NY Bar合格体験記(1)
長くてすみませんが、幸いにもNY barに合格できましたので、私の合格体験記を掲載します。
まずはじめに、使用上の注意です。
私は、卒業のタイミングが遅いロースクールに通っていた受験生の典型例で、
勉強量が足りておらず、7月は本当に悪夢のようでした(笑)。
元々、last minutesのタイプではあるのですが、私の勉強スケジュールに従うことは全くお薦めしません。
それでもこれを書いているのは、万万が一、皆さんが、何らかの事情で大幅に勉強スケジュールが遅れていることに6月後半頃に気付き、パニックになった場合の為に、それでも大丈夫、というencouragementになればと思ったためです。
*自分の体験を正直に書いておりますが、この程度で受かった、とメッセージをお伝えすることは、私の本意ではありません。*
取り急ぎ作成していますので、乱文・乱筆ご容赦ください。
1 Bar/Bri
Bar/Briとは、言わずと知れた司法試験予備校です。
講義はほとんど受けなかった、という方も多くいらっしゃいますが、実際に授業に出席するどうかは別として、基本的にこれを受けるしか選択肢は無いと思います。
(なお、ご参考までに、Bar/Briを受けずに、HLSに来ていた1期前の官僚さん、同期の官僚さんが合格しています。)
講義に出るか、自分で勉強した方が効率的か、という点ですが、私は、人間には、二通りの勉強タイプがあると思います。
「文字を読んで習得するタイプ」と「人から話を聴いて取得するタイプ」です。
私は明らかに後者のタイプですので、Bar/Briの授業は全て出席しています。
日本の司法試験の時に、伊藤塾の授業を大幅にサボってしまいやっぱり悪夢のようなことになったので、とにかく休まない、という点だけは何とか守ることにしました。
(この「授業に出席する」というのは、かなりminimumな勉強量だということに後で気付くのですが・・・・なんせ2ヶ月しかないのですから・・・笑。)
Bar/Briの授業ですが、私は今までの人生、完全な夜型だったのですが、朝型改善を図るべく、午前のクラスに出席しました。
これは結果的に良かったと思っております。
というのは、仮に、朝起きられなかった場合であっても(ex.フルに欠席or遅刻)、午後の授業に出ることによって、即座にフォローが可能だったからです。
なお、Bar/Briの正規のフォロー(パソコンでダウンロードして授業を受ける)には、回数制限がありますので要注意。
2 勉強方法
1) 総論
私がとろうとした勉強方法は、Bar/Briでやれと言われたことを粛々とや(ろうとして挫折す)る、でした。笑。
あれをきちんとやろうとしたら、一日中図書館で勉強しなければならず、当初は、「今になってそんなの嫌だー」と現実逃避していたためです。笑。
例えば、5月19日から授業が始まったのですが、こんな感じです。
Class 1
Intro to the NY Bar Exam(:25)
Criminal Law (3:30)
※なお、この時間もあくまで目安であって、日本の司法試験予備校みたいにきちっと時間内に終わらないことも多々あります。
After class
Read Notes
Review Class Notes
CMR: NY Distinctions for Criminal law
Read: The Bar/Bri Method
[Read: in MS or CMR: Criminal Procedure]
ブラケット部分は任意、になります。基本的に任意の部分は予習パートです。Assignmentは、スケジュールが後半になるにつれて、MBEやessayの問題演習が加わるため、どんどん増えていく傾向にあります。
HLSは、5月の頭に試験があり、その後、卒業式が6月4・5日でした。
私は5月に、2度旅行をしており(ロンドンとシカゴに行きました♪)、ボストンに遊びに来た友人、卒業式にやってきた母親のtake
care(10日程度滞在していました)とか、クラスメイトとのお別れhang
outとかで忙しく、かつ、「試験は7月末だし、まだ2ヶ月もあるじゃない・・・・。」と思っていました。
その上、周囲は全く勉強するモードではなかったこともあり(HarvardのJDの合格率は99パーセントと言われており、勉強するJDをほとんど見かけませんでした)、正直、全く勉強する気になりませんでした(これが後で考えると大きな失敗ですが・・・)。
という訳で、私の勉強ペースを振り返ると以下のとおり。
(i)勉強スケジュール
5月19日から6月10日頃まで
授業に出るのみ。勉強しようとするがイマイチ乗り気になれない(なお5月23日から26日(メモリアルデイ)までシカゴに旅行しています・・・。本当はアフリカに行きたかったのですが、同期弁護士に止められて断念。←今考えると相当無謀。)
ちょっとくらいノートを読もうとするが、注意力散漫。気付くとインターネットをしている・・・・。
6月11日
Paced programのチェック欄の空きっぷりを見て、ヤバイと思い始め、授業の復習を開始・・・(それでもまだemergency
feelingが足りず、全く追いつかないまま)
6月27日
本気モード突入。漫画とyou tube全面禁止。なお、Paced programはまだ半分未満。そろそろ本当にヤバイ、と感じ始める。
7月3日
MBEの模試:90点台でここから真の「emergency feeling」確立。
7月4日
文字通り、朝から晩まで勉強し始める。勉強場所を、スターバックス、ロースクール、自宅等、雰囲気を変えることで、あまり自分を追い詰めすぎないように、自分のペースを作るように心がける。基本的に、やるしかない、モード。笑。
(ii) やったこと、やらなかった(やれなかったこと)
[やったこと]
- 授業受講(essay practice, MBE模試を含む)
- ノートの復習:線を引きながら、ぶつぶつ覚える(理解する)。アルバニーの直前を含め、トータルで2回から4回程度(科目により異なる)読む。最初は熟読、その後は、ポイントを流すイメージ。NY
Barの直前、すなわちアルバニーでも、ひたすら読むことを重視。Toolを頭に入れて、あとは自分の応用力を信じようと思ったため。
- MBE 問題集1冊目(Constitutional Law (set1-6、2回)を, Contracts (set 1-5、set
1-3まで2回), Criminal Law(set 1-6), Evidence (set 1-6), Real Property (set
1-3), Torts (set
1-6)):なるべく時間内で解いて、解答を理解するように努める。なお、ノートへの一元化は時間的にも気力的にも(該当箇所を探すのも大変。←日本語と違って英語版であるため、「図」として視界に入らない)無理だった。結局、直前になってから、どうしても忘れがちな部分を一冊のノートに片っ端から書くことにした。
- NYT:全部解こうとしたが、やはり無理で、結局答案構成をしたものが、半分くら
い。答案を実際に書いたものは、授業の一環として行われたもののみ。終わらない、と悟ったときに、1出題頻度が高い科目(Bar/Briの講義で最初に教えられる)2過去問(Released
Questions)3一度も解いていない科目の3点から優先順位をつけて解いていった。
- NYポーション数問
- MPT(クラスで受講・採点されたもののみ。2問くらい)
- MARINOの予想
[やれなかったこと]
- 予習
- Big/Mini(ほとんど読んでいない)
- NY Distinction、Fine Points Read
- MPT(クラスで受講・採点されるもの以外)
- MBE問題集1冊目のReal Property (set 4から6)、Contracts (set 6), MBE問題集2冊目
- NYT:上記以外
- MARINOの予想以外のオプション講座
- PMBR
なお、MBEについては、set1-4までで十分でありこれを繰り返すと良い、という話を数人から試験後に(笑)聞きました。5-6は複雑すぎて、本試験では役に立たない、というのが理由だそうです。これが本当にいいのか分かりませんが、ご参考まで。
(合格体験記(2)へ続く。)