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2013年06月06日
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カテゴリ:残念な話
この日の故人様
鼻の中心から片目まぶたの上の皮が一枚ぺろ~んとムケていた。
「これは特種メイクになりますよ」と担当者の方に言うと小さくショックを受けられていた。
なぜ特種メイクになったのか多少自覚があるらしく、搬送する時に故人様のお顔に何かが触れ、もともと弱くなっていた皮膚がベロンと逝ったのでしょう。

一皮むけ皮膚の中の油分が出たツルツルの肌には普通にファンデーションは乗らないから人工皮膚を作り特種メイク。
今回は残念なのが特殊が顔の真ん中ということ、皮をはいだのはお顔にかける白いハンカチ(面布)かもしれない。


ご遺族には事前に「お化粧濃くなります」と説明はさせてもらったが、処置した段階で
「いやーもう今でも充分キレイになってるから」と親戚のおじさんが加勢して頂けた。
処置前は、口も目も開きっぱなしで頬も痩せこけたお顔だったから含み綿で処置しただけでも雲泥の差らしい。

メイクに時間がかかるので楽にしててもらうよう説明すると、お子さんかお孫さんか?唯一若い男女の2人だけ遠巻きに眺めていた。
あとのご親族は銘々自由にされ、私もご遺族が持参された
ガンガン流れる氷川きよし音符をBGMにメイクをした。


メイク後の納棺で、最も気をつけなければならないのが
ご遺体をなるべく水平に【顔には何も触れないように】ご納棺する事。
皮膚が弱くて、厚化粧だから触ると崩れるモロい状態なのだ。

「このお顔の横のシーツをピーンと張った状態でお願いします」
とお顔元の若い女性にお願いしたのだが・・・お棺に入る寸前
「ハウアッ!!」びっくりと気が付き
ご遺族の誰かの腕を思わずつかんだが遅かった。
特殊メイクした部分に若い男性の喪服の袖がついてしまった・・・。



ご本人もご親族も「えっ;なに?」とビックリされたと思うが、
無意識に腕を鷲づかみにした自分にも驚いた。
喪服にべっとりファンデーションがついた事、故人様のメイクが落ちたかもしれない事に「ウガァ;」と思いつつ
「お袖は(ファンデーション)落とすものあるので後でお願いします!」と叫んでいた。
納棺の最中だから流れを止める方が全体により混沌とした空気を生む、幸いメイクは崩れていなかった。

納棺後「ソデ、お願いします」と呼び止められて、ひたすら清浄綿で再びその方の腕を鷲づかみにして拭きまくった。
もしかしたら若いお二人のご遺族は若夫婦?かもしれない。
ご遺族の男性は立ったまま、私は膝立ちの姿勢で
なんか「ご主人と下僕的」な?形だが気にせず
袖を拭き→袖に着いた綿を取り→袖を拭きをひたすら繰り返し繰り返し・・・。

私はアザトイかも知れないが、この時思ったのは
「たぶん私が腕を掴んで(さわって)拭いているのご夫婦2人ともイヤだろうな」
「けっこううるさ型なご職業の方(某国家公務員)の方だからヤバいなぁ」
「ご遺体の持ち方は説明はしたから、本来こちらに非はないハズ…どう納得してもらうか」

「とりあえずは『もう良いです』と言われるまで絶対止めない!」結論を出し拭き続けた。
(世の中の人は粗相した時、どんな事考えるんだろう…?)

喪服の袖は清浄綿でじっとり濡れる程、拭いたが繊維の間に微量にファンデーションが残っても「もういいです」の一言を言われた。
やはりご遺族の方もいつまでも拭き続けられる事に嫌気も差したのだろう。
「本当に申し訳ありませんでした」
本当は謝る必要はないのかもしれない。
でもサービスを提供する側が【気の利かなさを詫びる】と言う意味では一言謝るのは当然なのだろう


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たまたま見たテレビで樹木葬・散骨・永代供養の特集をやっていた。

