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2006年01月07日
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金曜日、実家へ向かう。
しかし、驚いた。

娘の祖父が他界したのである。

年初の日記で、母方の親戚が極めて重篤な事態にあることは述べた。
しかしいきなり足元に直撃するとは夢にも思わっていなかったのである。
なにか予感がしたというわけでもなかったものを・・・

まっしぐらで実家へ。母親を拾いあげて娘がいて祖父の遺体安置された通夜の席へ急いだ。

父方や、母方の葬儀は80年代以前になんども経験した。
通夜の席で、親族が寝ついているなどということはあまり経験がない。
母は、騒がしい性格のうえに眼の治療が成功裡にすんだこともあって通夜の席で
ひとりで演説モードだ。

娘は、夜半だというのに腹が減ったなどといいだし致し方なく深夜営業中の
ファミレスにつれていったりなどした。空腹がすごせると、たちまち通夜の席で
寝入ってしまった。通夜の席で、寝入るなどとは・・・
(もっとも眠いのだから、寝ちまうのは仕方がない。しかし無用心になるのはまずいから、交代で不寝番をたてるぐらいが望ましいと思う。)


滋賀の農産地で味わった20年前の葬送とは、娘ら世代がかかわる都市型のそれとは相当違って
きているような気がしないでもない。

翌日は、娘の母親の意向もあってキリスト教の葬儀となる。これもはじめての
体験である。戦前、近江八幡のヴォーリズの下でクリスチャンであった母親も
葬儀などで牧師がとりおこなう葬儀に参加するのは50年ぶりぐらいの事では
ないだろうか。




母親は、昨今僧侶が葬儀にかかわって多額の金員をかっさらうという社会的な
傾向にいきどうりを抱いている。キリスト教の葬儀もよいのではないか、と
いう考えらしい。坊主憎ければ、葬儀もキリスト教会でという発想になる。
いかに、葬式仏教が嫌われているかという証左である。



奴を埋めるにゃ金はなし お役人が死体を横目でにらみ
鼻をつまんで 出した金 1万642円

3分待ったら 葬儀屋が ジャンパー姿でやってきた
入ってくるなり 出た言葉 あと 2万円はいりますぜ

葬式にも いろんな型があってね 
この死体にゃ悪いけど 霊柩車はつきません
でも そう きっと 友達が 花束 送ってくれるでしょうよ

2日たって 坊主がやってきた 光った 自家用車でね
衣のシワを気づかい説教 請求が2000円

赤土の中に 奴は埋められ 道端の小石が 目印さ
神よ 奴の魂たのみます 墓場の土に請求こねえようにネ

何がどうなり こんなにも 葬式ってやつは こんなに高い
俺たち 貧乏人 おちおち死ぬことにもかかれない
(赤土の下で/ 詞曲 加川良)





そうだ、岡林信康も加川良も母親と同じ滋賀県人であったのを今
思い出した。岡林は、その母親が通いつめていた教会の日本人牧師の
こせがれである。棄教した母も、キリスト信仰者には多少理解があるの
かもしれない。

娘の母親は、神道で婚姻の報告祭を行ったとはいえ神道などを信仰して
いるわけでもない。キリスト教の洗礼を受けて、実父を年末に早々と
受洗させたという。坊主の出番がまったくなくなっているのが愉快だと
わが母親はいう。

土曜日は、葬儀で賛美歌づくし。


いつくしみ深き 友なるイエスは
罪とが憂いと とり去りたもう
こころの嘆きを 包まず述べて
などかは下さぬ(おろさぬ) 負える重荷を


「友なる」という歌詞の穏やかな表現のありかたに、泣ける。

兵庫の火葬場は、にわかに混雑しているとかで宝塚へ遠征させられた。季節は、
非情にも老いた人たちに昇天を督促するシーズンにさしかかっているのだろうか。
考えれば妹の亭主も、1月6日が命日だ。

送迎バスの車中、誰も賑やかに話題交歓することも少ない中で自分と母親だけが
さばさばと自分たちの葬送に抱負を述べあって周囲には奇異に映ったかもしれない。

「土葬は、いつからなくなったのかなぁ」
「最近は、火葬になったらしいさ」と母親。
「土葬も、農民の弔いには悪いとも思えなかったがなあ」と、わたし。
「自分の時は、散骨して欲しいね」
本気とも、冗談ともつかない希望を母が口にする・
「太平洋がいいのかい。日本海か」
息子の自分は、誰も知るようにいたって薄情なやつである。


そうだ、俺は琵琶湖に散骨して貰おうと思い立つ。
滋賀の地で、琵琶湖の湖底に散って鮎の背骨にでも転生したいものだ。





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最終更新日  2006年01月12日 01時41分22秒
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