ここの処、英語の達人の本を次々と読む癖がついている。
ほかならぬ「英語の達人」(杉田敏 編著)も、このあいだ御薦めしてさっそく たまゆら1/f氏も読んでいる。
なかなか面白い対談集だったが、今回の「英語が泣いている」も面白い。これは、内容的にも杉山巡先生にも、読んでいただければと思う。どこの地域の図書館にも置いてあるぐらいポピュラーなものだと思うが、大変面白い。日本の企業の内部の風景も少し伺える。
驚くのは、この松本道弘という人の日本人離れした性格だ。
物凄くストレートで、実名で平気で回顧している。
話題にされた相手は、沈黙しているのだろうか。
豪快な時代証言だと思いながら、一気に読まされてしまった。
東後勝明氏の「英語ひと筋の道」にも感動したが、杉田敏氏、ヴォーリス氏、山下元利氏、
・・・もう皆壮絶な努力の人ばかりだ。尊敬する坂井三郎氏だって、娘さんの亭主に平気でアメリカ人を据えている。ひとつの言説に渾身の気迫を込めておられる人たちばかりだ。
反米家とまでは言わないが、自分もこれだけアメリカに悪態をついているのだから、奴らとディベートのひとつや二つはこなせるほどでなくてどうするのか。そう心底思った。
「あかん」
このままでは恥かしくて墓に入れない。
上達する、しないは別にして少しは努力ということをなし遂げてから墓にはいらないとご先祖様と、遺伝子の起源に渉るすべての故人に申し訳ないという気持ちが湧いてきた。
たぶん、これらの書籍を自分の手元に引き寄せてくれたのは祖先の霊というものだろう。
ちなみにこの「英語が泣いている」というタイトルは、あの「銀が泣いてる勝負師カタギ」から来たものだろうと思う。関西人ならば、ピンとくるあのおさだまりの啖呵だ。
左、関根八段 右、阪田八段