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カテゴリ:雑学
阿鼻叫喚
事故や地震などの災害のニュースで、「現場は阿鼻叫喚の状況だった」と言います。 この「阿鼻叫喚」の「阿鼻」は、「無間地獄」、「叫喚」は「叫喚地獄」のことです。 「阿鼻」とは、「間断のない」という意味で、「無間地獄」が「間断のない苦しみ」を受ける地獄であることから来ています。(八大地獄の中で唯一刑罰に休みが存在しません。) なお、「無間地獄」は永遠に苦しみを受けるという意味で「無限地獄」と書くこともありますが、これは誤りです。 仏教では転生を繰り返すので、「永遠に苦しみを受ける地獄」というのは存在しません。 ただ、無間地獄の刑期は他の地獄よりも長く、事実上「無限」ということも出来ます。 その意味では「無限地獄」という表記も正しいでしょう。 餓鬼 仏教の六道(人間が生まれ変わる6つの世界。天界も含まれますが、極楽とは違います)の1つで、生前欲をむさぼった人間がなる姿。 種類によって苦しみの内容は違いますが、いくら食べても満足できないという共通点があります。 そこから、欲に限りのない子供を「餓鬼」と言うようになったのです。 修羅 六道の「修羅界」から来た言葉。 そこでは毎日戦ってばかりなので、凶暴なことを「修羅」というようになりました。 嘘をつくと閻魔様に舌を抜かれる これは仏教語ではありませんが、有名な迷信ですね。 実は舌を抜かれるのは八大地獄の中の「大叫喚地獄」という場所なのです。 ちなみに「閻魔大王が最後の審判を下す」というのは間違いです。 閻魔大王は49日の審判の途中にいるだけで、最終的には泰山王が判決を下します。 泰山王は亡者に6つの鳥居を見せて、「この中からお前が行きたい場所を選べ」と命令します。 そして、くぐった鳥居が、その人の転生先です。 ちなみにその中で金色の鳥居をくぐったとすると・・・ そこが地獄への入り口です。(昔本で読んだことがあります) 亡者 前の項にも書きましたが、仏教で地獄に落ちた人のことを亡者といいます。 仏教の地獄に落ちる理由が欲が強いことから、「欲の強い人」を指して「亡者」と呼ぶようになったのでしょうね。 極楽 仏教では、人間は六道と呼ばれる6つの世界を転生し、最終的には解脱して「極楽」に生まれ変わると考えられています。 ここは苦しみも何もなく、永遠に平和で楽しい世界なのです。 ちなみに、2年前のドラマ「西遊記」で孫悟空が「天国」という言葉を使いましたが、仏教的には間違いです。(西遊記は三蔵法師玄奘がインドに仏典を取りに行く物語です。) 仏教には「天国」は存在しません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.01.18 20:46:44
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