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カテゴリ:お好み焼き
私は広島出身だから、お好み焼きと言えば当然、広島風が大好き。しかし、東京でお好み焼きと言えば関西風が当たり前で、なおかつ「もんじゃ焼き」という強烈な食べ物と必ずセットになっている(今でこそもんじゃ焼きは好きな食べ物の1つになっているが、初めて見た時は気持ち悪くて食べられなかった)。つまり、こっちで言うお好み焼き屋さんとは、関西風お好み焼きともんじゃ焼きを出す店のことであり、広島風のお好み焼きを出すところは必ず看板に「広島風」と書いてある……私はこんな風に東京のお好み焼き屋さんを理解していた。
東村山に住んで4年。一度も「広島風」と書かれた看板を見たことなかったので、私は「東村山には広島風お好み焼きがない」と思っていたのだが、実はあったんですよ。それも意外な店に。 その店とは「鉄板焼 ひら野」。場所は久米川駅南口を出て左にある西友と本屋の間の道路を100メートルほど歩いた左手の、ちょっと奥まったところ。 看板に「鉄板焼」と書いてあったので、イマイチ興味が沸かず、私は東村山に越してきてからの4年間、この店をスルーしていた。ちょっと興味を持ったのは、先日行われた「東村山市民産業祭り」で、この店が出店をやっていた時だ。焼きそばのソースに「おたふく焼きそばソース」を使っていたのが妙に印象的だったのだ。「おたふくソース」と言えば、広島風お好み焼きにはなくてはならぬパートナー。しかも焼きそばに普通の「おたふくソース」ではなく「おたふく焼きそばソース」を使っている点が、通っぽい。 この時食べた焼きそばはイマイチだったけど、ソースへのこだわりが気になって、先日、私は思い切って店に入ってみた。 店に入った瞬間、「これはもしや!」と私は思ったね。入ると大きな鉄板があり、その周りにイスが置いてある。奥にはテーブル席があるが、どれも普通のテーブルだ。ということは、この店では焼き物はすべてこの大きな鉄板で作って客席に出すワケだ。これって広島風お好み焼きの店に近い。 メニューを見てさらに驚いたね。一番最初に書かれているのが、広島風お好み焼きだったのだ。こんな近くに広島風お好み焼きがあったなんてビックリ。「何で看板に書いてくれないの!」と文句を言いたくなるほど、うれしいサプライズだ。 メニューを読み進めると、関西風お好み焼き、ステーキなどの鉄板焼きもある。店の人によると、関西風お好み焼きもこの鉄板で作って出しているのだとか。私は自分で作るスタイルは好きじゃないので、これはうれしい。 さて何にしようかな……と迷った末、広島風お好み焼きの「ねぎ・とろろ」(820円)にそばを入れてもらうことに。目の前で作られるのだが、見ていると広島にいた頃を思い出す。 出来上がった広島風お好み焼きにおたふくソースをかけ、その上に摺った山芋とねぎをかける。広島でも見たことのないトッピングだが、これがウマい! 店の人から「そんなに慌てて食べなくても」と注意されるほど、夢中になって一気食いしてしまった。いやあ、満足。 そばを入れたから920円になり、広島風お好み焼きの相場からするとやや高い。でもウマかったし、こんな近くにあるのなら通いますよ。本当にうれしいよ、こんな近くに広島風お好み焼きがあって。この気持ち、広島で生まれ育った人じゃないとわからないかもね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「鉄板焼 ひら野」は残念ながら2005年5月14日に閉店しました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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