ひいちゃんにっき(発達障害とともに・・・)

Vol. 18

光あふれて・・・☆ Vol. 18(最終号) H22年 2月発行

◆ 6年間、ありがとうございました!! ◆

 光が入学してから、各学期ごとに1回のペースで配布させて頂いてきたこの「光あふれて・・・☆」ですが、いよいよ最終号となりました。ここまで1度も休まずにこれたのも、学校のお友達や保護者の皆さん、そして先生方のご理解とご協力があってこそと、心から感謝しています。今回はまず、僕がなぜこういうプリントを作ろうと思ったのかを書こうと思います。

 光が入学した頃はと言うと、発達障害についてはまだあまり知られておらず(今でも十分だとは思いませんが)、特別支援教育(注1参照)についても、今後どのように動いていくのかよくわからないような時代でした。しかし、特別支援教育は先生とその子の親の頑張りだけでできるものではなく、他の保護者さん方のご協力も必要になってくると思いましたし、知っていただくことによって、支援の輪を外部へも広げることにもつながるかもしれないという考えもあって、この一見しただけではわかりにくい障害について、何らかの形で伝えていきたいと、ずっと思っていました。

 ヒントになったのは、戸部けいこさん(残念ながら、今年1月にお亡くなりになりました)のマンガ「光とともに・・・ ~自閉症児を抱えて~」の中で、主人公の光(ひかる)君のお母さんが作った「ひかる通信」でした。“ひかる”くんと、“ひかり”・・・。読み方こそ違いますが、同じ漢字で親近感を持っていましたので、「ひか“り”通信」にしても良かったのですが、それではあまりにも酷似しているので、悩んだ末に「光あふれて・・・☆」という名称にしたのです。
 「こんなプリントを作って、保護者さんに配布したいのですが・・・」と、初めて学校側にお願いをした時は、正直なところ、校長先生も教頭先生も少し戸惑っておられたようでした。それはそうでしょう。こんなことをするのは僕が初めてだったらしいですから。第1号の原稿を教頭先生にお見せしたところ、「発達障害についての説明も付け加えてほしい」との要望があったため修正。かくして、平成16年5月、第1号を、皆さんのお手元に届けできたわけです。
 数日して、保護者の方から、「もっと発達障害について知りたい」「光くんのことでできることがあれば協力したい」との声をいただきました。ほんとにほんとにうれしかったです。こういう声が、僕のエネルギーにもなっていったように思います。

【近況報告】

 2月14日(日)、NHK厚生文化事業団からのご依頼で、ハート・フォーラム「発達障害 先生や友だちに理解してもらおう」に参加のため、仙台へ行ってきました。僕は「本人にどう伝え、周りにどう働きかけたのか ~私の場合~」というタイトルで、光が自分の障害について聞いてきた時、どう答えたか、地域の方々や先生方にはどう伝え、協力していただいてきたのかなどを、VTR(「きらっといきる」に出演した時の一部)」を挟みながら、お話をさせていただきました。もちろん、この「光あふれて・・・☆」についても。

 会場には600名以上(教育関係の方と保護者さんが半々くらい。あと医療関係者が少し)もの方々が足を運んでくださいましたが、資料として「光あふれて・・・☆」の13号をお持ち帰りいただきました。また、今月は鳥取でも同じテーマでお話をさせていただくことになっていますが、光が市の人権作品コンクールで最優秀賞をいただいた作文「ぼくの人生こんぺいとう」も紹介させていただくことになっています。振り返ってみると、光が4年生になった頃から、“発達障害についてもっと知ってもらいたい”、“僕のことを伝えたい”という思いが、彼自身の中で強く膨らんでいったように思います。その気持ちの表れが、この作文です。苦手な作文を書いてまで自分の思いを伝えようとしている光を褒めてやりたいです。鳥取の会場に足を運んでくださる聴講者の方々にも、ぜひ読んでいただこうと思っています。これもまた、親としてできることのひとつだと思いますから・・・。

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◇ 最後に・・・ ◇

 発達障害者支援法(注2参照)の施行や特別支援教育が始まったことにより、発達障害のある子への理解や支援は、少しずつですが前進しているように思います。しかし、高校や大学等を卒業し、社会へと出て行った時、就職の問題も含めて、学校とはまた違った“生きづらさ”が彼らを待っている場合も少なくありません。「光あふれて・・・☆」は今回で一応終わりますが(中学生編については、できるかどうか、まだわかりません)、光の人生は、まだまだ続いていきます。障害があろうとなかろうと、男性であろうと女性であろうと、子どもであろうと年配の方であろうと、日本人であろうと外国人であろうと、誰もが生活しやすい社会になっていくといいですね。これからも親として、“できることを、できる時に、できるだけ”やっていこうと思います。もしまた何かお願いをすることが出てきた時には、よろしくお願いいたします。今まで、本当にありがとうございました。

(注1)【 特別支援教育 】
「特別支援教育」とは、障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指導及び必要な支援を行うものです。
平成19年4月から、「特別支援教育」が学校教育法に位置づけられ、すべての学校において、障害のある幼児児童生徒の支援をさらに充実していくこととなりました。(文部科学省HPより抜粋)

(注2)【 発達障害者支援法 】
「発達障害者支援法」(平成16年12月10日法律第167号)は、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥・多動性障害などの発達障害を持つ者の援助等について定めた法律。全25条。平成17年4月1日施行。


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