ひいちゃんにっき(発達障害とともに・・・)

リタリン考

「ADHDは子どもの障害であり、大人になったら治ってしまうか、殆ど問題ない状態になる」と、長い事信じられてきましたが、近年になって、実はそうではない」ということが、わかってきたそうです。

ADHDは、先天性の中枢神経の代謝障害です。ある種の化学物質が、生まれつき脳内に不足しているために、脳の前頭葉が不活発となり、「注意集中」「活動レベル」「衝動性」を、自分の思うようにコントロールすることが、困難です。

確かに、成長に伴い、多動性は影をひそめるというか、目立たなくはなりますが、脳内物質のアンバランスが自然に治るということはないようです。
ADHD自体は、”精神的なもの””発達の遅れ””病気”などではなく、あくまで”生理的なもの”だからです。もっとも、ADHDは成長していく中でおおいにハンディキャップとなり、こうしたものをもたらすことは多いのではないかと思いますが・・・。

ADHDを抱えた子どもは、ブレーキの効きが悪い自転車みたいなもので、自分の脳に振り回されて、意識がそれ、他の世界へ多動しに行ってる間に、知らないうちに大切な事柄を聞き逃し、大事なことを身につけそびれ、見落としながら成長していくことが、実に多いのではないでしょうか。だから、当然色んな点で遅れがでてくるし、周囲にもまれながら、どうしてみんなと同じようにうまくやっていけないのか、悩むことにもなります。

薬を服用すると、脳内物質のバランスがかなり改善されるので、ある程度”ブレーキ”が利くようになります。(ある程度というのは、薬の利き方には、個人差があるそうだからです。)すると、年相応に学ぶべきこと、身につけておくべきことをちゃんと見据え、学習することができるので、何年も後になって、取り戻そうと悪戦苦闘しつつ迂回路をたどる必要がないわけです。これは今の私からみたら、とてもうらやましい話です。

お医者さんがリタリンを処方される場合、私の印象だと、「じっと座っていられるため」など、周りの人間にとって都合よく振る舞い、学習面でも遅れをとらないように、といった事が大きいのでは、と思います。だから、思春期ごろになれば自制力も育つので、他人に迷惑をかけることが前よりずいぶん少なくなるし、学習面でもある程度の基礎は固まってきてますよね。それで、服薬をやめるケースが多いのではないでしょうか。f(^^;

でも、私がいつも思うのは、ある程度学力がつき、人に迷惑をかけることが少なくなってきたとしても、”本人”は相変わらず、自分の中で人知れず混乱し、脳内物質のアンバランスに振り回され、困難を覚えながらも訳がわからず、言葉にして自覚することもできず、自分をとりまくありとあらゆる刺激、情報、物、人間、タスクなどといったものが山積みに散らかっている中で、片づけるすべもなく埋もれ、下敷きになり、押しつぶされている・・・のではないかということなんです。

しかも、本人がどれだけ困っているかなんて、誰にも気がついてももらえず、「努力が足りない」「怠けている」「やる気がないだけ」という言葉のシャワーを浴びせかけられ続ける。自分でも、やみくもにがんばってるんだけど一向に身を結ばないし、自分がいかに他の人に劣るダメな人間かを、たんびに思い知らされる。しかも、子どもの間に(チャンスはあったにもかかわらず、”それて”いたために)学びそびれたことがたくさんあるため、悪気はないけど、ついつい常識のない言動をしてしまって、人間性まで疑われてしまう・・・。もちろん、自分でも自分が信じられなくなってしまいます。

ADHDって、ほんっとに大変なんです。自分で言うのもヘンだけど・・・。薬で脳内の化学物質の分泌を正しく促してもらえたら、いったいどれほど助かることか・・・。

もちろん、薬がすべてではないです。他にも必要な要素はたくさんあるし、薬は決して万能ではありません。ADHDの人って、脳の配線スタイルが、そうでない人と基本的に違ってるみたいですし。ユニークと言うか、枠にとらわれないというか・・・。

あと、私の場合、クスリでハイになることは、まずないです。頭の霧は晴れるけど・・・。
 (p^-^)p ではまた!



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