2005/09/14(水)18:47
「天璋院篤姫」(宮尾登美子)講談社文庫
今日紹介する本は、徳川13代・家定の正室になった女性の話です。
まぁ皆さんもTVドラマ「大奥」等で馴染みのある人物かとは思います。
おそらく皆さんが知っている天璋院についてのお話のほとんどが、
「大奥」での出来事にまつわるエピソードが中心ですね。
例えば、大奥総取締役の滝山との「争い」とか...、
14代・家茂の正室・和宮との「不和」とか...。
女大御所作家の永井路子さんの作品「歴史をさわがせた女たち(日本篇)」では、
天璋院の政治(歴史)的手腕を<守備型女性のナンバーワン>と評しています。
ただ永井路子さんの天璋院に対する明治維新以後の説には、
私個人としては少々疑問を感じますけどね。(^_^;)
その点、宮尾登美子さんの作品「天璋院篤姫」は、
「激動の幕末」を実家の島津家に頼らず、
女性側から一生懸命に徳川家を支えたことがうかがえる内容で好きです。
特に終章で「江戸城」明け渡し後の、
天璋院や和宮の話が描かれて興味深いものがあります。(^_^)
(天璋院篤姫・上)
(天璋院篤姫・下)
この作品自体は昭和59年に単行本で発表、昭和62年に講談社文庫になっています。
たしか昭和60年代にTVドラマ化もされていたはずですが...。
(どなたかご存知の方がいれば教えてください。^^;)
私は大学生時代にこの作品に出会って以来、
私の「好きな作品」の1つになっています。
時代小説を「好んで」読むようになったのもこの頃からでしょうか...。
時代小説を読むキッカケを作った作品は別にありますけどね。(ハハハ)