決戦!!心理戦!(クロス・マッチョ)※かっこ( )は、人の思考を書いています。 尚、今回は設定にそって物語の登場人物を描いています。 別に、マッチョさんは牛乳が好きだ。 とかそういうのではありません。 では、二人のコメディーをお楽しみ下さい。 (この小説、こんなんだったけか!?) 「わかんねえよぉぉ~・・・」 クロスは立ち往生を繰り返し続けていた。ただわからず、どうしようもなく当てもなくぐるぐる同じ所を歩き続けた。このままここから出れないと思うと、気持ちに焦りが出始めた。シールは?デビクロアは?と、自分だけこの試練に負けてしまったことを思うと、悔しくてたまらなかった。クロスは負けず嫌いであった。今のこの状況でさえクロスは、ここから出れないという恐怖感よりも、自分だけこの試練を越えることが出来ない、という悔しさのほうが強かった。いや、むしろそれしかなかった。だから、立ち往生を繰り返していただけだった。 どうすれば?・・・あのとき・・・。自分が信号からかなり離れたから青になったのだろうか・・・。もう一度、それを確かめるためにクロスは、先ほど歩いた場所まで行ってみた。そして信号を確認する。もしこれで、青だったら・・・。そして、もしこの試練を抜けたのが自分が一番最初だったら・・・。そう思うと、胸がどきどきし、待ちきれなくなった。そして期待を胸に信号に眼を向けた。 「青だ!」 さっきは、嬉しくてたまらなくて下を向いて本気で走ったが、今度は落ち着いて(まあ実際興奮していたことには変わりはないが)信号を見ながら本気で走った。そこの道は並木道だったため、木が何本も信号の邪魔となった。そしてその残像で信号があまりよく見えなかったため、少し歩くような姿勢で信号を見すえた。 「う・・・うおお!?」 すると、なんと信号は次々と高速で色が変化していた。 クロスは気づいた。何らかの方式があって作動していることに。しかしクロスはこういう問題が非常に不得意だった。なにかいい手はないかな・・・と、思ったのがあの掲示板だった。 あのマッチョとかに、言葉をうまく使って、だませないか?ってかあいつ「マッチョ」じゃないじゃん・・・。どっちかって言ったら・・・・そうだな・・・・「ひょろひょろ」してるよなぁ・・・。まあ、あいつは簡単にだませそうだな。 クロスは確信を持った。クロスは相手の心を読む、心理が得意だった。授業では一回も扱わないのに、その興味に心を奪われ図書館にまで足を運んだことさえあった。 掲示板の前に立ち、掲示板の反応を伺った。・・・しばらくしても何も浮かび上がっては来なかった。ほんとにずっと待ってもなにも起きなかったので、怒鳴った。 「すいまっせーーーん!!!」 すると、すぐに反応が現れた。 「ん?・・・おおっ!?」 なんと掲示板から白い液体が、ポタポタ落ち始めた!そして、その直後掲示板にメッセージらしき者が浮かび上がった。 [ゴメン!!牛乳飲んでて、ティータイムしてた!!突然叫ぶもんだからビックリしちゃって・・・。牛乳こぼれてしまった・・・。そっちまで行っちゃった・・・?ゴメン・・・。で、何?] 「(お前、牛乳で酔うんじゃないのかよ・・・)あのさぁ・・・。お前ってA型?」 世間話。確かに、こんなところですべきものではない。しかし、これが効果的に聞くのであった。 [いや、俺{O型}だけど] クロスは声に感情を込めるように準備をした。 「まじで!?お前凄いなー!O型でここまで器用な世界つくるなんてよ!!俺が以前住んでた世界にそっくりだよ!!流石、黒い城の位が高い奴だなー!!」 簡単に、心理戦がばれると思っていたが、相手は予想以上にマイペースで簡単に陥れる事を、クロスは確認した。 [・・・そう?ありがとう。ここの世界に来て、そんなこと言うの君が初めてだよー。