2007/10/14(日)22:40
贅沢な焼き肉の“大人食い”
10代から30代の前半まで、私は完全に“肉大好き人間”だった。何かあれば「肉食いてぇ……」とため息をつき、月に1度はそんなウサを晴らすかのごとく、安い焼き肉食べ放題のお店に行ったモノだ。そのころの私は完全に質より量の人間。「ああ、食ったぁ」とお腹がはち切れんばかりに食べることに無上の幸せを感じていた。
でも年とともに人間の嗜好って変わるモノなんですね。カミさんと出会ったころから、カミさんの影響で魚好きになり、次第にアッサリ派の人間になっていった。そして量より質の人間に。
焼き肉自体、あんまり食べなくなったし、ましてや食べ放題なんて行きたいとも思わなくなってしまった。
だが先日、カミさんが「今日はお肉が食べたい気分」と言い出し、「じゃあ焼き肉でも食べるか」と久しぶりに焼き肉屋に繰り出すことになった。子供をカミさんの両親に預けて最初に向かったのは、久米川駅北口にある「和牛亭あらかわ」。しかし、やはり人気店。入り口近くには空席待ちの人が5~6人立っていた。「じゃあ、あそこに行ってみよう」と次に向かったのは、久米川駅南口にある「明月館」。ラッキーなことに空いていたので、すんなりと入ることができた。
まずは“お約束”の「白菜キムチ」(450円)。
このお店のキムチは酸味よりも辛さが前面に出ている。
続いては私が頼んだ「ユッケ」(1050円)が登場。
いいねぇ。この美しい黄身を惜しげもなく崩してかき混ぜて……。
いただきま~す。おおっ、このお店の「ユッケ」はずいぶんとニンニクが効いてるねぇ。噛むほどに肉の旨味とニンニクの味がミックスされて旨い。いやあ、生肉を食べると生き返るなぁ。
さてさてメインのお肉だが、この日の主賓はカミさんだから、カミさんの要望を聞いてみる。
「タンとカルビが食べたい」
ホルモン系は苦手なカミさんだから、妥当な選択だろう。「食べたい」と言ってもカミさんはガッツリと量は食べられない。となれば、質で贅沢するのが“大人”ってモノでしょう。私は「上タンねぎ塩」(1780円)と「上カルビ」(1800円)をそれぞれ2人前ずつ注文した。
最初に来たのは当然ながら「上タンねぎ塩」だ。
タンの上に敷き詰められた緑のネギのじゅうたんが美しい。これはもう片面焼きで、ネギをくるむようにして食べるのがベストでしょう。
ネギの隙間から顔をのぞかせるタンの何とも柔らかそうなこと! いや実際、食べると柔らかいんですけどね。片面だけ焼いて、端でネギを落とさないように肉でくるみ、レモン汁を付けてパクッ。
旨いッ!
これ、レモン汁を付けなくても旨いです。カミさんも「美味しい」を連発しながら夢中で食べている。
と、そこに私が頼んだ「タッケジャンクッパ」(850円)が運ばれて来た。
これは「ユッケジャンクッパ」と似ているが、入っている肉が牛肉ではなく鶏肉なのだ。ちょっとヘルシーにと思って頼んだんだけど、焼き肉を食べてちゃ同じだよね。
スープがちゃんとご飯に染みていて旨いのは旨いのだが、「ユッケジャンクッパ」と値段が同じことを考えれば、やっぱり「ユッケジャンクッパ」にすれば良かったかな。スープの旨味が全然違うからね。
さあ、いよいよ本日のメインの登場だ。ご紹介しましょう、「上カルビ」で~す!
もうね、出て来た瞬間、私の頭の中で拍手が鳴り響きました。美しい! キミたち、美しいよ!
1人前6枚。1枚300円。若いころの私なら絶対に「もったいない」と言って口にしなかっただろうなぁ。たぶん「1人前1800円って、頭おかしいんじゃないの。もう少し出せば、食べ放題でガッツリ食えるじゃん」と思ったことだろう。
あのころの私に言いたい。
「大人になればわかるんだよ」
ハハハ、気分はスナフキンだね。
見てよ、見て見て! 白いサシが縁からドンドン透明になっていくんだよ。ああ、たまんない。軽くあぶるようにして両面を焼いて、パクリ。うーん、甘くて旨いねぇ。
カミさんはさっき食べた「上タンねぎ塩」のお皿に残っているネギをカルビの上にON!! そしてIN!!
「この食べ方、美味しいわよ。やってみて」と言うので、私もON&IN!!
う(◎o◎)ま~~~~~!!!
いやあ、1人6枚ずつなんだけど、幸せな気分になれましたよ。
【DATA】
住所:東村山市栄町2-21-8-2階
電話:042-394-4053
【このお店に関する過去の記事】
*2005年04月24日「お得感たっぷりの焼き肉ランチ」
*2005年5月17日「東村山冷麺選手権エントリーNO.2」
*2006年01月11日「肉が見えないのに超旨のユッケジャン」
*2006年01月21日「冷えた体に染みるカルビスープ」