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2005年07月26日
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1960年、破廉恥にも「日本のヌーヴェルバーグ」と称し、クソたちがいい気
になってクズ映画を撮った。一本も見ていないが、新聞雑誌に評を書く嘘つき
どもが、あまりにも褒めるので魔がさし、大島渚「青春残酷物語」を覗いて
見た。しかし即、吐いた。途中のリンゴ、ガリガリのシーンから見たのだ。
妊娠中の桑野みゆきが、線路に倒れるシーンにも呆れた。貧乏たらしく、
役者の顔は悪過ぎ、監督の才能も皆無だった。しかも大島などは、あの程度の
ゴミを作っていいつもりなんだから、日本の民度、文化度の低さにはこれまた
呆れた。日本人であることの恥をあれほど痛感したことはない。それから
数十年後、これまたよせばいいのに試写で、大島渚「マックス・モン・
アムール」を見て、またしても吐いた。元々皆無の才能が、さらに低下して
いたからだ。             安原 顕「シネマレストラン」





自分などとは比較にならない桁違いの読書家である安原顕は、知のコンデンサー
である図書館という公共施設の御蔭で時折自分の視野に登場する。年齢的には、
ひとまわりも上の相当なお爺さんだと思うのだけれども、書かれていることは
なぜかどれもこれも自分の感性と見事に重なる。

大島渚についての酷評(というよりも、罵倒モードである)を図書館で立ち読みして
思わず腹を抱えて笑ってしまった。自分も、大島作品といわれるものを思い起こして、
ただのひとつも素晴らしいと思えたものがないのに驚いているクチである。才能が
ないくせに、深夜の「朝まで生テレビ」で怒鳴り散らしての偉そうな剣幕に辟易して
いたのだけれど、安原のような額面どうりの取り上げ方ができる人物が表現者の中に
いるということを知るのは愉しい。

いま世間を騒がせているチェジ・ウを眺めていて桑野みゆきの事を思い出した。彼女は
どことなく、往年の桑野みゆきを想起させるところがある。そういえば、「愛のコリーダ」
で世間に衝撃を与えて消えていった女優、松田英子も桑野みゆきを追慕する大島渚の趣味
だと思う。つまり、大島はチェジ・ウ系の韓国美人顔が好きなのである。これは韓国人
ばかりの租界に生まれ育った自分には、地理勘の湧くところがある。一種の尊大な性格の
オヤジが陥りがちなコンプレックスのようなものがもたらす美意識だという気がする。



映画「愛のコリーダ」では、あの阿部定役を大島渚の細君であった小山明子が演じる予定
だったと噂を耳にしたことがある。まさか自分の女房に、本番演技をさせることになると
さすがに困惑していた処に、殊勝にも松田英子の登場があって救われたというような事が
あったのかもしれない。はたまた、そういうデタラメを垂れ流して「日本のヌーヴェルバーグ」
を代表する監督の手になるポルノ映画を喧伝したのかもしれない。いずれにしても、臆面も
なく商業館で本番性行為映画を上演せんがため。多少良質であれ、たかだかポルノに過ぎない
ものを、ご大層に持ち上げてきたのは、安原顕が述べるとうり「新聞雑誌に評を書く嘘つきども」
と商業資本の都合というものだろう。


大島渚の作品で、比較的娯楽性のあるものといえば昭和39年(東京オリンピックの年)
テレビ放映された「アジアの曙」ぐらいのものだ。原作者の山中峯太郎という作家は、
どうやらこの番組の主人公としてモデルとなるような面白い実体験を色々と味わったもの
らしい。知らなかったが山中峯太郎という人の奥さんは東条英機がとりもったとか。
テレビドラマでは、小山明子が扮していた。



戦前の少年冒険小説の雄、山中峯太郎





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最終更新日  2005年07月28日 07時27分54秒
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