姫の部屋*離婚物語

2007/01/12(金)10:02

義母の形見

離婚に関して(17)

「指輪 はずせば?」と友人。 夫との離婚を進める中で、私の左手の薬指には、今は形見となってしまった 夫の母の結婚指輪がはめられている。 夫は4人兄姉の一番末子。 すぐ上のお姉さん夫婦が歩いて10分ほどのところに住んでいる。 今の夫(2度目の結婚なので^^;;)と同居して半年ぐらい経ってから 夫がお姉さん夫婦に私を紹介してくれた。 お二人とも60代で、夫とは正反対で本当に穏やかな空気を醸し出している。 でも、その内には秘めた強い意志を感じさせる夫婦なのである。 夫が怒り出し、その怒りのパワーがひどいときに、私は何度かお姉さんの家に 非難したことがあった。 いっぱい話を聞いてほしい・・・ そんな思いがあるはずなのに、お姉さん夫婦と話をしていると、気持ちが落着いてきて 「またがんばってみよう」 そう 自然に思えたのだ。 あんなにいっぱい聞いてほしいと思っていたのに、話していくうちに 細かいことなど言わなくとも心がすーっと溶けていくのを感じる。 お姉さん夫婦も私のことをとても可愛がってくださり、 「●●さんと一緒になったことが何よりのプレゼントだよ」 夫に何度もそう言っていた。 「弟じゃなきゃ、あんたみたいな人とは付き合わないよ」 お姉さんは、夫のことをそんな風に表現する。 でも、それでもお姉さんにとっては可愛い弟だから、やっぱりどんなに夫がひどい事をしても、 それをそのままお姉さんに伝えるのは気が引けてしまう。 だから、夫とのことを話すのにも、いつも曖昧な表現でした伝えられないのに、 お姉さんは私の気持ちを汲み取りながら、一生懸命に私のためにアドバイスをくれる。 私はそんなお姉さんが大好きだ。 ・・・とこうしてお姉さんのことを思うと涙が出てくる。 夫と別れれば、当然だが、お姉さんにも会うことなどできない。 ご夫婦であんなに可愛がってくれたのに、私はお姉さん夫婦に何か返すことができたのだろうか? 夫とこんな結末になったことを誰よりも悲しむのはお姉さん夫婦だろう・・・ そう思うと申し訳ないの言葉以外にない。 今、私の左手の薬指にはめてあるこの結婚指輪は、私たちが籍を入れたときに、 お姉さんがお母さんの形見として持っていたものを私にくださったのだ。 お姉さんの想いが込められたこの指輪・・・ 夫との離婚が成立しても、この指輪だけはいつまでも私の指にはめておきたい・・・ ちょっと変だけど、そんな気持ちでいる。

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