2005/12/23(金)20:10
『ガイジ』その後
「ガイジ」という言葉を光が言われた件については、11月8日の日記で書きました。
人権問題に取り組んでおられる教育委員会の方と知り合いになれたので、まずはその方と話をしようと思っていたんですが、僕が行動を起こすより先に、学校のほうが動いてくれました。
そういう事実があったことを知った学校側からすぐに、「なるべく早いうちに話がしたい」との連絡があり、数日後、校長先生、教頭先生、そして光の担任の先生と話をしました。
人権問題に取り組む時、障害を切り離して考えるべきではないこと・・・
「ガイジ」という言葉を子どもに使わせてしまっている大人の責任・・・
発達障害児の親が学校に望んでいること・・・
啓発について・・・
とにかく色んなことについて意見交換をすることができ、気が付いたら2時間もたっていました。
数日後、この件については冒頭に書いた教育委員会の方に連絡をしておいたのですが、自分も学校側と話をしますと言ってくださいました。
学校や行政に対して一生懸命に話をしても、
「おっしゃることはもっともです。しかし私共と致しましては云々・・・」
っていう自己防衛的な反応しか返ってこず、”じゃあどうするか”っていう建設的な意見が返ってこないこともあるようですが、今回のように、きちんと動いてくれる学校や、親の声を確実に届けますと言ってくださる方もいます。
特別支援や障害についてあまりいい話を聞かない昨今、一条の光を垣間見た思いです・・・
って・・・
ここで終わりではありません。
昨日、各家庭に配布された”学校だより”に、この「ガイジ」という言葉について触れてありました。
以下は、その学校だよりの「人権・同和教育について」からの抜粋です。
最近は、特に「人権」や「プライバシー」についてよく議論されるようになっていますが、何よりも重視され、尊重されなければならないのが、一人一人の「人権」であり、「プライバシーの保護」であると考えます。
このような中、気になることばを使って相手の気持ちを傷つけるという事象がありました。
それは、「ガイジ」ということばです。
最近、一部の中・高校生の中で時々使われていると聞いたことがあります。
このことばは「障害を持つ児童」という意味のことばを略して「害児」という言い方で使われており、明らかに障害のある人を差別したことばです。
誰が言ったのかは別にして、このようなことばが安易に子どもたちの中に入り、心なく使われることはとても残念なことです。
と同時に、このことをとおしてしっかりとした指導ができるのは、学校をはじめ、我々大人の努めでもあります。
「ガイジ」ということばそのものは、児童には知らせていませんが、各学年・学級において発達段階に合った指導を重ねていきます。
今回は、一事例を紹介することで、家庭でももう一度気にかけていただき、相手や他人に対する思いやり、優しさや親切などの大切さについて話題にしていただければ喜びます。
”明らかに障害のある人を差別したことば”・・・
”このようなことばが安易に子どもたちの中に入り、心なく使われることはとても残念”・・・
”我々大人の努め”・・・
僕が言いたかったことを、しっかりと書いてくださっています。
今回の件では、「ガイジ」と言われた当の本人である光よりも、そばにいたお姉ちゃんの雪のほうが傷ついたと思うのですが、こうして真剣に取り組もうとしている大人もいることが雪自身への支えにもなり、きょうだい児の心のケアにもつながっていくんじゃないかなぁと思います。
障害の有無に関係なく、誰にだって長所や短所があり、得意なこともあれば苦手なものもあること・・・
そして、”共に生きる”ということを、みんなで考えていけたらいいなと思います。
学校任せにするのではなく・・・
そして、家庭任せにするのでもなく・・・
記帳はひいちゃんパパ
より多くの方に発達障害を知って頂くために、