|
カテゴリ:日本ビール検定“びあけん”
誰も期待していないことを分かっていても、
誰も期待していないことをやるのが、東ヰンドの奇妙なブログである。 ということで、約2ヶ月半前にやっていた 第1回日本ビール検定3級試験の全問解説だが もともとビールメインで綴ってきたブログではないこともあってか、 掲載当時ですら反響がまったくなかった。 そうした中で、中途段階にもかかわらず、 問049まで解答・解説をアップしたところで気持ちが切れてしまっていた。 最後で「続きはまた来週」としながらも、それを掲載せず… 今考えてみれば、たいへん恥ずべきことだ。 ということで、本日から再開する。 背景をご存知ない方も多いと思われる。 まずは重要な前段として、 第1回日本ビール検定3級試験の試験問題全問掲載しているので まずはそちらをご覧になり、実際に出題された問題に チャレンジしていただくとよろしいかと。 第1回日本ビール検定3級試験 全問掲載! (上) http://plaza.rakuten.co.jp/higashiindo/diary/201210090002/ (中) http://plaza.rakuten.co.jp/higashiindo/diary/201210090001/ (下) http://plaza.rakuten.co.jp/higashiindo/diary/201210090000/ 本日は6回目。問050~060を解説。 ※基本的に『日本ビール検定 公式テキスト』を保有しているという前提で解説を行います。持っていない方は、購入してください。お近くの書店で売られていると思います。解説中で(PXX)と出てきたら、「公式テキストのXXページ参照」という意味です。 準備がよろしければ、どうぞ↓にお進み下さい! 問050~051: 日本初のブラウマイスターに関する次の文章を読んで答えよ。 【文章】 1889年(明治22年)に設立された( A )は内務省の技手であった( B )を雇い入れてドイツに留学させた。( B )はワイエンシュテファン中央農学校(現ミュンヘン工科大学)でビール醸造学を修め、日本人初のブラウマイスターの称号を得た。 [問050] Aに入るものを次の選択肢より選べ。 1.開拓使麦酒醸造所 2.大阪麦酒会社 3.札幌麦酒会社 4.日本麦酒醸造会社 [問051] Bに入るものを次の選択肢より選べ。 1.中川 清兵衛 2.村橋 久成 3.川本 幸民 4.生田 秀 正答:[問050] 2 [問051] 4 「日本人初のブラウマイスター」といえば、生田秀(いくたひいず)。 ドイツでビール醸造学を修め、ブラウマイスターとなって帰国後、大阪吹田に構えた醸造所で、2人のドイツ人技師とともに作ったのが、1892年に発売されたアサヒビール。アサヒビール=大阪発なので、生産会社は大阪麦酒株式会社を選ぶべき。(P97) 一般知識ではまったく解き様もない問題だが、「びあけん」のビールの日本史に関する問題としては、比較的簡単な問題といえる。今後も頻出すると思われるので、確実に押さえておこう。 問052: ビールの仕込工程において行われる麦汁煮沸の目的として誤っているものを次の選択肢より選べ。 1.麦汁を希釈し、所定の濃度にする 2.ホップから成分を抽出し、ビールに香りと苦味を付与する 3.麦汁を殺菌する 4.好ましくない香りを揮散させる 正答:1 ビールの知識というよりは、日本語の意味を問う問題。 「麦汁を希釈し」とあるが、麦汁を煮沸しても麦汁は希釈されない(=薄まらない)。むしろ水が蒸発するのだから、麦汁は濃縮される(=濃くなる)はずである。(P38) 問053: 「第3のビール」や「新ジャンル」と呼ばれるカテゴリーを創出した、2003年(平成15年)に発売された麦芽を一切使わない商品を次の選択肢より選べ。 1.のどごし〈生〉 2.北海道生搾り 3.ドラフトワン 4.ドラフティー 正答:3 麦芽も麦も使用せず、エンドウタンパクを原料とした新しいカテゴリーのビールテイスト飲料として発売され、大ヒットして第3のビール市場の急成長のきっかけとなった銘柄といえば、ドラフトワン。