大人のPS3

(God of War III)

「PS3にはゲームがない。」
よく聞く言葉です。
私がおっさんになってもゲームやってるというのを聞きつけた若者が
「なんのゲーム機やってんすか？」
と聞いてくることがあって
「WiiたらDSもあるけど最近はPS3が多いな」
と答えると
「えーそーなんすか。PS3あんまゲームないっしょ。」
と言う。
　ここで必死に
「いやそれは間違ってるよ！車ならGT5P！モータストーム！、FPSならレジスタンス！来年はKILLZONE2！彼女と一緒に是非リトルビッグプラネット！日本のRPG好きさんは是非年末でる白騎士物語なんかを・・・・ｸﾄﾞｸﾄﾞｸﾄﾞｸﾄﾞ」
っと熱く語るほど、ゲハ脳でも信者でもないので。
「そーねー。まっおっさん向けにまったりとした結構品のいいソフトがあるから気に入ってるって感じかな。」
ぐらいで適当にかわす。


(KILLZONE2)

　この「PS3にはゲームがない」というステレオタイプ的な発言はあまり日本製ゲームを出していないがゆえの日本独特の感覚なのかと思いきや、海外でも同じような発言は未だにされているようです。
"PS3 Has No Games" Argument Needs To Die A Terrible Death
こちらのコラムなんかを読むと。
偶然アメリカの量販店（BESTBUY）で立ち聞きしてたらゲーム売り場の店員が、XBOX360とPS3で悩むお客に、
「PS3には十分なゲームソフトが出てないですよ。」
と言ってるのを聞いてあまりの無知ぶりにびっくりした。
と書いてます。

確かに発売当初はその異常なハードウェア仕様と価格に、
「まともにちゃんとソフト出て、でもってビジネス成立するかいな」
と疑問を持ったりしたのですが、ここ最近は
「もうそんなどんどんソフト出さなくてもいいです。」
ぐらいソフトが出てる。
国内でディスクベースで遊べるゲームが大体今で150タイトルぐらい。
でもってちょっと海外サイトで調べてみたのですが、全世界でミリオンセールスを記録したのが20タイトルぐらいあります。
さらにいやらしいサーベイランスをすると、いわゆるライバル機種とされるXBOX360でミリオンセールスを記録したタイトルは53タイトルあるのですが、実は
その6割にあたる30タイトルはPS3でマルチ化されてるのでPS3でも普通に遊べるわけです。（Wiiのミリオンセールス越えはちなみに30タイトルで6割はマリオ、ゼルダと任天堂絡み）


(Heavy Rain)

　つまりデータ的には、「ゲームがない発言」っていうのはそろそろ実情に沿っていないわけで、それでもステレオタイプ的に「PS3にゲームがない」発言が存在するのは、2007年のゲームがない状態（発売したてだからないのは当然っちゃ当然）に生まれた言葉をそのまま"わけ知り顔"でまくし立ててるか、"個人的にやりたいゲームがない"="ゲームがない"という短絡的な発言をしてるかに過ぎない状態なわけなのではないだろうかと思う今日この頃なわけです。

　結局の所、(ちょっとWiiは独自路線を爆走されているようなのですが)、何かとかぶる事の多いXBOX360とPS3なんかだと（売れてるソフトが良作かどうかは別として）ここは単純にミリオンセールのマルチ以外のシリーズタイトルを象徴的に抜き出してみて、
・ギアーズオブウォー、ヘイロー、FORZA的なゲームとJRPGやりたきゃXBOX360
・グランツーリスモ、モーターストーム、レジスタンス的なゲームとちょっと奇抜なSCEゲームやりたきゃPS3
と結構タイトルレベルでゲーム機の傾向を捉える事ができて、"自分のスタンスにあったゲーム機"というものが見えてくるような気もします。
（ま、ユーザー側からすればプラットフォームが複数あるのが面倒なのですが）


(Uncharted 2)

このあたりからだんだん個人の嗜好の話になってくるのですが、この
・グランツーリスモ、モーターストーム、レジスタンス的なゲーム
が私の嗜好にピッタリとはまっているのですね。
それぞれなんらPS3独占ソフトという以外なんの共通項もないのですが、実は独特の雰囲気がそこに見え隠れします。
"上品"なのですよ。
"単にレースゲームじゃない。単なるFPSではない。プラスアルファのアート的お上品さ"
がその根底にはあります。これが自分の嗜好にピッタリなわけです。

先ほどの海外コラム（"PS3 Has No Games" Argument Needs To Die A Terrible Death）では、「皆ステレオタイプ的にPS3にゲームがない」と言い続けるようだが2008年同様2009年も"GT5"、"GOD OF WAR III"、"UNCHARTED2"、"KILLZONE2"、"HEAVY RAIN"とPS3は独占ゲームを供給し続けるだろう」
と締めておられますが、そこでとりあげられたゲームのスクリーンショット見ててもなんというか、独特のセンスというか上品さが見えてきます。

というわけで今年もあとわずか、来年もPS3のちょっとオサレなゲームに期待しつつ不況の2009年乗り切っていこうと思いますです。

・・・てかSONYがなんか人員整理してるが大丈夫だろうな！


【予約12/25発売】『PS3』白騎士物語-古の鼓動-