2010/01/06(水)21:08
大切な事、気付かせていただけました
得難い経験をさせていただき 大切な事を学べました。 11月5日のお昼に営業中に倒れました。 たまたま ミサオさんが担当していたその時のお客様が ベテラン看護士のKさんだったんです。 完璧な対処をして下さりました。 くも膜下出血。 実に11時間半の大手術。 30%が死亡、30%が高度障害、リハビリを続け何とか社会復帰できるのが30%と 手術前に言われたそうです。 手術後 2週間はICU(集中治療室)に入っていました。 術後6日目で意識もハッキリしてきた時の店長です お見苦しい写真で本当にごめんなさい。 点滴は8個。 頭にはまだ管が通っています。 前部分を剃っているから 横モヒカン状態ですわ。 1週間過ぎたくらいから 倒れたときの感覚がフラッシュバック してくるんです。 「俺、死ぬ・・・」って思った瞬間とか これから どうなってしまうんだろうと考えている事とか まだ生きていたい。美容師をやりたいって泣き叫ぶ自分とか・・・ 家族の顔とか・・・ ICUの若い看護師さんが夜中の点滴交換のときに言ってくれたんです。 「佐藤さんが手術の時、私、夜勤だったんです。 ロビーで奥さんや美容師の方々が佐藤さんの無事を祈っていましたね。 お嬢さんが泣いていたんですよ。 私はあの光景を忘れません」って。 その話を聞いた時に 心配かけたんだな~ と苦しくなった。 でも でもね、なんか人事みたいな感覚なんです。 自分がその時のことを その時の場面を思い出せないから。 なんか まだ どこか 人事のような感覚。 少し元気になって ロビーを車椅子でチョロチョロしていたらね そこには 今 手術をしているであろう患者さんのご家族がいたの。 その ご家族は 手を合わせて祈っていた。 泣きながら祈っているのさ。 その光景を見たときに 初めて愕然とした。 俺も こんなに皆に心配をかけて苦しい思いをさせたんだって。 医療スタッフは本当に献身的な看護を行なってくださるんです。 ストレッチャーに乗って手術室に運ばれる重度な状態の患者さんに 看護師さんは元気で大きな声で話かける場面を見ます。 ドクターはじめ 医療スタッフは本当に必死です。 そこには 目の前の命を救うことに自分の能力と気持ちの全てを賭けている。 俺ね、そんな姿を見たときに 思ったんだよね。 「あぁ~、これも仕事なんだ。。。」って。 僕の仕事とは真逆な環境だもんね。 嬉しいとか 美しいとか 幸せとか そんなものを追い求める僕の仕事とは 全く違うんだもん。 医療に従事している人って 凄いと思った。 ドクターも凄いけど 実際に長い時間 病人に接する看護師さんって 崇高な仕事だね。 病人になって 初めて病人の気持ちが解ったんですけど 本当に辛いんです。 最初は痛みとの闘いで辛いけど 本当に辛いのは少し回復してきてからの精神的な苦しさ。 本当に苦しい。 3週間近く過ぎて4階の重度な病室から10階の病棟に移りました。 弟子の吉守君が毎週火曜日に見舞いに来てくれました。 吉守君は手術の時、11時間半 ロビーで僕を待っていてくれた。 美容ディーラーの斉藤君も一緒にいてくれた。 本当にありがとう。 10階に移った直後に吉守君に髪を切ってもらいました。 まさか 全部バリカンで処理しようと思っていないだろうな~?おい! 初めて吉守君にカットしてもらった しかも病室で カット上手くなったな~、おい! カット代無料でした(笑) ありがとう、ロビーで一杯やるか! はい!缶コーヒー!!(爆) リハビリはカット練習用のモデルウイッグを 持ち込んで毎日カットの練習していました。 幸い 後遺症も全く無く 指も以前の様に動くんです。 本当に奇跡的だといいます。 2ヶ月の間でいろんな事考えました。 本当に大切な事とか 今までの自分の傲慢さや自分勝手なところとか 知っているだけで全然解っていなかったことに気付いたり あまりにも上辺だけの考えで 考えが浅すぎた事とか 要するに 自分自身の未熟さと至らなさを痛感させられたんです。 考えと行動は改めることばかりです。 数え切れないくらい点滴の針を刺すとね 上手く入らなくなってくるんですね 看護師さんが可哀相になります。 「佐藤さん、ごめんなさいね、すみません」って言いながら 必死に針を血管に入れるんです。 でもね、上手く入らなくて 抜かなきゃいけない事も多くなってくる。 何回やっても良いですからね~ って言うしかないの。 看護師の皆さん、本当にごめんなさいね。 ありがとう。 クリスマスはね サンタさんが病室に来たんだよ。 ドクターとナースです。 本当に素晴らしいね。 俺ね、感動して泣きそうになったもんな~ そして患者さん一人一人に 心温まるクリスマスカードが 渡されました。 病人を扱う仕事に従事している人って 本当に凄いね。 その仕事っぷりに本当に感動するんだ。 本当にありがとうございました。 医療スタッフの皆様の献身的な看護のお陰で 毎日穏やかな気持ちで療養に専念できました。 僕の大切な大切な命を救ってくれて本当に本当に ありがとうございます。 年が明けて 1月2日 退院しました。 病院の玄関には 愛弟子の吉守君が迎えに来ていた。 車のドアを開けて「店長、お疲れ様でございました」って おまえ!ヤクザの出所じゃないんだぞ!おい!! 家族はじめ 多くの皆様の温情に助けていただきました。 僕がいない間、サロンはミサオさん一人でした。 お見舞いの花が二ヶ月間絶えないサロンだったそうです。 こんな たかが 一美容師の為に こんなにも多くの方々が心を向けて下さることに とても言葉では意を表せないほどに感謝で一杯です。 本当にありがとうございました。 見苦しい写真ばかりでゴメンチャイ。 店長、生きてます!