(P108) 「びあけん」自体がもともとサッポロビールが主体となって始まったものであるからかどうかわからないが、ここまであからさまに商品名を問う問題を含めていいのだろうか。確かに、日本のビールの歴史上、ドラフトワンの登場は大きな出来事だが・・・ 問054: ビールの原料となる次の写真の植物は何か、次の選択肢より選べ。 1.大麦 2.グルート 3.こうりゃん 4.ホップ 正答:4 この植物は「ビールの魂」とも言われるホップ。(P24) ビールの原料といえば、麦かホップであるから、麦でなければホップ・・・と強引に導き出すこともできるが、写真を見た瞬間にこれがホップだと分からなければ、「びあけん」の合格は正直難しいと思う。 問055: 写真にあるグラスの名称を次の選択肢より選べ。 1.マグ 2.ジョッキ 3.ピルスナー 4.タンブラー 正答:2 公式テキストの模擬問題に似たような問題があったが、グラスの写真が異なる。 取って付きのビールグラスは「ジョッキ」と呼ばれる。英語のJug(=柄付きのつぼ)がなまってジョッキとなった。(P118-119) 完全に常識レベルの問題だ。 問056: ビールにとって好ましい性質の酵母だけを確保するための方法である「酵母の純粋培養法」を発明した人物を次の選択肢より選べ。 1.エミール・クリスチャン・ハンゼン 2.カール・フォン・リンデ 3.ルイ・パスツール 4.ヤコブ・ヤコブセン 正答:1 ビールの世界史の中でも最も重要と思われる近代ビールの三大発明の問題。 そのうち、1883年に「酵母の純粋培養法」を発明したのはハンゼン。(P83) ちなみに、三大発明のうち残りの2つは、1873年アンモニア冷凍機 by リンデ、1876年低温殺菌法 by パスツール。 問057: 日本最初のビヤホールは1899年(明治32年)8月4日に現在の銀座8丁目にオープンしたが、そこで開店当初に出されたおつまみを次の選択肢より選べ。 1.枝豆 2.冷奴 3.きゅうりの塩漬け 4.大根のスライス 正答:4 日本最初のビヤホールは、後に「東洋のビール王」と呼ばれることになる日本麦酒醸造株式会社の馬越恭平によってつくられた「恵比寿ビールBeer Hall」であり、最初に出されたおつまみは大根のスライスだったそうだ。(P98) 問058: ビールの熟成・貯酒は後発酵ともいう。ビールの後発酵の目的として誤っているものを次の選択肢より選べ。 1.ビール特有の色付け 2.残った糖分などの発酵 3.炭酸ガスを溶解させる 4.味を熟成させ、ビールを清澄させる 正答:1 後発酵の段階では、すでにビール特有の色付けは終わっている。(P41) 問059: 飲食店などで、ライムと一緒に提供されることの多いコロナビールを製造している国を次の選択肢より選べ。 1.スリランカ 2.アルゼンチン 3.ブラジル 4.メキシコ 正答:4 公式テキストには書かれていない問題だが、ビール好きならまず分かる問題と言える。 コロナビールといえばメキシコ。軽い味わいが特徴のピルスナータイプ。 コロナビール自体は通称で、正しくはCorona Extra(コローナ・エクストラ)。 日頃からビールを意識しながら生活して、様々な場面において知識を蓄積していくことが重要。飲み会などは絶好の機会と言える。 ↑コロナビールことCorona Extra(コローナ・エクストラ) 問060: 大麦の栽培において行なわれる画像の作業を何というか、次の選択肢より選べ。 1.押麦 2.圧麦 3.麦踏 4.ローラー麦 正答:3 ローラーで麦の根元を地面に押し付ける作業は麦踏(むぎふみ)と呼ばれ、春先までに2~3回行なわれる。麦踏は、大麦が強く元気に育つために必要で、厳しい寒さに耐える力をつけることと、茎数を増やしてたくさん収穫できるようにすることを目的としている。(P22-23) 続きはまた今度!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.01.08 15:23:44
コメント(0) | コメントを書く
[日本ビール検定“びあけん”] カテゴリの最新記事
|