コーヒーの歴史コーヒーの歴史▼コーヒーにまつわる2つの発見伝説 静かな森の奥深くでひっそりと自生していたコーヒーが、どのように発見されたのか。 伝説的な話はいくつも存在しそれぞれ似ているところもありますが、よく知られた起源伝説には2つあります。 レバノンの言語学者ファウスト・ナイロニの「眠れない修道院」(1671年)に記されているもの(6世紀頃のエチオピア高原が舞台)と、 もう一つは、回教徒アブダル・カディの「珈琲由来書」(1587年)に記されているもの(13世紀頃のイエメン山中が舞台)です。 【山羊飼いカルディの珈琲起源伝説】キリスト教圏説・エチオピア起源説 アビシニアにカルディという一人のアラビア人山羊飼いがいました。 ある日のことカルディは、自分が世話をしている山羊が牧草地に生えている灌木の実を食べると、騒がしく興奮状態になることに気づきました。 そこでカルディは、近くの修道院を訪ね、この不思議な話を伝え、その実の効能を試してみることにしました。 食べてみると気分は非常に爽快になり、体に活力がみなぎってきたのです。 この効能に驚いた修道僧は、夜の儀式中に居眠りをする修道僧たちにも勧めました。 それからは、徹夜の宗教行事のときに睡魔に苦しむ僧はいなくなったといいます。 やがて「眠らない修道院」の噂は国中に広まり、魔法の木の実が競って求められるようになりました。 【僧侶シェーク・オマールの珈琲起源伝説】イスラム教圏説・アラビア起源説 イスラム教の僧シェーク・オマールは、イエメンのモカで王女の病気を祈祷で癒しました。 ところがオマールは、この王女に恋をしてしまいます。 これが王に発覚し、無実のオマールはオーサバという地に追放されてしまいました。 食べるものもなく山中をさまよい歩いていると、一羽の小鳥が赤い実をついばんで陽気にさえずっているのを見つけたのです。 空腹だったオマールは、この果実を摘み取って煮出してみることにしました。 その果実からは、素晴しく香りのよい飲み物ができ、飲んでみると疲れがウソのように消え去って元気が出ました。 その後オマールは、この実を使ってたくさんの病人を救い、罪を許されてモカに戻ることができました。 最後はコーヒーを発見した聖者として崇拝されたということです。 ▼コーヒーの伝播、コーヒー飲用の始まり コーヒーがいつ頃から飲まれ出したかというのは、真実はわかりません。 ただ、10世紀初頭、アラビアの医師ラーゼスが残した記録は、バンと呼ばれる乾燥したコーヒーの実を砕いて水に浸して煎じ、バンカムと呼び、医薬に していたと書かれています。 その100年後に医学者で哲学者のアビセンナがバンとバンカムについて、やはり「薬用」だと書き残しています。 長い間、コーヒーはイスラム寺院の中だけに門外不出の秘薬として伝えられ、 夜通し行う宗教儀式の前に眠気を払う霊薬として飲まれていました。 当時彼らは、それを「カーワー」と呼び、飲酒を許されない回教徒たちが、酒に代わるものとしてコーヒーを飲んでいたといいます。 豆を煎って飲むようになったのはおそらく偶然で、13世紀頃からといわれています。 1454年、アデンの回教寺院で、一般の回教徒にも飲用が許されると、またたく間にコーヒーは、イスラム教圏の信者たちにのまれることとな り、庶民にも愛される飲料としての第一歩を踏み出しました。寺院の回りにはコーヒーの露店であふれかえり、人々はお祈りの前にコーヒーを儀式的に 飲むようになりました。 それからメッカへ、カイロへ、ダマスカスへと伝わっていき、1554年には世界最古のコーヒー店「カーネス」がコンスタンチノープルに作られました。 コーヒーのあまりの人気に賛否両論が起こり、ついにメッカの地方長官カイル・ベイが「コーヒー禁止令」を出し最初のコーヒー弾圧をしましたが、当時の エジプト国王・サルタン自身が大のコーヒー好き。 それを知って激しく怒り、すぐさまコーヒー禁止令を撤回して「コーヒーを飲むのはコーランの教えや宗教上の罪悪にはならない」と宣告しました。 以後、コーヒーの弾圧は何度か繰り返されますが、それだけコーヒーに魅せられる人々が多かったということかもしれません。 こうして16世紀中頃にはトルコへ、その後のヨーロッパへと上陸していきます。 コーヒーは、1605年に、ローマ法王クレメンス8世により、キリスト教徒もコーヒーを飲んでもよいと、「コーヒー洗礼」を受けるまでは、 回教徒だけの飲み物でしたが、それ以降は、キリスト教圏の各国に飲用が伝わり、イギリス、フランス、イタリアなどで、独自のコーヒー文化 や飲用法が確立されていくことになりました。 こんな本でも簡単に学べますよ。 コーヒー初心者のための本です、、安いし(笑) ![]() 上海にうまいコーヒー広めるぞ!『上海でも、おいしいコーヒーの時間を楽しみたい。』そんな想いから、2004年4月上海で自家焙煎珈琲屋を始めました。 電動自転車に乗って、焙煎したての新鮮なコーヒーを配達します。 目標は、上海においしいコーヒーを広めること。 上海の自家焙煎珈琲屋アルトコーヒーHPへは、こちらをクリックして下さい。 |