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読書日和 ~Topo di biblioteca~

読書日和 ~Topo di biblioteca~

2004年11月~12月に観た映画



2004年11月~12月に観た映画

 コラテラル
 笑の大学
 ハウルの動く城
 スカイキャプテン
 ターミナル





コラテラル

コラテラル(=巻き添え)をくったのは誰…?
夜の街を疾走する一台のタクシー…その中に危険極まりない人物が
乗っていることを誰も知らず、たくさんの車が通り過ぎ、またすれ違っていく
シーンが何故かとても印象に残ってます。

「コラテラル」公式HPは→こちら

「インタヴュー・ウィズ・ヴァンパイア」のレスタト役のときも充分悪役だと思って
観てたので、トム・クルーズが冷徹な殺し屋を演じていてもそんなに違和感を
感じなかった柊です。
…とはいえ、「もしかしてちょっとは良い心も持ってたりする?」って
期待を持ってしまうのは普段のにこやか~な印象が強いせいでしょう。うなづく

 「60億人のうちのたかが一人」

ターゲットとされた人物をそんな風に言い切るヴィンセント(=トム・クルーズ)。

たった一日で大勢の人間の命が奪われる国もある…だけど、そういった
ニュースに直接的に拘らない多くの人々は、自分の日常を普通に生き続ける。

命の重さ、一人一人の人生の重みというものは、自分の目で、
確かめなければ実感できないものなのでしょうか。
(突然目の前に降って来た死体に遭遇したタクシー運転手マックスのように…?)
それは運悪く、巻き添えを食ったときに初めて気づくもの…?

それは“違う”と思いたい。
「たかが」なんて言葉は本当は存在しない言葉のはずだから。

生まれたときにはあたり前に持っていたはずの良心、優しさ…そういった
大事なものを途中で手放してしまう人が、失くしてしまう人がいる。
どうして?

執拗に殺しの仕事を全うしようとするヴィンセントの胸中にあるものは
一体なんだろうってずっと考えてしまいました。
報酬のためだけに…という雰囲気ではなかったから。

「トップ・ガン」以来何だかんだ思いつつトム・クルーズの映画を観続けてます。
若さゆえの挫折、そして復活!みたいな役柄をとことん観続けた気がするのに
いつのまにやら、こんな厭世的な不陰気を漂わせた役柄までこなすように
なっちゃったのね…思わず感慨深くなっちゃった柊です。
もっともっといろんな役柄で魅了し続けて欲しいです。ハート


チューリップライン

「笑の大学」

笑ってしまった…劇場内で。
うぐぐ、と笑をこらえるために口を押さえても、妙にくすぐられちゃうんだなあ。
こんなに劇場内で笑わされたのは『恋愛適齢期』以来のような気がします。

  昭和十五年、取調室で繰り広げられる喜劇作家と検閲官の攻防…。
  「笑の大学」公式HPは→こちら

検閲官・向坂を演じる役所さんは本当に芸達者だし、喜劇作家・椿を演じる
稲垣君はそのさわやかさ、天真爛漫さがうまく引き出されてます。
絶妙のタイミングを作り上げるまで、きっと何度も何度もリハーサルを繰り返し
獲得していったんだろうな…って想像します。

願わくば舞台版「笑の大学」も観てみたかったです。
舞台は生き物…スクリーンではなく、舞台から直に伝わってくる呼吸を感じて
みたくなる、二人の掛け合いでした。

人の笑い声って不思議な吸引力がありますね。
「えっ?何で笑ってるの、何が可笑しいの?教えて!」って
引き寄せられちゃう。
一緒に笑い会える人が傍に沢山いればいるほど楽しさは膨れ上がるみたい。

  予告編にも流されているので、このエピソードを明かすことを
  許して欲しいのだけど…。

「お国のため」と「お肉のため」という言葉遊びに、最初は「く、くだらないっ」と
思いつつ、身を震わせて笑っちゃったのですが、戦時下において
この「お国のため」という言葉にどれだけの人が涙をこらえたんだろう…?
そう思い始めたら、それは途端に胸が苦しくなるような、切ない、ほろ苦い笑いに
変わりました。

