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2004年06月07日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
京都書院の近くにある古本屋で100円で購入した「夜と霧」だが
同じ書店で購入したこれまた100円均一の中公新書。これも自分
にとって運命的な一冊だったと思う。とにかく高価な本に影響を
受けたことがない。当時自分は、20歳だったと思う。
(いや、いま思い起こすと古本で購入した新書は30円だったような気もする。
1970年だったかなあ。)



↑なぜか、自分が運命的な影響をうけた著作は毎回松岡正剛氏が
緻密な解説を行なってくれている。(クリックでジャンプします)



面白い国で、この国の知性というものは100円で手に入れられる
のだという風につくづく思う。

この一冊の新書のおもしろさは、ひとくちではいえない。
しかし、日本の近代を箱庭にするという稀有壮大な試みについての
ひとつの成功事例だといえば、少しは理解いただけるだろうか。

自分は、この新書にある解説にそってその折々にピンとくるものから
手当たりしだいに読んだ。しかも、便利なことにこの紹介されている
原典はほぼ全国どこの図書館にもある。つまりいつでも借りれてタダ
なのである。こんな豪奢なまねをする国も珍しい。日本の国が足腰が
しっかりしている、とすればこのような真似を軽々とやってのけると
いうあたりに求められるという気がする。




↑クリック必見

この新書に手がでたのは、やはり桑原武夫の存在感だろうか。
あの、西堀榮三郎は自分にとっては坂井三郎と並ぶスーパースターだった
けれども西堀については桑原武夫の紹介文で知ったと思う。

京大時代に西堀は、バイクで京都市内を走り回っていたというのも桑原が回想
しているエッセーで知った。自分の尊敬する人物は、すべて若い頃から
バイク狂ばかりである。

しかも終戦直後の食糧難の時代にも、手作りマヨネーズでアメリカザリガニを
蛋白源に摂取していたという野生味溢れる知的野人ぶり。

憧れましたね。




これは余談だが、ランパル、ニコレの師匠にあたる大モィーズ。
あのフルート教本の著作で知られるマルセル・モィーズだが、彼もフルート
を吹いていないときにはバイクに乗っていたらしい。バイク修理の腕前で
フルートを木管楽器の中でも特異な存在にかたちづくった大権威である。

(モィーズって言ってもピンと来ないよね。
カラヤンの前にトスカニィーニって大指揮者がいたんだよ。その時代の
主席フルート奏者なんだ。少しはイメージ湧くかな?)




1903年京都府に生まれ。
1928年京都大学理学部卒業後、京大講師、助教授を経て民間企業に移る。

 統計的品質管理手法を日本の産業界に持ち込んだ人物として知られる。
今西錦司、桑原武夫ら京都グループ主要メンバーの一人。日本山岳協会
会長も務め、日本初の8000m級登山である「マナスル登山」の際、
ネパール政府との交渉役も務めた。
「雪山賛歌(♪雪よ、岩よ、我らが宿り~)」の作詞者でもある。

京大の教授となった翌年の1957年2月15日から翌年2月24日にかけて行われた、
第一次南極越冬隊の隊長を務めた。その後、原研理事などを務めたが1990年
に死去。


西堀栄三郎は、日本の「品質管理」を語るときにけっして失念できない存在だ。
しかも、あの北極点単独行で名をはせた植村直己の師匠でもある。(戦前からバイクで、元祖カミナリ族をやっていたらしい。京大で争議があると彼の指令がバイクで箇所箇所に行き渡るので学校当局もその俊敏さに手がでなかったとか。)

とにかく、雲の上の巨人ばかりが頭の中を駆け巡って騒がしいぐらいだけれど
その要に桑原武夫の仕事が光っている。古本屋で、目の前に100円で転がって
いるのが不思議なぐらいであった。


しかも、この100円で購入した知の俯瞰は「千畳敷」であった。


「雪山賛歌」
作詞 西堀栄三郎
(1) 雪よ岩よ われ等が宿り
   俺たちゃ 街には
   住めないからに

(2) シール外して パイプの煙
   輝く尾根に
   春風そよぐ

(3) 煙い小屋でも 黄金の御殿
   早く行こうよ
   谷間の小屋へ

(4) テントの中でも 月見はできる
   雨が降ったら 
   濡れればいいさ

(5) 吹雪の日には 本当に辛い
   ピッケル握る
   手が凍えるよ

(6) 荒れて狂うは 吹雪か雪崩れ
   俺たちゃ そんなもの
   恐れはせぬぞ

(7) 雪の間に間に キラキラ光る
   明日は登ろうよ 
   あの頂に

(8) 朝日に輝く 新雪踏んで
   今日も行こうよ
   あの山越えて

(9) 山よさよなら ご機嫌宜しゅう
   また来る時にも
   笑っておくれ





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最終更新日  2004年06月10日 20時18分34秒
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