ひまひまねこさんのきまぐれさらだ(猫・ネコ・ねこ・猫を集めてにゃん十年)

2023/05/10(水)22:37

□ 黒猫を見に行った話 □

□展(116)

東京国立近代美術館で開催中の70周年記念展 重要文化財の秘密に行ったのはひとえに菱田春草の「黒き猫」を見たかったからです。 切手にもなったし、猫好きじゃなくても知っている人沢山の日本画ですから、印刷された画像は何度もみていますけど、ほんものはみたことなし。 とは言え、菱田春草というより、日本画に感心がなかったから、これまでは特に見たいと思ってはいませんでした。 今回の企画展情報で2か月間の会期のラスト6日間(5/9~14)だけ「黒き猫」が見られるというのを知った時、6日間限定にちょっと惹かれ、更に解説で「猫の毛並みが感じられる作品」というコメントをみて「え~っ!そうなの?」と興味が湧きました。 印刷画像で見る限りでは日本画だから浮世絵みたいにぺったりくっきりの黒猫だと思っていたからです。 そう言うことなら、近場で見られるこのチャンスにホンモノを是非ともこの目で見なければと9日を待ち構えていました。 幸い、本日は晴天にゃり。 一応、出がけにネットで2時入館のチケットを購入して出発。 10分前に到着すると、長蛇の入場待ち列ができていてびっくり。! みーんな2時指定チケットを用意してきた人たちです。 と言うことは到着してから窓口でチケット購入だと入れるのは、この長蛇の列のあとということになるようで、やっぱり時間指定チケットを買ってきて正解でした。 長蛇の割にはそれほどの待ち時間なく会場へ。(入館できたのは2時を過ぎていましたが、) 「さて、黒猫さんはどこいらへんにいるのかにゃ?」 「多分、ラストを飾っているのでは?」 と思ったら、音声ガイドもスタートさせないうち、入ってすぐでした。 ガラス越しなのがもどかしいと言えばもどかしいけど、日本画だからしょうがないんでしょうね。ガラスに張り付きそうになってみてきました。たしかにフワッとした輪郭の短毛黒猫さんでした。 朦朧体(日本画で描いていた輪郭線をなくし色の濃淡で表現する手法)と言われる手法ゆえなのでしょうね。顔つきは可愛いとはいえませんけど、きりっとした賢そうなくろちゃんです。 あれ~っ、ずっと見ていたら、くろちゃんも私を見ています。 何度見ても目があう(気がした・・・)。 猫部分だけ切り取った絵葉書↓を買ってきたのですが、それはいくら見つめても目線が合った気がしないのにフ・シ・ギ・・・。 絵葉書(165円) 菱田さんは猫好きだったのか、他にも猫の絵を沢山描いていらっしゃるようで、こちらに9匹の菱田春草猫作品が紹介されてました。(8年前足立美術館で「梅猫」だけ見たことあり) 勿論、黒猫以外も全部みてきましたよ。 40mもあるという横山大観の巻物絵 「生々流転」は長いガラスケースの前に最初から最後まで端近で見る列ができていてこれ1点に相当時間を要されるので、部分的に後ろからの鑑賞ですませましたが。 (近代美術館蔵ですが、長いため全部が見られるのは数年に一度だけだそうなので、もったいなかったかもね。) 68点あるという重要文化財に指定された作品のうち51点(展示替えあり)を日本画、洋画、彫刻、工芸品に区分して展示されています。 東京近代美術館では模写は禁止されているようですが、撮影はOKなものもあるそうです。この企画展では撮影禁止マークつきは16作品でそれ以外は撮影OK(フラッシュやスタンド使用は×)でしたが、どの作品の前も常に人が立ちはだかり状態なので真正面で撮影のため陣取るのは気が引けたのでやめておきました。(「黒き猫」は撮影禁止) 今回の企画展のメインビジュアル、高橋由一の「鮭」は思っていたより色が暗かった。 1893年のシカゴ万博に出品されたという鈴木長吉の12羽の鷹は横から写したら12羽いっぺんに撮れたので、これだけは画像あり。 展のタイトルにある作品解説の隣に添えられた秘密と題された逸話やエピソードも楽しめます。 東京国立近代美術館70周年記念展 重要文化財の秘密は5月14日まで。(10日11日14日は夜8時まで夜間開館されるそうです。) ※東京国立近代美術館 https://www.momat.go.jp/

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