感動した!!そうだ、今ちょっとタクも将官さんに呼ばれて、話し合いしてるんだよ。で、暇だったから牛乳飲んでたんだけど・・・、なんか君と話している方が牛乳飲んでるのよりおもしろそうだね。なんか話そう] (「マジすかーーーッ!!?? 俺と話している方が、 牛乳飲んでる事より楽しい? いやむしろ、 俺との会話より牛乳飲んでる方が 楽しかったら・・・。 ショーック!!!」) ここまでうまくいくとは、クロスも予想外だった。ただこの世界の仕掛けの秘密さえ分かればそれで良いと思っていたのだったが・・・。楽しそう・・・?クロスは、話を続けることにした。 「そうか・・・お前らもいろいろ大変なんだな・・・。そうだ!俺の今までの冒険談を話そうか?」 掲示板には、まるでお互い喋っているかの様に文字が浮き出してくる。 ・ ・・どうやら本気で相手は楽しんでいるらしい。 [おおー!聞きたい聞きたい!話して話して!!] クロスは今までの事を、ほとんど作り話にして三分で終わらせた。 本当はその100倍も時間をかける話だったが、途中でタクという男が来てはまずい。そうなればこの世界から一生出してもらえなくなる・・・。そう思えば、流石に恐怖という者も感じた。 [そうか・・・。凄いなぁ!!俺もいつかそんな旅がしたいよ・・・] 話が終わって完全に友好的になったことがわかると、本題に切り出した。 「そういえば・・・、この世界どうやって作り出したんだ?」 少し間が置いてからすぐに返事が返ってきた。 [・・・この秘密はタクにしか教えたことが無いんだけど・・・ここまで話したから教えるね。 これは、いわば練金みたいなものなんだ。フォルダに、10000以上のプログラムを中に用意して、この世界の中でプレイヤーが、こんな動きをしたらこれがこういう風に発動する。とかね] なるべく作戦が感ずかれないように、友達に使う口でクロスは応じた。 「そのプログラムって、作るの大変なんだろ?すごいよなー。俺もさっき、横断歩道渡ろうとしたんだけど、なんかいろんな手に引き込まれたんだよ~。あれもお前が作ったのか?」 これは賭けだった。かなり危険な聞き方だった。ここまで本題を丸出しにしながらも、相手にそれを問うなんて、炎のなかに身を投じることと同じ事ぐらいだった。しかし、クロスが思っていたよりも早く返事が返ってきた。 [もちろん!それも俺が作ったんだよ!その手はね、特殊な手でタクが用意してくれたんだよ。その手に引きずり込まれると、真っ暗な箱に入れられちゃって、肉体と精神に分けられちゃうんだね。だから、みんな勘違いし照るみたいだけど、死ぬことは無いし、元に戻せばみんな元気になるよ。・・・そうそう、ココだけの話し。長にはつかまえろって言われてるんだけど、かわいそうだから隠れて清新と肉体を一致させたら、返しているんだよ。もちろん、タクと一緒にね。あ!これ誰にも言っちゃだめだよ!?] クロスは驚いた。まさか、ここまで一人で喋ってくれるとは思ってもいなかったからだ。しかも、人をつかまえた後は、隠れて逃がしているだって!?クロスは、さらに追求してみることにした。 「なあ、じゃあこの横断歩道を渡るタネってのはなんなんだ?」 これは、先ほどのよりもかなりの賭けだった。時間も大分経ってきたし、なによりも相手がこちらの作戦に気づく頃だ。結構間があいた。ばれたか・・・?クロスのひたいに汗が流れた。すると、掲示板に文字が浮かんできた。ばれたか・・・!?突き通せるか・・・!? [タネ・・・?ああ、横断歩道を渡らなきゃいいんじゃん] その後、クロスは話し手と別れを告げ、試練を越えた。 ジャンル別一覧
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