人を笑わせるって難しい。
笑いの裏側には人の哀しさも涙も切なさも苦しみも隠れてる。
それらを全部抱きかかえるような優しさがなければ、人を元気にさせるような
笑いは引き出せないものかもしれない。

ラストシーンの検閲官・向坂の台詞と、劇作家・椿の表情が感慨深かったです。
(喜劇作家・椿一の実在したモデル、エノケンこと榎本健一の
座付作家・菊谷栄さんのことを知るともっときゅうっとした気持ちに
させられてしまいます…。)

三谷幸喜さんの映画化作品の中では一番好きですハート

チューリップライン

ハウルの動く城

魔法が生きてる!
魔法が息づいていて、その世界で呼吸するたび
心臓の鼓動が早まる気がする。今もまだドキドキしてます。

(恥ずかしながら)告白します。

ハウルが一番最初に登場したシーンにて、柊はハウルに恋をしました。ハート
はっきり言って一目惚れです。
う~ん、そんな筈では…。そんな予定はなかったのにっ!うぎゃあ。

そういう訳で、現在、柊はいつも以上に冷静な判断力・思考力など失っております。
ご容赦くださいませ。

柊はきっと、近いうちに二度目を観に行きます!行ってみせます。
興行収入記録樹立に貢献してみせますっ!

映画を観る前に原作を読んでおこうと思ったものの、予定は未定。
まだ積んでありますが、逆にそれでよかったのかも。うなづく
先の展開を知らない分、細かな設定など知らない分、宮崎監督らしい味付けを
存分に堪能させてもらった気がします。

背景の色合いがどのシーンもとても美しいです。
(そこに宮崎監督が初期に手掛けた「アルプスの少女ハイジ」を思い浮かべる人も
きっと多いはず。)

(公式HPに寄せられた感想文など読むと、原作に思い入れのある方には
ちょっと物足りないようで、そんな厳しい意見も見受けられます。
そういう感想を読むと、余計まっさらな気持ちでジブリの作品は楽しみたいと
思ってしまいます…。
説明不足?なんて意見もあったけど。そんなに何もかも映画に説明して
貰わなくてもいいのでは?
自分にも想像する余地が残されてなくちゃ、ファンタジーの面白さって
半減してしまわないですか?)

脇を固める声優さんたちも、これまでの作品に登場したことのある人が
多かったりで、以前に演じられた役をふと思い出して、にんまりしちゃいます。笑
(誰が誰に繋がるかは観てのお楽しみ♪)

…で、ハウルはキムタクこと、木村拓哉さんなわけですが。
観るまで「え~!?」と思っておりました。
変に演じている人の顔が思い浮かばない人のほうが物語に入り込めて
いいのにな、と。

考え改めます。想像以上に良かったです。艶っぽくて。ハート
(惚れた弱みかもしれませんが…ははは)

「ハウルの動く城」公式HPは→こちら

「呪い」をとくのはいつだって“信じる力”、そして“愛”に違いない。万歳!
柊はこれから原作にも着手したいと思います~。


チューリップライン

スカイキャプテン

「あ、観て楽しかった♪」が第一印象。

  スカイキャプテン公式HPは→こちら

この映画を観に行った目的は主演のジュード・ロウ&グウィネス・パルトロウですが
この二人のやり取りが予想した以上にコメデイチックで楽しかったです♪

記事のためならどんな無茶もやりかねないポリー(グウィネス)は
エース・パイロットのジョー(ジュード)を度々危機的状況に陥らせちゃったりして
定番、ともいえる二人の関係なんだけど…。
柊には何だか彼女の行動がどうも憎めません。ははは。
ポリーと丁度正反対に位置する役柄がアンジェリーナ・ジョリー演じるフランキー。
動作がきびきびしてて、きっぷも良くて…。
もっといっぱい活躍して欲しいっ!

