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テーマ:柔道最高!(430)
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息子ヒデキ(中1)が、退院後初めての診察を受けてきました。
角膜移植を受けた右眼は、 もう眼帯をする必要はないのですが、 まだ真っ赤に充血しています。
2種類の目薬を一日5回ずつ点眼しています。
この診察の日までは、 スポーツは一切禁止になっていました。
ヒデキが先生に確認したかったことはただ1つ
16日の新人戦に出場できますか?
この試合に勝ち残った選手だけが 来月の県大会へ駒を進めることができるのです。
私は前回の日記で書いたとおり、 今回は見送って欲しい
という気持ちでした。
診察室に入ると、眼科部長のA先生と、 お世話になった他の2名の先生がいらっしゃいました。
まずは眼の状態をチェック。
「う~~~~ん...
まだ、眼がだいぶ腫れているね」
先生のおっしゃる「眼」というのは、 「眼球」を指しているようです。
(なんだかわからないけど、
回復状態はあまり良くないみたいじゃない?)
「痛みはない?」
「はい、ありません」
「特に変わったことはなかった?」
「はい、ありません」
他の2名の先生方とモニターチェックをしながら、 なにやらボソボソ。
「じゃ、次は○日に角膜外来に来てくださいね」
「はい。
あの~~~、
抜糸はまだ...?」
「ああ、
まだ先になりますね」
(これじゃ、柔道どころじゃないでしょ?)
「ところで君は、何かスポーツをやっていたね。
何だっけ?」
「柔道です」
(おっ、いよいよ核心に来たね!)
ヒデキも、ちょっと顔をひきつらせています。
「確か試合があるとか言っていたよね?
いつだっけ?」
「あの、今月の16日です」
(ダメに決まってますよね?)
席を立ち、カレンダーの前へ行くA先生。
「手術はいつだったっけ?」
「12月15日です!」
必死で答えるヒデキ。
「う~~~~ん。
手術から1ヶ月か。
う~~~~ん。
その試合って、どのくらいやるのかなぁ? 時間も長いの?」
「すぐに一本勝ちすれば、
あっという間に終わります。
ただ...
相手によっては長引くこともあります」
「君さぁ、
柔道強いの?」
(なんじゃそりゃ)
「はいっ」
(何故か咄嗟にそう答えてしまった私たち親子)
思わずクスッと笑う他の先生方。
「要はさぁ~、
ぶつけるかどうか?
なんだよね。
だから、やられちゃ困るわけだ。
アイパッチ(眼に貼るシール)は、 試合でつけてもいいんでしょ?
じゃさ、
アイパッチをつけることと
負けないこと。
これが条件で試合に出れば?」
「よっしゃ~~~!」
と、思わず叫ぶヒデキ。
(いやいや、冷静に考えろ!
2つめの条件はどうする?)
瞳を輝かせるヒデキと 眉間にシワを寄せる私。
「もし試合に出る、ということになると、
それに向けて柔道の練習もすることになりますが、
大丈夫ですか?」
「まぁね、アイパッチつけて。
でも、一気にやりすぎちゃダメだよ」
「はいっ
ありがとうございました」
診察室を出てから、ヒデキにもう一度確認します。
「もう1ヶ月も柔道を休んでいたよね?
試合はすぐだよ。
準備不足で、 簡単には勝てないような気がするよ。
それでも出るの?」
「もし負けたら、
その次に勝てばいいじゃん。
とにかく、試合に出ていいなら、
俺は絶対に出るから」
はぁ~~~っ、 そんなもんなんですかね。
お医者様の許可が出て、 本人がそれほど強い意志を持っている以上、 親は黙って見守るしかありません。
待ちに待った柔道の稽古も再開しました。 今はまだ、寝技や乱取りのような危ないことは避けています。 顧問の先生にお願いして、 打ち込みなどの危なくないメニューで、 感覚を取り戻す稽古をしています。
試合は来週。 どこまで力が発揮できるかわかりませんが、 眼をぶつけることなく、 無事試合が終わることを 祈りたいと思います
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