銀杏並木 桜並木
久々にゆっくり朝寝坊、さて家事を片づけようと思いつつも、抜けるような明るい秋晴れの空に誘われて、走りたくなる。思えば、昼間に走る時間を取れるチャンスはここのところ無い。というわけで、そこそこで家事のほう目をつぶり、美容院に予約を入れた時間を気にしながらも、走り始める。この道は、9月にランニングシューズを買って、嬉しくて初めてロングラン(と言っても、10km)をした道。残暑のなか、汗をふきふき、地図をみて想像したよりアップダウンがあって、きついと思った。その後、足の側面の痛みが出て、心配になって病院に行ったりもした。今日は、同じ道が短く感じる。それだけ体が変わったってことなのか。銀杏並木が色づき、散った黄色い葉が歩道に散らばり、風情がある。銀杏並木の後には、葉のすっかり落ちた桜並木が続く。前に走った時は、何の木なのか気にも留めなかったが、裸になった木の幹が、桜だよと主張しているように見える。きっと春には、素晴らしい桜の花のトンネルになるのだろう。その頃に、二度、三度走ってみたいと思う。膨らみ始めた蕾の頃、三分咲きのころ、満開のころ、散り始めの桜吹雪、そんな風景に思いを馳せると、今からうっとりしてしまう。面白い看板に気付く。狸かぁ、、、優しい看板。 早春の北海道にキャットショーに出かけた時、お友達のT子さんが空港まで迎えに来てくれて、真冬にぶり返したかのような吹雪の中を札幌までドライブしたことを思い出す。北海道の看板は、”鹿”と、”赤い狐”と”緑の狸、注意だったの。他人を食い物にし、口先だけの愛想で、自分の都合に合わせ話を変え、平然と嘘を付く人を許せないと思う。他人を傷つけたことに心を痛めることもなく、嘘をついたとの自覚すらない。挙げ句には、騙され、陥れられたのは自分の方だとのたまう。まあ、このタイプにはよくあるパターンの応答ですな。感受性を研ぎ澄まし、自分の心の声に耳を傾け、誤魔化すことなく、自分自身と向きあっていたいと願う。一人になって、走りながら、自分の中の様々な思いに対峙する。今日は何故か、青春の頃、ヘッセのデミアンに傾倒し、自分のあり方を捜し求めていた頃を思い出した。と、そんな感じで、様々な思いにふけりながら、一人を楽しみながら走りました。