2007/11/20(火)07:25
講道館杯観戦
11月18日(日)、パパとヒデキ、私の3人は早朝から家を出発し、千葉ポートアリーナへ。講道館杯(柔道)観戦をしてきました。
「オレ、これまで一度もスポーツの試合を見に行ったことないんだからさ~」
という息子ヒデキ(小4)の要求に、ついにパパも重い腰を上げてくれたのです。
それにしても、5年もサッカーをやっていたヒデキなのに、会社の草野球でずっとピッチャーをやっていたパパなのに、初めて家族で行くスポーツ観戦が柔道になるとは!?思いがけない展開になったものです。
大きな会場では、少年柔道の試合と同様に、7つもの試合会場が…。
(わっ、これじゃ、どの試合を見たらいいか、わかんないよぉ~)
私たちは、正面の掲示板を頼りに、90kg、100kg,そして100kg超級の重量クラスの試合をやっている辺りへ座ることにしました。
プログラムと掲示板を見ながら、あっちを見たり、こっちを見たり…。
7つの試合会場で同時にどんどん進んでいくので、自分が見たい選手の階級と名前がちゃんと頭に入っていないと、本当についていけません
これまでヒデキの試合しか行ったことのない私たち。
とりあえず「我が子の試合」さえ見逃さなければ良かったわけですが、100kgの試合を見ながら、隣の100kg超級の試合が気になったり…ヒデキの見たかった井上康生選手と鈴木桂治選手は怪我のため欠場だったため、私たち親子が名前を知っている出場選手はあとは3名くらい(ブログ仲間の方から教えてもらった選手)。最初のうちはなかなか慣れなくて、かなり戸惑いました。
ヒデキは、小学校の理科(バードウォッチング)のために以前買っていたオペラグラスを持参し、思いのままに試合を見ては、歓声をあげていました。やっぱり東海大や東海大付属相模高校、それからアルソック(井上選手が所属しているから)の人たちが出てくると応援していました。
朝の9時から始まって、決勝戦が終わったのは18時頃。ほとんど9時間ですからね~、とにかく
長い一日
でした。
ヒデキの集中力がそれほど続くわけもなく…
しばらくすると、
「外へ出たい」
と騒ぎ出し、会場を出たところにある○クドナルドを見つけると、すかさず
「ポテト買って~!」
そして、そこへ向かう途中、ラジコンカーのミニサーキットを見つけると、吸い寄せられるようにそこへ行き、
「すっげ~~!!
オレ、しばらくこれ見てるから、ママは行ってていいよ♪」
(なんのこっちゃー!)
午後からは出たり入ったり、の繰り返し。
「だって、知ってる人がいないんだもん。
つまんねぇ~~よ」
そのとき、パパが、
「あれ、東海大の旗じゃないか?」
見ると、確かに私たちが座っている席の正面に東海大の横断幕が…。
「おっ、誰かいるかな?」
オペラグラスで東海大の観客席を見始めるヒデキ。
(覗きか?笑)
やがて、
「ママ、大変だ
O先生がいるよ。
ほら、見て」
渡されたオペラグラスで言われた方を見る私。
(結局、お前もか!)
「う~~ん。
ママは目が悪いからぼんやりとしか見えないよ。
どう、パパ?」
オペラグラスはパパの手に。
パパは一瞬で、
「ああ、O先生だ」
とたんに顔を輝かせるヒデキ。
「ママ、早く行かなきゃ」
「行くって?」
「先生に挨拶だよ」
ヒデキに手を引っ張られ、通路を回って反対側へ向かいます。
ところが、いざO先生を確認すると、とたんに弱気になるヒデキ。
「ママ、ちょっと行って来て」
「なんでママなのよ~?
自分で行きなよ」
そうこうしているうちに、席を立つ先生。
陰に潜んでいる私たちには気づかず、反対側に歩き始めました。
「ヒデキ、先生向こうへ行っちゃうよ」
意を決し、先生を追いかけるヒデキ。
先生に声をかけたらしく、笑顔で会話している2人。
私は少し離れたところから会釈しました。
「ヒデキ、ここで先生に会えるなんて思わなかったね」
席に戻ろうとしたそのとき、
「あっ」
「海老さんだーーー」
今度はヒデキがお友だちだと言っている東海大の海老選手とバッタリ
81kg級で出場予定だったけど、怪我のため欠場となってしまった海老さん。
「そっか~。
今日は応援ですね」
「そうです」
「膝の具合はいかがですか?」
「だいぶ良くなりました」
「ママ、海老さんにサインもらってよ」
「え?
