書きなおしながら、子育ては今、どうあるべきかを考えなおしてみたいと願っています。 なおこの種の原稿の常として、登場する人物、話の内容は、すべてフィクションです。 ……というふうに、一応、断っておきます。  他人から聞いた話を、自分のエピソードに仕上げたり、反対に自分のエピソードを、他人から聞いた話に仕上げたりしています。 あるいは2つの話を1つにまとめたり、1つの話を2つに分けたりした部分もあります。 親類の話を他人の話にしたり、その逆のこともあります。  そんなわけで、もし読者の方の中に、「これは私の話だ」と思う人がいても、どうか、それは誤解であることを、ご理解ください。 私はいかなるばあいも、現在、関わりのある人や、交際している人の話を書くということはしません。                      はやし浩司 第一章……常識からはずれる親たち  子育てはまさに迷いの連続。迷いのない子育てはないし、迷って当たり前。しかし迷っているうち、ふと袋小路に入ってしまうことがある。問題はそのとき。  迷いながらも、どこかに指針があれば、その方向に出口を見出すことができる。しかしその指針がないと、迷うまま、まっ暗な世界に入ってしまう。そしていつの間にか、とんでもない非常識なことをしながら、それが非常識だとさえわからなくなってしまう。そんな失敗例を集めたのが、第一章、「常識からはずれる親たち」。  私はそれを皆さんに伝えながらも、こうした非常識な親を笑っているのではない。楽しんでいるのでもない。こうした失敗は(失敗という言葉は好きではないが……)、だれにでもあるもの。まただれにでも起こりえるもの。決して他人のことではない。第一章は、そんなあなたの指針となることを願って書いた。   はやし浩司+++++++++++++++++Hiroshi Hayashi 第二章……子どもをダメにする親たち  放任がよいわけではないが、子どもというのは、親が子どもに向かって何かをすればするほど、別の方向に行く。そこで親は、また子どもに向かって何かをする。あとはこの悪循環。気がついたときには、親も子どももにっちもさっちもいかない状態になる。  が、問題は、この悪循環ではない。問題は、その途中でそれに気がつく親はまずいないということ。たいていの親は、「まだ何とかなる」「こんなはずはない」「うちの子にかぎって」と無理に無理を重ねる。これが子どもをますます悪い方向においやる。そんな失敗例を集めたのが、第二章、「子どもをダメにする親たち」。 今、あなたの子どもが幼児なら、これから先、失敗しないため。今、何か問題があるなら、これ以上その問題を悪くしないため。そそして今、その問題の最中にあるなら、その問題を解決するため。第二章は、それをあなたに知ってほしくて書いた。 はやし浩司+++++++++++++++++Hiroshi Hayashi

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