教師を目指しているあなたへここ「ひいちゃんにっき」には、先生をしておられる方々が、よく訪問してくださっています。 また、”教師を目指しておられる学生さん”からも、メッセージをいただくことがあります。 いつだったか、将来は学校の先生になりたいという方から、 「もしよろしければこのHPに書かれていること以外で、教師に要望する対応などがあれば教えていただけませんか?」 という質問をいただきました。 先生方へのお願いは、もうすでにかなり書いていると思うので、このページでは、”今、教師を目指して勉強をしておられる若い方々”に、発達障害のある子の親としての要望というか、お願いを書こうと思います。 「寄り添う心」を持ってください。 まずは、子どもたちに・・・ ”問題行動”という言葉があります。 でも、いったい誰にとっての”問題”なんでしょうね。 先生? クラスメイト? それとも、保護者? たぶん、一番困っているのは当の本人でしょうし、将来的に困ることも出てくるでしょうし、もしかしたら自分が困っていること自体に気付いていないのかもしれません。 大人はよく、その問題行動の”困った部分”のみを排除しようとします。 または、安易になおそうとします。 でも、そこには必ず原因があるんです。 その原因に目を留めることのできる先生になってください。 そして次に、保護者さんにも寄り添う気持ちを持ってください。 親は、親にできる最大限のことをしようと頑張っています。 しかし、学校内のことまでは、なかなか手出しができません。 悩み、疲れている時に、頼りにしている先生からも協力が得られなかったら、さらにしんどい思いをしなければならない場合だって出てきます。 先生という職業が大変なことは承知しています。 しかし、先生でなければできないこともあるんです。 障害のある子どもたちと触れ合う機会を持ってください。 特別支援学校や地域の療育施設、親の会の皆さんと仲良くなって、障害のある子どもたちと触れ合う機会を持ってください。 数年前、僕が地域の養護学校でボランティアをさせていただいていた頃、やはり教師を目指しておられる学生さんが来ておられました。 運動会や文化祭、放課後児童クラブ、親の会主催のキャンプやレクレーションなどに参加して、実際に子どもたちと触れ合うことは、本やネット、学校で習うだけでは得られないものが、きっとあるはずです。 教員免許取得の際に、特別支援学校で研修があったりもするようですが、はっきり言って一週間やそこらでは、”恐る恐る”子どもたちと触れ合う程度で終わってしまうと思うんです。 でも、もちろん知識も大切だと思うので、 本を読んだり、講演や研修に参加してください。 最近では、専門家の方々によるものだけでなく、当事者や保護者による講演も増えてきています。 教員向けに教育委員会が用意した研修会だけでは得られないことも、きっとあると思いますよ。 発達障害のある子どもたちへの支援は、10人いれば10とおり、100人いれば100とおりあり、マニュアルが通用しないことはすぐにわかるでしょう。 そこのところでとても悩まれる先生も多いようです。 でも僕は、”マニュアルはあっていい”と思います。 そこからその子にあった、”オーダーメイドの支援”を、先生や保護者、お医者さん、地域の相談員さんなどで協力して作っていけばいいのでは? マナーを大切に(何かのCMみたいですが・・・笑)。 もちろん、教師で有る無しにかかわらず、誰にも必要なことですが、学校を出てすぐに”先生”と呼ばれ、社会経験が少ないと、ついおろそかになってしまこともあるんじゃないかな~と感じることも・・・ 保護者が職員室に入って挨拶をしても返ってこない、また、きちんと対応をしてもらえない(こういうことはけっこう多いよう)・・・ 話をする時に、保護者を30分も立たせたまま自分だけ椅子に座り、体を左右にくるくる回しながら腕組みをし、目を合わせようともしないで話す。 もちろんお茶も出ず、だけどその先生の机の上にはお茶が・・・ なんていう信じられないような事例もあるようです。 以上、まとめると、 なるべく多くの子どもたちと関わること・・・ 地域の親の会などに時々行って、生の声を聴くこと・・・ 本をたくさん読むこと(でも振り回されないことも大切かな? でもでも、読んでおいて損はない)・・・ 地域の講演会や研修会に参加すること(その際、あとで感想や疑問などを整理して記録しておくといいと思います)・・・ マナーについては、最近は研修会などもあるようですね。 もちろんこれは親にも言えることですが、子どもたちに礼節を学んで欲しいと願うのであれば、大人がその姿を示していく必要があるんじゃないかなと思います(自戒を込めて書いております)。 そして何より、心に寄り添うことを大切にすること・・・ こんなところでしょうか? しかし、いざ先生になるという目標が実現すると、とても忙しくて、なかなかこういうことには時間が取れなくなってくると思うので、ぜひ学生のうちに経験しておいていただくといいんじゃないかなぁ・・・ 以上、発達障害のある子の親から、これから教師になろうと一生懸命頑張っておられる若い方々へ贈る言葉でした。(*^_^*) |