ああ、あの、サインをしていただけますか?」
「いえ、そんな…
まだまだそんなことは…」
「じゃ、写真を一緒に撮ってやってもらえますか?」
「そんなこと、自分はまだしたことないので…
あっ、じゃ、来年
来年は必ず出ますから、そのときに…」
「ああ、そうですね。
やっぱり道着を着ているときの方がいいんですね
じゃ、来年よろしくお願いします」
大好きなO先生と海老選手に会えて、すっかりテンションが上がったヒデキ
グッズ売り場で「上達に限界なし 柔」と書かれた白いTシャツを一枚購入。
外へ休憩に出ると、今度は山下泰裕先生が
家では山下先生のビデオや本はたくさん見ていたヒデキ。
道場で見かけたことはありますが、お話したことはありませんでした。
「ママ、サイン!サイン!」
幸い、山下先生はたった一人で別のビルへ入られるところでした。
「山下先生」
私が呼び止めると、立ち止まって振り返る先生。
「お忙しいところ、すみません
あの、実は息子が湘南松前(柔道塾)でお世話になっていまして…」
「ああ、そうですか?」
「申し訳ないのですが、今買ったTシャツにサインをしていただけますか?」
「あ、今ならちょっと時間がありますから、いいですよ」
それが聞こえたのか、駆け寄ってくるヒデキ。
Tシャツとマジックを出したものの、どこにどうやってサインしてもらうんだろう?
…実は、そういうお願いをしたのは初めてでした。
「すみません、Tシャツにサインって、どうすればいいものなんですか?」
すると山下先生は、
「じゃあね、こっちとこっちをしっかり持っててもらえますか?」
「わかりました。
ヒデキ、ほら、そっち引っ張ってて!」
先生はサラサラとサインをして下さり、
「君、何年生?」
「4年生です」
やや緊張しながら答えるヒデキ。
「ほぉ~、そうかね」
「あの、写真は…」
緊張しすぎるのか、首を横に振るヒデキ。
「恥ずかしいみたいなので…
どうもありがとうございました」
「じゃ、握手しようか」
先生の差し出してくださった大きな手。
ヒデキは嬉しそうに、しっかりと握手をしてもらいました。
(よかったね、ヒデキ)
「じゃ、お母さんも」
(へっ?私も、ですか?)
目の前に手が出てきたので、咄嗟に握手してもらう私。
恐らくこれまで私が握手してもらった人の中で、一番大きな手だったと思います。
「ありがとうございましたっ」
細字マジックしか持っていなかったから、これじゃ、2~3回洗ったら消えてしまいそうです。(このシャツは着れないね)
決勝戦になると、会場の雰囲気がガラリと変わります。
試合会場も真ん中の一つだけになります。
緊迫した空気、盛り上がる歓声。
東海大の竹谷選手の決勝戦では、応援席から
「トモキー、ファイトーー!!」
と、声援が。
すかさずヒデキも、
「トモキー!!がんばれ~!」
(こらっ、呼び捨てにするな!笑)
竹谷選手が見事、優勝を決めたことで、ヒデキも大満足
「ママ、やったぜ!来てよかったね
来年も来なくちゃね
来年は海老さんが初めてのサイン、オレにくれるしね」
「え?ああ、そ、そうだね~」
道場でもしょっちゅう会える人なのに、やっぱりそういうのは試合会場でないとダメなのね。
これからは毎年、応援に来ることになるのかなぁ?
自宅へ着いたのは、23時近くでした。
選手のみなさんも大変ですが、家族や応援の人たちも、こうやって全国あちこちでの試合に飛びまわっているんですね。(こりゃ、お金も体力も、大変だわ~)
みなさん、本当にお疲れさまでした。
ひなたまさみ