|
カテゴリ:日本ビール検定“びあけん”
誰も期待していないことをやるのが、東ヰンドの奇妙なブログである。
ということで、やる。 第1回日本ビール検定3級試験の全問解説! 約2週間前に、その重要な前段として 第1回日本ビール検定3級試験の試験問題全問掲載をいたしましたので、 まずはそちらをご覧になり、実際に出題された問題に チャレンジしていただくとよろしいかと。 第1回日本ビール検定3級試験 全問掲載! (上) http://plaza.rakuten.co.jp/higashiindo/diary/201210090002/ (中) http://plaza.rakuten.co.jp/higashiindo/diary/201210090001/ (下) http://plaza.rakuten.co.jp/higashiindo/diary/201210090000/ そして本日から、1日10問ずつ解説していく。 ※基本的に『日本ビール検定 公式テキスト』を保有しているという前提で解説を行います。持っていない方は、購入してください。お近くの書店で売られていると思います。解説中で(PXX)と出てきたら、「公式テキストのXXページ参照」という意味です。 準備がよろしければ、どうぞ↓にお進み下さい! 問001: 1994年(平成6年)の規制緩和による地ビールの解禁で最初に出来た地ビールメーカー2社の組み合わせとして正しいものを次の選択肢より選べ。 1.オホーツクビール 御殿場高原ビール 2.御殿場高原ビール ゆふいんビール 3.オホーツクビール エチゴビール 4.ゆふいんビール エチゴビール 正答:3 日本ビール検定の記念すべき第1問目だが、のっけからいきなり、公式テキストで勉強していないとまず分からない問題。 北海道のオホーツクビールと新潟のエチゴビールが正解。(P107) ちなみに、テキストには載っていないが、御殿場高原ビールは1995年に設立。ゆふいんビールの設立は1994年だが、オホーツクビールとエチゴビールより少し後。 詳しくは後述することになるが、地ビールに関する問題をいかに捌くかが、ビール検定合格の鍵。 問002: ビールには紀元前の時代から数千年にも及ぶ歴史がある。ビールづくりに冠する世界最古の記録を次の選択肢から選べ。 1.エジプトのピラミッドの壁画 2.ハムラビ法典 3.タキトゥスの記した「ゲルマニア」 4.シュメール人が残したモニュマン・ブルー 正答:4 ビールに関する世界最古の記述は、紀元前3000年頃にメソポタミアのシュメール人が残した、モニュマン・ブルー(醸造の記念碑)という粘土板にくさび形文字で記載されているもの。当時のビールの醸造方法が書かれていた。 その他の選択肢は、いずれもそれよりも後の時代の記録。(P74-76) 問003: アイルランドやイギリスで作られるスタウトには様々な種類がある。アルコールが低めで、乳糖の含まれる甘い味わいのスタウトを次の選択肢より選べ。 1.ドライスタウト 2.オイスタースタウト 3.ミルクスタウト 4.マイルドスタウト 正答:3 世界のビール系の問題。(P59) ミルクスタウトは、アルコール度は低く、色は濃いが甘い味わいが特徴のスタウト。 ただ、「乳糖の含まれる」と問題にあるので、正答を選ぶのは容易と思われる。 問004: ビールを冷やしすぎると、ビール本来の品質に変化をきたすことがある。ビールを冷やしすぎた場合に起こりうることの説明として、もっとも適切なものを次の選択肢より選べ。 1.ビールに含まれる炭酸ガスの量が減る 2.ビールの色が薄くなる 3.ビールの色が濃くなる 4.ビール中の成分が析出し、混濁が発生する 正答:4 ビールは、6~8℃が飲み頃の温度と言われており、冷やしすぎると寒冷混濁と呼ばれる状態が発生し、ビール本来のおいしさが損なわれてしまう。(P116) 問005: 醸造用水に溶け込んだミネラルによってもビールの味は変化する。そのミネラル濃度の指標として「硬度」があるが、これは水に含まれるマグネシウムと何の総濃度を表したものか、次の選択肢より選べ。 1.カリウム 2.マンガン 3.カルシウム 4.鉄 正答:3 硬度を表す単位は゜dH(デーハー)。水100ml中にCaOを1mg含む時の水の硬度を1゜dHという。(P18-19) 一般に、濃色ビールには硬水が適し、日本のような淡色ビールには硬度の低い硬水が適しているといわれている。 問006: クラフトビールの人気が高まったことにより、2011年に「クラフトブルワリー」に関する規模の定義が年間生産量「200万バーレルまで」から「600万バーレルまで」に変更となった国を次の選択肢より選べ。 1.アメリカ 2.イギリス 3.アイルランド 4.カナダ 正答:1 「クラフトブルワリー」というのはアメリカを中心に人気が高まっている地元密着型の小規模醸造所。その定義としては「1.規模が小さいこと、2.独立していること、3.伝統的であること」の3つ。. そのうちの1で定義されている規模は、クラフトビール市場の成長による2011年の定義変更前は200万バーレル(約24万kl)だったが、変更後は600万バーレル(約72万kl)となった。つまり、より大きな規模のクラフトブルワリーが存在できるようになったということ。(P90) この問題のように、コラム記事(BEER COLUMN)からも思いっきり出題されるので気をつけよう。 問007: ビールの仕込工程において行なわれる麦汁煮沸で生成される、タンパク質を主とした凝固物を何というか、次の選択肢より適切なものを選べ。 1.マイシェ 2.ブルッフ 3.タンニン 4.シュタイン 正答:2 煮沸により凝固するタンパク質は、煮沸を進めるうちに大きくなっていく。この凝固物をブルッフという。ブルッフは、麦芽の品質、醸造用水の性質、ホップの使用量、麦汁の濃度、煮沸の時間や強さなどに影響される。(P38) 問008: ホップには様々なタイプがある。次の選択肢より「ファインアロマホップ」に該当するものを選べ。 1.カスケード 2.テトナング 3.マグナム 4.ヘラクレス 正答:2 主なホップは「ファインアロマホップ」、「アロマホップ」、「ビターホップ」の3つに分けられる。ファインアロマホップの特徴としては、香りはアロマホップやビターホップに比べて穏やか、ビールの苦味も穏やかで上品なことである。代表的な品種は、チェコ産のザーツとドイツ産のテトナング。(P16) このくらい細かい知識を問う問題は、3級としては難易度が高いと思う。 問009: フルーティーな酸味を特徴とする、「北のシャンパン」ともいわれているビールで、ラズベリーシロップなどを数滴入れて飲まれることもあるビールを次の選択肢より選べ。 1.ボック 2.ベルリナーヴァイセ 3.バーレイワイン 4.ピルスナー 正答:2 世界のビール系の問題。(P55) ベルリンの特産で、小麦麦芽を25~30%使用し、乳酸菌を植えつけた酵母によって発酵させるビール。 「北のシャンパン」など、異名がついているビールは覚えておくべし。 問010: 中世ヨーロッパでは、ワインは「キリストの血」とされていたが、ビールは何とされていたか、次の選択肢より適切なものを選べ。 1.元気の素 2.液体のパン 3.キリストの肉 4.聖女の涙 正答:2 キリスト教では、ワインは「キリストの血」、パンは「キリストの肉」、ビールは「液体のパン」とされていた。(P77) 酒を禁忌とする宗教もある中、キリスト教では酒を正当化する意味合いもあって、このように解釈されていたそうだ。 続きはまた明日。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.10.22 20:36:37
コメント(0) | コメントを書く
[日本ビール検定“びあけん”] カテゴリの最新記事
|