樹木葬:満開の桜の木の下に眠るといったイメージだが現実は
        バラ苗木が一本花
ゲストの専門家:「それが徐々に育っていくので」

散骨海洋葬:クルーザーではなく漁船の場合もある船
ゲストの専門家:「船に乗りなれない人は船酔いをする」

永代供養墓:永遠ではない涙ぽろり管理上管理費が必要になる永代供養墓もある。払わない場合は合祀墓へ移動となる
ゲストの専門家: 永代供養墓はマンションやアパートと同じように考えて家賃を支払わないといけない。また、三十三回忌を過ぎたら合祀墓に入れるという期限付きのものなどがある。「管理費を払うならお墓を買っても変わらない」


・・・うーん。私は同業者でありながら思うのだがこの
「よーく話を聞いてみたら実は●●でした」
というのが料金不明瞭とか暴利とか言われる所以では?と思う。

樹木葬でもまだ出来上がっていないなら、広告に事前説明は必要だし
クルーザーで海洋葬したい人はきっとロマンチストなのに
私なら漁船=演歌と鳥羽一郎しか浮かばない。
霊柩車も車種で(宮型・洋型・リンカーン~ボルボまで)料金も変わるのだから船舶の種類も事前に言わないと。
あ、でも海釣りが好きな故人様だったら「お父さん海釣りよ!」と喜ぶご遺族もいるかもしれないし
故人がさかなクンなら遺族も率先して漁船を選びそうだ。
だがタイタニック気分のはずが、兄弟船に急展開したらギャップで動揺しそうだ。
期待を裏切るわかりやすい事例だと思った。

永代供養もおまかせしたい経済的理由もあるから選ぶのに
年間使用料且つ期限もあるとなると何を持って永代というのか…。

最後に専門家の方曰く
「みんなで見ることで後々のハプニングが起きにくくなる」
と、なんとも当たり前の事をのらりくらりと言っているように聞こえた。


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なじみのない葬儀のことを一から十まで説明するのはたしかに余計かもしれない。
でも葬祭業は蓋を開けてガッカリ度が高いのも確かである
思うにクレームが起きる原因の一つに
「誰を主体に仕事をしているか」という心の問題があると思う。・・・「自分軸か相手軸か?」

誰に喜んで貰うべきか?を思って仕事をすれば
「聞かれないから言わなかっただけ~」などとという
【気が利かない】以前に一見、間が抜けてるようでいながら、計算された「言わない」という事情も持ち込まずに済むと思うのだが…。

人の心の中には無意識に「損したくない」「自分は得したい」という気持ちが根ざしている。
そして残念ながら心が満たされていない時ほどそんな気持ちは強い。

一番の喪失を味わった時もしくは味わいそうな時なのだから自ずと
消費者は値段と内容に厳しくなるのは必然かもしれない。

だからこそ不器用でも誠実さの方が必要になるはずなのだ。

「ここは大真面目にやってる所だな」と判断される為には誠実さが潤滑油になる。
正直で相手に先に得してもらおうという姿勢があれば、WINWINの関係はそこから始まって悪い噂も立たないと思うのだが…。


上記の3つの特集も事前にうたっていれば、ガッカリはされないハズだ。
もし最初から
「皆でつくる樹木霊園」さくら
「海の狩人の漁船で行く海洋葬」うお座
「月命日から33回忌までの供養暮(要管理費)」グッド
とでもしておけば、これを良しとする方には喜んでもらえるはず。


私の出来事もどこかに説明不足もあるのかもしれない。
対応中の私の心はイヤらしくアザトイ事も考えている。
でもお陰さまでクレームが来なかったのは、やる事と態度は誠実さはつらぬいたからだと思う…。
私が逆の立場なら「自分のミスかも?」と思っても、やはりこんな姿勢で最後に謝ってくれた方が精神的に治まりつくもの。
葬祭業は全てを開けっ広げにしなくても良いけど
人々の心を癒しもてなす仕事なのだからご遺族の為に今一歩、内容を明らかにした方が良いと思う。
それはさておき、喪服クリーニングでキレイになりますように…。






最終更新日  2013年06月07日 00時35分42秒
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