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こんにちは、清水です。いよいよ最終回です。
名残り惜しいところですが、前回に引き続きIP電話の話をもう少ししておきたいと思います。 前回、IP電話の話をしましたが、実はIP電話には2つの種類があります。ひとつは「050」番号からはじまる番号が割り当てられる050型のサービス、そしてもう一つが「03」や「06」といった既存の電話番号と同じ番号を使える03型のIP電話サービスです。 同じIP電話サービスなら、今使っている電話番号がそのまま使える03型の方が便利そうに思えますが、必ずしもそうとは言えません。どちらのサービスにもメリット、デメリットがありますので、自分のニーズに合わせて慎重にサービスを選ぶ必要があります。 まず、050型のメリットですが、これは手軽に利用できる点にあります。050型のIP電話サービスは光ファイバーはもちろんのこと、ADSLなどでも利用できるようになっており、回線を選びません。サービスはプロバイダーの標準/オプションサービスとして提供されているので、加入手続きも簡単です。ただし、050型のIP電話サービスは「110」や「119」などの緊急通報に電話をかけることができないのがデメリットとなります。 一方、03型のメリットですが、これは前述したように既存の電話番号をそのまま使えること、そして「110」や「119」など緊急通報に電話をかけられる点が挙げられます。ただし、03型は光ファイバー専用のサービスとなっているため、利用するには光ファイバーが必須となります。 なぜ、「03」型は、光ファイバーでなければ利用できないのかというと、「110」や「119」などの緊急通報の利用には、音声が聞き取りやすかったり、会話が途中でとぎれないなどの電話としての安定性が要求されます。このようなIP電話の品質に関するガイドラインは総務省によって定められていますが、現状、緊急通報への通話はADSLでは認められておらず、光ファイバーでしか認められていないということなのです。 そうなると緊急通報にかけられない050型は不便だと思うかもしれませんが、まったくかけられないというわけではありません。050型のIP電話でも、アナログ回線を併用することで緊急通報の番号をダイヤルしたときだけ、アナログ回線を使って電話をかけることができます。 もちろん、アナログ回線を休止、または解約して光ファイバーのみで電話を使えるようになる03型と異なり、アナログ回線を併用すれば、その分の基本料がかかってしまいます。しかし、この基本料は通話料の安さでカバーできます。また、安心感ということを考慮するとアナログ回線とIP電話を併用するメリットが見えてきます。たとえば、IP電話にトラブルが発生して通話ができない状態になったとしても、アナログ回線があれば緊急通報はもちろんのこと、どこにでも電話をかけることができるわけです。 もちろんアナログ回線にもトラブルの可能性はあるかもしれませんが、まずないと言っていいレベルだと思います。また、「03」型の番号はNTTの局に依存するので、引越で局が変われば番号も変わってしまう。しかし、「050」型だと、IP電話を提供しているプロバイダとの契約がそのままであれば、番号は変わらないというのは意外と知られていないメリットです。 少し難しい話になってしまいましたが、要するに、同じIP電話でも光ファイバーを利用する場合は、選択の幅が広がるということです。利用の仕方やニーズ、環境によってベストな選択は異なるので、きちんと特徴を理解して選んで選ぶと良いでしょう。たとえばTEPCOひかりなら、プロバイダによって「03型」も「050」型も選択でき、光ファイバーによるインターネット接続とセットで加入する際に一緒に申し込むことができます。 また、IP電話だからと言って特別な準備も必要ありません。IP電話用機器(ルーターなど)が必要になりますが、これらはサービス加入時にレンタルで送られ来るうえ、電話機は今の機器をそのまま使えます。もちろん、電話番号の心配も無用です。03や06で始まる番号というのは、今、使っている番号をそのまま使えますし、アナログと併用した場合の「050」型であれば、IP電話の番号が追加されるので、IP電話にしても今の番号をそのまま使用できるのです。 以上、数回に渡って光ファイバーを使ったブロードバンドライフを紹介してきましたが、みなさんの役に立つ情報が少しであったでしょうか? 個人的には、もっとディープな通信技術の世界をご紹介したかったところですが(笑)、それはまたの機会にしたいと思います。長らくのおつきあい、ありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.10.25 16:01:02
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