映画その後の三人のやり取りが知りたい、なんて思っちゃうのでしたハート

予告を観ると背景がすごく不思議な映像で、
(柊には丁寧に丁寧に濃淡をつけて描かれた鉛筆画のように見えました。)
観ていて違和感ないのかな…?と思ったけど、そんな心配は要りませんでした。

突然襲ってくるロボットたちのデザインとか、何だかとても昔風で可愛いです。

懐かしい映画の一部が流れたり、「あれ、これはもしかしてあの映画のパロデイ?」と
思う部分があったり、細かな部分もいろいろ楽しい映画です♪

本編中では気づけなかったけど、エンドロールをずっと観ていたら、
そこに懐かしい俳優さんの名前を発見しました。
ああ、あの役はそうだったのね…と。


チューリップライン

ターミナル

「人生は待つこと…」

確かに主人公のビクターは故郷の国でクーデターが起きちゃったために
アメリカに入国することが叶わず、9ヶ月にもわたって空港内の
待合ロビーに足止めされちゃうわけですが、
彼の場合、「待つ」=「何もしない」じゃありませんでした。

待つという言葉は受身的に捉えやすい言葉だと思うけど、
ビクターの場合は逆で、むしろとても行動的。

言葉が通じない、意志の疎通が出来ないなら…先ず言葉を覚えよう!
お腹が空いた…じゃあどうしたらお金が稼げるかな??

空港内で生活していくために必要な知識(How to)を伝授してくれてるんじゃ
ないかって思えるくらい、ビクターが少しずつ自分の居場所を
獲得していく様子は、そのエピソードの一つ一つがとても印象的ですハート

誰にも振り向いてもらえない…そんななかにぽつんと取り残されたら
きっとへこんでしまうと思うのに…。

ビクターの必死さは必死であればあるほど、真摯であればあるほど
観ている側に「くすっ」とした笑いを誘います。
それは、その様子が滑稽だからじゃなくて、ビクターに愛情を感じ始めるから。
自分が彼を傍で見守っているような、「頑張って…!」って気持ちが
自然に湧いてくるからに違いありません。うなづく

そういう意味で、この役はとても、トム・ハンクスにぴったりの役柄だな~って
思います。
相手役のキャサリン・ゼタ=ジョーンズも、これまでのつん、と
ちょっと澄ました、ゴージャス~な表情とは違っていて、
等身大のおしゃべりで、素直で、でも脆いところもあって…って普通っぽい
女性を柔らかく演じていてとても好感が持てました。

柊が一番印象に残っているシーンは…(以下ネタばれしちゃうので反転)

空港を管理している役人からクーデターが起きている故国について
質問を受けても、
(その人はビクターを空港から追い出して、別の管轄に担当させようと
企んでる訳だけど)
「故郷を恐れたりなんか、しない」ってきっぱり答えるところ。

そして、アメリカに来た目的をやっと叶えて、帰りのタクシーに乗り込んだとき
「故郷に帰るんだ」って運転手に伝えたところ。
このときの、ビクターの表情はとても深くて、胸をあつくさせられます…。

自分の居場所を少しずつ作り上げていく物語なのかと思っていたけれど、
この最後の台詞を聞いたとき、彼の本当の居場所はやっぱり故郷なんだなって
思いなおしました。

とてもハート・ウォーミングなお話。好きハート

  「ターミナル」公式HPは→こちら


白い花のライン


柊は実はこの映画、大晦日の午前中に観に行きました。
突然思い立っちゃって。(あはは)

そういうわけで、2004年〆の映画は「ターミナル」になりました。
大晦日は家で過ごす人が多いからなのか、映画館は空き空き状態。
(翌日1日が映画デーで千円均一になるのにわざわざ大晦日に来る人も
いないということかしらん?)
大晦日を映画館で過ごすというは初めてだったけど、なかなかいいかも
しれないと味を占めてしまった柊なのでした。

「オペラ座の怪人」と夏公開の「宇宙戦争」の予告編を観ました。
2005年も映画館に通っちゃうだろうなあ…という予感がしてます。
公開が待ち遠しいよ~笑





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