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”Mustache君”と"トラ君"の「日記」&”あごひげ君"の「登山とロードバイク」のブログ

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■子育て再考■




「かわら版NO.1012 からだと健康」020419
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題:子育て再考、ほんとに必要なのは知識より智慧
講演者  向後 利昭 (医師・小児科)
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向後さんは、遺伝子の研究者でもあります。遺伝子もすごいが、それは、骨子
を伝えるもので、生後の外界からの刺激で発達する脳のシナップスの発達の方が
はるかに数が多くて重要という話です。つまり、子育ては重要ということです。

(そう言えば、私事ながら、私の娘は「子育てほど、エキサイティングな仕事は
他に見あたらない」なんて、親を喜ばせることを言いながら子育てに専心してい
ます。)

 そこで、生後のタッチングが如何に重要かのお話しがありました。

 ローマ時代には、赤ちゃんを使って実験をしたとのこと、刺激を最小限にして
育てたら死んでしまったとのこと。
ラットも刷毛でこするのを止めると、体重の増加が止まり、こするとまた増加す
るとか、尿の中の物質を検査しても、タッチングが重要なことが証明されている
とのこと。

 皆さん、赤ちゃんにはマッサージや語りかけ、スキンシップが重要です。ネグ
レクト(無視すること)が最悪です。

 ファストフードの定義にもいくつかあり、すぐ血糖値が上がるような食物のこ
とをいう定義もあるのだそうです。
ゆっくり血糖値を上げてゆっくり下がるのがよい食事だそうです。さめたおにぎ
りが理想とのこと。ゆっくりお話しをしながら食事をするのが健康のもとです。
切れる子供は、食事をまずは見直してねということ。「遠くて近いものを食べな
さい」なんてうまいことをおしゃってました。遺伝的に遠いもの(ほ乳類の肉は
近いですね、小魚や野菜は遠いと言う意味です。)、育った場所の100キロぐ
らいのところで採れたものを食べる、これが近いものです。


 さて、これからが、普通では聞けない話です。こういう話は学会では、まだ正
式に認められていないものもあるようです。参考にされてご自身の判断で採用不
採用は決めてください。でも、目から鱗が落ちるのは確かです。


1.離乳食は急がなくてもよい。
  早く離乳食をという戦後の常識は見直そうという話。ゴリラは成長が12年、
  寿命が60年、授乳が2年。人間は成長が24年、寿命が120 年、さて授乳は?
  1年授乳でも栄養面では全く問題ないとのこと。人間の赤ん坊は腸が未発達
  で、ざるのように蛋白質が未消化のまま、血液に入るのだそうです。離乳を
  急ぐとそいうことです。これが、アレルギーを起こす原因との研究もあると
  のこと。最近米国では、6ヶ月以内の子には果汁を飲ませてはいけないとい
  う研究があるそうです。果汁の中に蛋白を含む酵素があって、ざるをくぐり
  抜けるのだそうです。確か、米国小児学会の指導だったかな。


2.おしゃぶりが結構重要:
  ドイツには鼻呼吸を訓練させるおしゃぶりがあるとのこと。おしゃぶりは、
  そういう効果があるのです。鼻呼吸を覚えないと、口呼吸になり、歯並びが
  悪くなったりいろいろ弊害があるということは覚えて置いた方がよいようだ。
  但し、おしゃぶりにより中耳炎が増えるという研究結果もあるが、これはマ
  イナーらしい。


3.おんぶやだっこは充分してやること、また、仰向けに寝せなさい。
  仰向けのことは、小児学会でも正式に推奨しているとのことです。


4.舌で舐めるのは重要
  免疫を高めるという意味で、赤ちゃんが舐めたがるのは理由があり、それを
  止めるのは問題だが、まあ、危険物も多いから子育ては大変やね。狭い部屋
  では、すぐ掴まるものがあり、はいはいを長くしないのだそうです。はいは
  いは、できるだけ長い期間、長い距離させてあげてということです。


5.スポック博士の育児書が米国では、もうゴミ箱行きになっており、博士自身
  も中身の不具合を認めているとの話には驚いたな。中でも冷たい牛乳を飲ま
  せるのは本当は厳禁なのだそうです。腸を冷やすとろくなことはないという
  のは、年寄りの常識ですよね。12歳以下の子供にはアイスクリームを与えな
  いという米国人もいるとか。これは、爺様としては、難しいなあ。
  牛乳はカルシュームを採れるというのは、逆だという話もありました。


6.無理して歩かせるな
  骨にとって圧力を掛けるのは発達に重要。しかし、休ませないと、弊害が多
  いのだそうです。だっこと言われたら、精々だっこをしようかね。腰痛の問
  題は、来月の講演であるとのこと。


以上の1.から6.までは、「赤ちゃんの進化学」西原克成著、日本教文社
http://www.nishihara-world.jp/book/book09.htm
に載っているとのことです。

育児の要諦としてのお話しでは、こうあらねばという育児はない。育児にはし
ては行けないということはあるが、しなければならないということはないとの考
えです。


 父親の役割と母親の役割の違いの話は、面白かったです。

 計測すると、抱っこの方法は、母親はほとんど同じなのに、父親は方法をしょ
っちゅう変えるのだそうです。呼び止めるのも母親は1メートルで、父親は2メ
ートルだそうです。要するに父親は、探求心を教えて、母親は安心感を与えるの
だそうです。

 昨日、1歳半の孫を公園につれてって、高い滑り台に昇らせたら、結構昇るの
ですよね。足をすべらせたり、ひやひやしました。ここが我慢のしどころと、
安全を判らないように確保しながらチャレンジをさせたばかりだったので、興味
深く話が聞けました。

 最後に、赤ん坊のチャクラは、全開していてヒーラーになっている。それを抱
く母親は、いやされているのだそうです。いやされていない母親からは、乳が貰
えませんものね、それが生きる知恵だというわけ。月曜にテレビで見た蘭が蜂を
だまして、花粉をつけさせる自然界のいとなみを考えると、赤ん坊のこういう知
恵は、当然だなと思いましたね。


 長文を最後まで読んでくださり、ありがとうございました。そういえば、あり
がとうと書いた紙を貼った瓶の水は、綺麗な結晶になるというスライドも見せて
貰いました。

 向後先生ありがとうございました。大変参考になりました。


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